【前篇】「チームでデザインするMy原則」を実践してみた

Tetsuya Takeda
6 min readJul 3, 2017

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前回書いた「チームでデザインするMy原則」を実践してみた。

弊社の自社サービスのあるチームから相談がありました。大きなメジャーバージョンアップを目標に進めてきて成功したが、プロダクトのVisionやConceptを練れていないので、このタイミングでしっかり見据えたい。という話で相談したいという内容でした。そこでファシリテーターとしてこの件に関わることにしました。

1回目のミーティング

まず、整理したのは「誰のどんな悩みを解決するのか」です。
リーンキャンバスでいう両端にある「Customer segments」と「Problems」です。

Product Canvas based on Lean Canvas

ビジネス側の3名が宿題でリーンキャンバスを書いてきたので、それを基にディスカッションを重ねて「誰のどんな悩みを解決するのか」を文字にしました。

1回目に開発メンバーが参加していなかったので、次回から開発からも選抜メンバーが入った方が良い。という話をしました。

2回目のミーティング

2回目は、Visionをつくるワークショップです。

まずは、前回決めた「Customer segments」と「Problems」を思い出すように再確認しつつ、この回から参加した開発の選抜メンバーにインストールしました。そして、合計6名になってワークショップをスタートしました。

行ったワークは以下。

  1. 個人作業で、Visionを想像して思いつく単語を書き出す。
  2. 全員に共有しながら単語を分類してみる。他に思いついたら足してもOK。
  3. 共有された単語の中から気に入った単語に1人3票投票する。
  4. 個人作業で、思いつくVisionのフレーズをPost-itに書き出す。
  5. 全員に共有しながらフレーズを分類してみる。他に思いついたら足してもOK。
  6. 共有されたフレーズの中から気に入ったフレーズに1人3票投票する。
  7. 表が入らなかったフレーズを省き、投票したフレーズの受けた印象を交換し合う。
  8. 残ったフレーズで決選投票。

1時間ピッタリで参加者が納得のいくフレーズに決まりました!

3回目のミーティング

3回目は、市場と競合の関係がわかるようなポジションニングマップをつくるワークショップです。

また、前回決めたことを振り返りしてから、ワークショップスタートです。行ったワークは以下。

  1. 個人作業で、現在、競合となりえるサービスを列挙する。
  2. 個人作業で、列挙した競合の特徴は何があるか書き出す。
    (機能だけでなく、UI、UX、CS、営業、価格、方向性など、ポジティブだけでなくネガティブも)
  3. サービスと特徴を共有しながら分類してみる。
  4. 個人作業で、Vision実現に向かった時に競合となりえるサービスを列挙する。
  5. 個人作業で、列挙した競合の特徴は何があるか書き出す。(2番と同じ)
  6. サービスと特徴を共有しながら分類してみる。
  7. 自社サービスの特徴は何があるか書き出す。(2番と同じ)
  8. 出た情報を基に、縦軸と横軸が何にできるか書き出す。
  9. 自社と特徴ある競合のポジションをあてはめてみる。

この回は、軸決めがスムースにできず、ミーティング時間も延長となり反省点が残る内容でした。そして、次回の宿題としてポジショニングマップを各自つくってくる。として、ミーティングを終了しました。

4回目のミーティング

4回目は、宿題となったポジションニングマップを決めて、「提供する価値」を見つける回です。

宿題でつくってきたポジショニングマップを説明しながら共有しましたが、参加者全員のアウトプットが似ていた為、すぐにまとまりました。そして「プロダクトの今のポジション」「今後進む方向」が決まったので、この回の本題の「提供する価値」を見つけるワークに入っていきました。

使ったのは3Cのフレームワークで、今まで決めてきた情報を埋めた上で、◯同士の間の「顧客から選ばれる理由」「提供する価値」を議論し埋めていくワークにしました。

3C Analysis

行ったワークは以下。

  1. 個人作業で、現在「顧客から選ばれる理由」はなにか。書き出す。
  2. 書き出した内容を共有する。
  3. 個人作業で、Vision実現に向かった時の「顧客から選ばれる理由」はなにか。書き出す。
  4. 書き出した内容を共有、分類する。
  5. 投票し、ディスカッションして決める。
  6. 個人作業で、自社が顧客に対して「提供する価値」はなにか。書き出す。
  7. 書き出した内容を共有、分類する。
  8. 投票し、ディスカッションして決める。

この回は、スムースに進み、「顧客から選ばれる理由」「提供する価値」が決まりました。

ここまでで決めたことをリーンキャンバスに入れて全体の整合性に違和感がないか確認したりして微調整していきます。

玉樹さんの「コンセプトのつくりかた」の考え方をフレームワークにして当てはめてみたりもしました。

ここまできたら後は、施策やプロダクトのUIや機能など具体的なところに落とし込んでいきますが、ここからは少人数で決めるのではなく、チーム全体で議論し決めたい。という話が出たので「みんなで合宿をやろう」ということになり、僕は合宿のファシリテーターとしてもう少し関わらせて頂きます。

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