Let’s Split Keyboardを作って2週間ほど使ってみた感想

toshiemon18
6 min readDec 18, 2017

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この記事は, 苫小牧高専Advent Calendar2017の18日目の記事です.

作ったLet’s Split Keyboard

はじめに

12日目にCHIKIN_MANがキーボードの話書いててネタ被り気味ですが, 最近キーボードオタクの間で流行ってるLet’s Split Keyboardを作ったのでそのログっぽいことと使ってみた感想を書こうと思う.
Let’s Split Keyboard(通称レツプリ)とは通常の40%のキーだけで構成された左右分離型, 格子配列のキーボードです. レツプリは完成品ではなく, 基盤(オタクはPCBって言う)やダイオード, メカニカルキースイッチ, キーキャップやProMicroという制御用のマイコンなどを自分で買い揃えてはんだ付けをして組み立てる.

部品を買い揃える

自分はほとんどMEHKEEという海外のショプから買った. キースイッチはそれまで使ってたCherryの茶軸キーボードから剥ぎ取った. キーキャップは適当にAliExpressとかPimp My Keyboardなんかをみてエモいキーキャプを選んで買うといいb.

剥ぎ取ったキースイッチ

ケースをこさえる

レツプリにはケースが必須(?)なので, ケースも自分で手に入れる必要がある. よくTwitterとかで見るレツプリはアクリルのプレートで基盤を挟んだものだ. 僕は隣の研究室の先生が3Dプリンタを保有していたので頼み込んで出力させてもらった. こんなNVidiaっぽい色のケースを作った.

トッププレート
ボトムケース

組み立て

パーツが届いたらまず注文したパーツが全てパッケージに含まれてるか確認したほうが良さそう. 海外の郵便局は日本みたいに治安が良くないのでたまにものがなくなってたりするらしい, 僕はなかったけど.
組み立てはGitHubのlets-split-guideを参考にして組み立てる.

  1. PCBにダイオードとTRRSジャックをはんだ付けする.
  2. TRRSジャック下のパターンの指定箇所をはんだジャンパする.
  3. ProMicroの脚をPCBにはんだ付けする.
  4. 上のトッププレートにキースイッチをはめ込み, PCBに取り付けてはん だ付けする. このあと, ProMicroがはまるあたりのスイッチの脚を切り取っておく.
  5. RESETとGNDの間にタクトスイッチを取り付ける. これが終わったらPCBにはんだ付けする. ProMicroの表裏には気をつけてほしい.
  6. キーキャップを取り付ける.
  7. ケースを組み立てる.

手順3と4は順番が前後しないように気をつける必要がある. ここをミスるとキースイッチが実装できなくなる.
できるなら導通テスト等を行いながら実装していった方がいいと思う. それと, ProMicroには初期不良品が含まれてるくさい, 僕もそれが原因でProMicroを買い直した.

ProMicroへファームウェアを書き込む

レツプリの回路を組んだだけではキーボードとしては使えない. ProMicroにファームウェアを書き込む必要がある.
レツプリのファームウェアはQMK FirmwareというAtmelのAVRマイコンを用いてキーボードを制御するためのOSSを使う. キーマップの定義もQMK Firmwareで行う. キーマップの定義やマクロ定義など, いろいろ出来るのでドキュメントを観ながら書いた. https://docs.qmk.fm/
書き込み方はlets-split-guidやriv_mkさんの記事が参考になるがQMKのアプデで書き込み用コマンドがたまに変わるのでQMKのGitHubを見ながらやる.

悲劇

ようやく出来た, レツプリで遊び倒してキーマップを体と脳みそに焼き付けている時にこうなった.

ほんとにツイートみたいな声が出た. マジで辛くて1週間くらいレツプリを目のつくところに置くのをやめた.
ProMicroのUSBコネクタは弱いらしく, ちょっとしたモーメントが掛かるだけでも疲労が溜まると基盤から剥がれてしまうらしい. インターネットの自作キーボードマンたちはホットボンド等で対策しているらしい.
1週間くらいして精神が安定した頃にMehkeeでもう一回パーツ類を買い直して組み立てた. 今度はProMicroのUSBコネクタをセメダインでガッチガチに固めた. これでいい感じに強くなった.

2週間ほど使ってみた感想

レツプリが完成(2回目)して2週間くらい経ったので, 使用感とかいろいろ書く(ようやく本題に着いた).
左右分割型で格子型, 40%キーボードというのがレツプリの最大の特徴だ. まず, キーボードを左右分割することで手首に掛かる負担が低減され, 左右のキーボードの間に本とかお菓子とか, ガラナも置くことが出来るのがめっちゃ良い. QoLがハネ上がる音がした.研究室ではこんな感じに机が広くなった.

ただし, 40%キーボード, 格子型配列という特徴がかなり体と脳みそに負担が掛かる.
まず, キー数が少ないのでレツプリにはレイヤーという仕組みでキーマップを変更して通常のキーボードと変わらない入力が出来るようにしている. このレイヤー機能に脳みそがついてこれなくて未だにキーマップを覚えられてない.
また, 格子型配列になっているので今まで使っていたキーの位置に別なキーがこんにちはしてくるので混乱する.
ここらへんはキーマップとか慣れとかでなんとかなる気がしてる. レツプリマジでいい感じです, 頑張ってキーマップ覚えます.

まとめ

レツプリを作って2週間ほど使ってみた.
レツプリ作製時には組み立て順序とかProMicroのUSBコネクタが弱いなど気をつけるべきハマリポイントがたくさんあるのでインターネットの自作キーボードおじさんの発信する情報を見ながらやるといいb.
困ったことがあったら自作キーボードおじさんにインターネットで質問しよう, きっと優しく答えてくれる.

以上です, 最後まで読んでいただいてありがとうございました.
明日は僕の後輩のみおちゃんが冬フェスについてなんか書いてくれると思います. 冬フェスお疲れ様でした.

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