人がやるべきではない仕事。一人のエンジニアとして。

timakin
5 min readMay 20, 2016

Medium開き。はてなで自分用のブログを持っているけど、urlとかidとかがおかしいし、直したいのに直せないので、こっちに移ることにした。

僕がやるべきではないと思った仕事

まず断りを入れておくと、仕事と言っても、職場の話ではない。

GoとかReduxとかReactとか、NodeとかRailsとか、OSSで見ておかなきゃなーと思った公式リポジトリをフォローした時の話。

僕は割とOSSにバンバンコミットするぜ、みたいなことに憧れつつも、なかなか自分だけのソフトウェアを作ってしまう性格で、それを治したいと思っていた。

とりあえず手始めに、各リポジトリをフォローして、各言語やソフトウェアがどんな課題を感じているのか、調べることにしようと思った。

その時に問題が発生して、なんとスパムのようにNotifyメールが来る。どれくらい凄いかというと、特にReduxなんだけど、日本時間で深夜3時くらいに、3分毎くらいにメールが来てて、「マジかー壁があると思ってたコントリビューションという取り組みはこんなに当たり前に行われているのかー」と、自分はまだまだ勉強不足だなあと純粋に感じ、一種の感動と虚しさがあった。

で、そこからが問題で、4リポジトリくらいフォローしたあたりで、メールが来すぎて追えなくなった。自分の処理能力の低さを嘆きつつ、流石に1日に300通とかそういうの、業務ではないのに来てたら結構きついなと感じた。そんな中で、都合よく人工知能が僕にオススメのリポジトリ更新ニュースをサマリーで伝えてくれたらいいなと思ったけど、そんなわけもなかった。とりあえず勉強とはいえ大量の情報をさばくのは学習意欲を減退させる恐れがあるので、よくないと思った

情報を効率よくさばくために

以上のような事情があり、少し前に以下のCLIツールを作った。概要としては、pecoライクなインターフェースで自分のフォローしているリポジトリを表示して、選択されたリポジトリの最新NotificationとかPull-reqとかを表示する。多分GHEにも対応している。

名前がoctopと言って、octo patrolの略称。本当はoctocatとポリスメンの合成画像を作りたかったが断念した。

こちらはGo製のソフトウェアで、主にGithubAPIを叩くようにgo-github、都度シンプルなKey-Valueのキャッシュ用にgo-cache、GoCon 2016 Springで言及されていたpkg/errorsをエラーハンドリングように用いて、インターフェース実現のためpecoに大部分をフィーチャーされつつgo-termboxを使った。

リポジトリを選ぶと、通知やpull-reqのタイトルとurlがセットで帰ってくるので、macならcmd+クリックでurlからきになるものに飛べる。タイトルだけざっとみて、「あ、これは良さそう」というものを選べるので、自分でさばく労力が減少した。

労力あるいはお金を払う価値があるのか

実はこういうの、有料ソフトウェアとして提供されていたりして、Desktopアプリとして上記のような閲覧機能を備えたElectron製のアプリがあったりした。確か8ドルくらい。

非常に良さそうだったんだけど、死ぬほど金を払いたくなくて、面倒ごとだけどこの程度なら我慢するか、自分で解決した方が技術の勉強にもなるしいいな、と思ってしまった。

世の中そういう風にユーザーに感じさせるサービスはごまんとあると思っていて、他人のケツを、拭く必要もないのに拭くサービスで溢れかえっている。

本当に良くないのは、リーンのサイクルで課題を調査したけど、ユーザーからしたら「まあ実際そこまででもないけどね」程度の課題が、開発者ないし起業したい人から、「ついに見つけたぞユーザーの課題」と、金塊を掘り当てたいわんばかりに、規模感が曲解されて受け取られてしまうことだ。

そういったサービスは誰も幸せにならない。せいぜい投資家の金を無駄に消費して、自己顕示欲を札束とユーザーインタビューとピッチでの発表で一時的に満たす、やばい塩漬けができるのが関の山だ。

散々ベンチャーバブルがはじけたと言われているこの世の中で、今マネタイズプランがなあなあなままサービスを作るのは正気の沙汰ではない。

そして不憫なのが、それについて行ってしまう開発者だ。僕とか、上記のoctop開発した時に、「まあ勉強にはなったけど、これ金をうめないな」と思ってしまったのがきっかけで、ちょっと虚無感があった。ここの感じ方には個人差があって、好奇心が満たされたことでどれだけ自己を満足させられるのか、が評価軸になると思う。僕はそういうのが結構色んな軸に左右されやすくて、モチベーションの変動幅がデカくて、頻繁にエンジニア向いてないなと思う。

その裏返しとして、死んでも無駄なものは開発したくないぞと発作のように思ったりするので、ユーザーが喜んでお金を払いたくなるような、そんなサービスがいいな、その過程で最新ないし古典的でも応用の効くの技術を勉強していけたらいいなとつくづく感じる。

以上を書くのに35分。結構長い。qiitaのkobito見たくMediumのエディターってないのかと思ってググったらmedium-editorしか出てこなくて、つらみを実感している。

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