【大事なご連絡】TechFeedを再設計します。【ラフデザインも公開】

TechFeed
8 min readJul 14, 2017

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開発チームの白石です。

ユーザーの皆様にはメールでご連絡したのですが、現在3名からなる(しかいない)TechFeed開発チームは、先日からTechFeedの再設計に取り組んでいます。

正式リリースから1年を迎えようとするTechFeedは、ほとんどプロモーションをしていないにも関わらずじわじわと利用者が拡大してきており、現在7,000名を越える方々にご利用いただいています。

ただ、元々「ユーザーの関心に基づく、テック情報の自動メールマガジン」から始まった現在のサービスは、以下のような問題を抱えていました。

・複雑。現在のTechFeedはダイジェストビューとリアルタイムビューが切り離されていて、全く違うモードを二つ抱えているようなものです(そしてほとんどの場合ダイジェストビューしか使われていません)。また、関心のあるトピックを自分で選択するという設計にしたのですが、それがセットアップのプロセスを不要に複雑化し、ユーザーによるメンテナンスも必要なシステムになってしまっています。

・遅い。モバイルアプリをご利用の方であれば常日頃から感じてらっしゃると思いますが、現在のTechFeedは起動速度、反応速度ともにとても重いです。これは、ネイティブではなくWebView (Cordova) を使用してアプリを構築しているだけではなく、Crosswalkなどのエミュレーションレイヤや多くのPolyfillが介在していること、チューニングが不足していることなどが原因です。

・無機質。私たちは元々TechFeedを、人の顔が見える「コミュニティ」を目指してサービスを設計していました。なぜなら、開発チームは全員コミュニティ運営経験があり、コミュニティには特別な思い入れがあるからです。しかし実際できあがったのは、他にユーザーがいることを全く感じさせないニュースアプリでした。

こうした不満を自分たち自身も抱きつつも、私たち自身が描いているサービスのビジョンを実現すべく、機能拡大を続けてまいりました。

しかし、追加した機能の利用率が上がらないなどの厳しい現実に直面することで、最近ではユーザーの皆様が望むことに真正面から向き合いたいという気持ちがとみに大きくなっていました。

そこで私たちは、TechFeedを大きく再設計することにしました。

以下に、ラフデザイン付きでアイデアを公開しますが、実現を前提としたものではないことを前提とさせてください。再設計にあたってのキャッチコピーは、先ほどの複雑・遅い・無機質に対応して、シンプル・スピード・ソーシャルから成る「3つのS」です。

シンプル

UIを刷新して、「ダイジェスト」と「リアルタイム」に大きく分かれてしまっているモードを一つに統合して、シンプルなUXを提供したいと思っています。

具体的には、カテゴリーごとにわかりやすくまとまったタブで、リアルタイムに情報を得られるようにしつつ、ダイジェストもタブの一つとして統合しようと考えています。このようにシンプルにすること、そしてリアルタイムな情報取得をデフォルトとすることで、様々なテクノロジーニュースにリアルタイムに接することができるようにしたいと思っています。

あと、こういうスマニューっぽいUIにすることの利点としては、「デフォルトでそれなりにまとまった情報を得られる」ようになることです。現在のTechFeedのような、長ったらしいサインアップやセットアップが不要になります。これも、「使い始め」のUXをシンプルにすることに繋がるでしょう。

スピード

アプリの起動速度や反応速度を改善するのは、WebViewを使用してアプリを作っている私たちにとっては簡単ではありません。しかしモジュール分割やオフラインキャッシュの利用など、地道で効果的な努力を続け、いつの日かネイティブに匹敵するUXを実現したいと考えています。

機能面で言うと、特にダイジェストビューは現在のTechFeedのメイン画面であるにも関わらず、これまで一番重たくて反応の鈍い画面でした。その原因は様々ですが、主にダイジェストビューの「複雑さ」「巨大さ」が最も大きな原因です。

トピックの数に応じて肥大化するダイジェストを、横スワイプ可能なタブに格納している

そしてそもそも、ダイジェストのはずなのに情報がすごく多いのも問題で、「情報取得のスピード」も損なってしまっています。そこで、表示する見出しの数を絞って、一画面で過去のダイジェスト含め一覧で見れるようにし、画面を軽く速くするだけでなく、情報取得のスピードも上げたいと考えています。

新しいダイジェストビュー。一覧+スクロールナビゲーションを想定

もちろん、情報取得のスピードを上げるには、情報の収集と取捨選択、ランキングといったアルゴリズム面での改善も不可欠ですので、そちらも継続して進めていきたいと考えています。

ソーシャル

先ほど申し上げた「無機質」という問題を解決すべく、実はここ数ヶ月、TechFeedのソーシャル化にずっと取り組んでいました。そのかいあって、TechFeedはソーシャルな枠組みを一定程度備えたプラットフォームになっています。ユーザー同士のフォローも可能ですし、コメントやそれに対する返信を行うこともできます。複数のSNSに向けて同時にシェアできる(そしてコメントを残せる)、シェアダイアログなんかはかなり便利だと自負しています。

シェアダイアログは便利だと思う

しかし、大変恥ずかしい告白をしなくてはなりません。現在のTechFeedで誰かをフォローしたとしても、実は何も嬉しいことがありません😩もちろん、ソーシャル化した先に新しい価値を提供しようと目論んでいたのですが、いろいろあてが外れてしまい、現在ソーシャルな機能が宙ぶらりんの状態になってしまっています。。

なので、このソーシャル機能を仕上げるのは喫緊の課題です。とはいえ、ソーシャル化したあとのサービスがどうなるのかのイメージはまだおぼろげで、あとに記すように、ユーザーの皆さんとの対話を通じて作り上げていくところかなと思っています。

ただ、最終的に実現したい世界観と、それを表すキーワードだけはあります

GNYYY (技術をネタにワイワイやろうぜ)

私たちはこのキーワードを「ぐにー」と呼んでいます。その語感が示すように、TechFeedを「楽しい場」にすることで、誰でもカジュアルに、テクノロジー情報を摂取して語るという世界を実現したいと思っています。はやく世界をぐにーっとしたい。

再設計をオープンなプロセスで進めたい

しかしこうした再設計を行うにあたっての非常に大きな問題は、現在お使いいただいているユーザーの皆様に、使い勝手が変わってしまうことでご不便をおかけするかもしれないということです。そうしたご迷惑を最小化するために、デザイン面での対処や長期間の移行プロセスなど、様々な方法を検討しました。しかし、デザイナーのいない、たった3人のチームではそのどれもが実現困難でした。

一方で私たちは、全員がコミュニティの運営経験を持つメンバーであり、多くの人々と対話することにかけては経験を積んでいます。そこで私たちは、ユーザーの皆様との対話を通じて、移行に痛みを伴うことなく、そして大胆に変えていきたいと考えました

TechFeedの再設計と実装については、進捗をどんどん開示していきたいと考えています。関心のある方は、このMediumアカウントかTwitterをフォローしてください。

関心のある方々に向けて、再設計したアプリのβプログラムも実施しようと考えています。準備が整ったらご連絡いたしますので、興味のある方はご参加ください。

また、全バージョンに対し、フィードバックも大歓迎です。Twitterでのメンション、もしくはアプリのフィードバック送信機能を用いて、いつでもお気軽に要望をお送りください。

最後に、TechFeedの今後に関心のある方々を集めたイベントを東京都内で行いたいと考えています。おそらく人数は多くならないと思いますので、小規模で、親密に交流できるイベントにしたいと考えています。こちらも準備が整ったらご連絡いたしますので、少々お待ちくださいませ。

今回の再設計を、皆様と一緒に進めていけることを心より楽しみにしています。

では、今後ともよろしくお願いします。

TechFeedプロダクト・マネージャー 白石 俊平

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