ベンチャー起業家と付き合い始めて20年有余、ベンチャーキャピタル事業に携わって14年。ベンチャーへの思いと期待を込めて、本ブログ~疾風に勁草を知る~で綴っいきたい。
ベンチャーと言えば、いつも議論に登るのは、日米両国の彼我の差である。日本に何故シリコンバレーと同等なエコシステムが構築出来ないのか?そもそも起業家の育つ土壌がないのか?リスクマネーの供給源がないのか?はたまた起業家人材がいないのか?この質問の答えは一つではないが、明確に認識しなければならないことが一つある。歴史・文化・風土の異なる日本に、シリコンバレー型エコシステムを移植する努力は「百年河清を俟つ」類いの話しになりかねないことである。日本人の強みを活かした日本型エコシステムの構築こそが待望される。その意味でも、2014年が本格的なグローバル起業家が輩出する年の幕開けとなることを期待している。
ベンチャー起業家とは、他人と発想が異なる新たなビジネスを、より早く、より効果的に市場に届けることとと定義しよう。斬新なコンセプトでわくわくするビジネスモデルを産み出す潜在能力は、同質性環境では産まれにくいことは歴史が証明している。アメリカの大学は、ヘテロ(不均一)な集団の多様性こそが競争に有利に働くことを経験的によく知っている。生物の世界では、純血主義の集団が衰退し易いことは常識となっている。外で育った有能な人材を引き入れて、組織の質を絶えず高めるプロセスこそが、イノベーションを育む土壌となっていることは間違いない。
一方、ホモジーニアス(均一)な環境は、明確に追いかける目標があった70ー80年代のような高度成長期には最も効率的に働いた言えるが、自ら新たな将来の目標設定を必要とする時代には、逆に弱みとなってしまった。成熟し安定した現代の日本において、果たして異質な多様性が受け入れられるのか?同質性の壁を突き抜ける異端児が存在するのか、あるいは異端児を育む空気が醸成されるのか?答えは、もちろんYES!但し、社会全体で異端児の突破力を容認する度量を持たなければならない。
幸いにも、ここ数年新たなビジネスに挑戦する有為な若手起業家が増えてきたことは心強い。こういう時こそ、我々VCは目先の短期利益だけを求める投資でお茶を濁すのではなく、実力のある本格的な起業家を育み続けていきたい。過去何度か訪れたベンチャーブームの様な一時のトレンドとして終わらせるわけにはいかない。
起業家精神こそが日本を変える!この言葉を心に刻みつつ、VC事業15年目をしっかりと自分の目で確かめていきたい。
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