対戦ゲームでは「弱いこと=悪いこと」なん?

(World of Warshipsっていうゲームで感じた個人的な思考メモです。誰かを誹謗中傷する目的はありません。)

noobであることの悪い点ってなんだろう。

noobってのは単純に言えばゲームプレイが下手な人のことだ。それが「悪い」?どう悪い?

「弱いこと=悪いこと」っていう判断はゲーマーの本能的にはYesなんだけど「初心者おらんくなったらゲーム成り立たないよね」っていう将来的な環境の維持の面からNoになるんじゃないの? と個人的にいつからか変化していた。

でもそれは「弱いこと=悪いこと」が否定されたわけではなくて、あくまで「弱いこと=悪いこと」よりも大事な価値観で覆い隠しているだけっぽい。

そしてnoobは初心者も内包しているか、一度棚に上げて、弱さと悪さの関係について整理していきたい。

「勝利を目指さないプレイ」の判断基準と初心者等を含めるのか問題

弱いことが悪であるかを話すまえに対戦ゲームにおける「悪」自体を挙げてみよう。

これは「勝利を目指さないプレイ」がマルチプレイヤーゲーム的には「悪」とされるという点は同意が得られることだろうか。

例えば、AFKと呼ばれる意図的な放置行為、試合の勝利達成条件を無視した稼ぎ行為(特にFPSだとキル稼ぎ、WoWsだとダメージ稼ぎなど)、といった試合の流れを阻害、逆行するような悪質性が認められる場合に「勝利を目指さないプレイ」という判断ができるかと思う。

じゃあその判断基準を「初心者」ないし「長期プレイを経てもなお上手にプレイできないプレイヤー」に対して適応することは妥当だろうか。

初心者等の振る舞いは熟達したプレイヤーから見ると不規則であり、「勝利を目指さないプレイ」として映ることは想像に難くない。自分もWoWsの対戦中に他の人がプレイする戦艦がダメージもらうようなタンクプレイしていなかったら「この人は戦艦をよく知らない人なんだろうな」と思っていたりする。

だが、その「他の誰かがよく知らないでプレイすること」の知識や経験の無さにははたして「悪意」があるのだろうか。

あくまで誰かの主観よって知識や経験がないことに悪意があると判断されるのは、(知らない人からすれば知り得ない)正解ではない行動を取ってしまうことが悪である、あるいは失敗に繋がる行動をすることが悪である、という判断基準を持っているからじゃないだろうか。

それは(少しズルい言い方になるが)「お前は知らないかもしれないけど俺の知ってる正解をとらなかったお前が悪い」と言ってしまう態度であって、多くの人が理不尽だと感じる態度だと思う。

失敗を悪とする文化

正解を選択しなかった人を悪と判断する文化は、たぶんペーパーテスト、受験戦争的な学校社会によって作られたものだろうと想像している。

でも、紙のテストで間違うこと、失敗することにきっと悪意なんてないはずだ。例え、テスト前に掃除を始めてしまったり、息抜きのゲームをしてしまったとしてもそこに悪意はなかったはずだ(2回目)。ただテストを成功させるための脇を固められなかったことに失敗しただけで、それでも悪意だけはなかったはずだ(3回目)。

しつこく確認してしまってすまない。ここで言いたいのは「失敗には悪意がない」ということだ。

つまり「弱いこと(失敗すること)=悪いこと」という価値観は、自分や他人の失敗を受け入れられない人が、失敗したことに悪意があると思い込んでしまうことが原因であって、本質的には「弱いこと(失敗すること)≠悪いこと」と考えるべきだった、と結論付けたい。

もし、自分が失敗するたびに自分が悪い奴だと批難して磨り潰していたら、どうなるだろう。自分を守る自分がいなくなったら、心がどうなってしまうのか想像するのが怖い。

そうならないための個人的な対処方として、自分や他人のネガティブな行動・結果を自分の頭の中に留めておく時間を減らすことを心がけることだと思う。少しだけ反省点取り出して、それ以外は出来るだけ早く忘れる。それが失敗を受け入れるということなのかもしれない。

稼ぎ行為による対戦ゲームに起きるモラルハザード

で、失敗に悪意がないのはわかったけど、ゲームでは実際問題として負けを呼び込む人が増えるとゲームが成り立たない気がするんだけど、どう思う?

個人的に、真に「勝利を目指さないプレイ」によるモラルハザードは試合のクオリティを著しく下げる。例えば

「誰しも勝つためにプレイしていると思っている、かと思いきや、裏ではスコア稼ぎのために出し抜くことを考えている」

そういう状況ではチームの信用が生まれない。政治的な駆け引きが好きな人からすると好ましい状況かもしれないけど。

でもゲームでゲームをしたい人からしたら、そんな疑心暗鬼の中では敵の動きを洞察するような頭の回転がままならず、このままでは対戦・チーム戦が土台から崩壊した状態に近づいてしまうと思う。

「勝利を目指さないプレイ」の発生原因の根っこを辿ると「不誠実なプレイヤーが悪い」と見る事もできる。

だけど、もっともっと根っこにいくと実は「稼ぎ」をしなければいけないゲームデザインが悪い、ということが見えてくる。

稼ぎの対象はゲーム内の仮想通貨であったり、人から認められる「名誉・名声」に繋がるゲームスコア(キル数とか)といった、ゲームで扱われる数値が対象になる。

その意味で単純に考えるなら「「稼ぎ」を最大化するには勝利を目指すためのプレイをしないといけない」ようにデザインを見直すことができれば、「稼ぎ」が必要なゲームエコノミーを維持しつつ、モラルハザードを抑えてみんなが勝利を目指して楽しめるようなマッチクオリティへと向上させられるかもしれない。

あるいは、本当に大事なのがマッチクオリティであるとするなら「稼ぎ」が一切不要になるゲームエコノミーになるよう大鉈を振るうこともいい判断だと思う。実際はそんな簡単な話じゃないだろうけど、1からゲームを考えるときには参考になるかもしれない。

ちなみに、「オーバーウォッチ」は特にそういった「稼ぎ」っていうノイズを除去するのに成功したタイトルだと思っているけど、エアプ勢なので具体的な解説はやめときます。

最後まで読んでくれてありがとう。

とらきち(tor4kichi)

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