コーヒーと消化

横隔膜あたりにもやっとしたやつが溜まる

それに気づく

コーヒーを入れる

湯気を見つめる

湯気を見つめる

茶色いの水面を見つめる

見つめる

横隔膜あたりの重いもやっとしたやつが首を伝わって頭まで登る

目にむかっている

たまに後頭部を一周するから、少し昔の映像が映る

もやもやはいつのまにか液化している

きっとのどをとおる時に含水率をあげる

くちがからからになるんだ

液体になったかつてのもやもやは、目から滲み出る

目からコーヒーに移る

目とコーヒーの水面との最短距離を通って移る

その最短距離に雨の日の蜘蛛の巣みたいのがあって、

それを辿って
つーって
一滴ずつ
移る

かつてのもやもやがコーヒーの湯気に消える

かつてのもやもやがコーヒーの中に溶ける

コーヒーを飲む

コーヒーが喉を通って
横隔膜を尻目にお腹に届く

ゆっくりお腹をめぐる

そのうちもやもやはコーヒーと一緒に体外に排泄される

でもたぶんやっぱり少しはコーヒーと一緒に体内に吸収される