留学生活を考える: “Kindle (キンドル) 購入編”

最近、Kindleを購入しました。いわゆる“読むためのタブレット”。アマゾン社が2007年に始めた事業の一つで、本を紙媒体ではなく、画面上で読むというコンセプトの商品。革命的なアイデアですよね。しかも紙じゃない分、本一冊あたりの価格も安いです。同業他社も同じ企画に乗り出し、現在では、漫画をスマホで読むという人も多いかなと思います。しかし、僕は最初そのアイデアを毛嫌いしていました。“本は紙で読みたい!”その思いが強くありました。そして、やはり“本棚に置いておきたい!”という気持ちが遥かに勝っていました。以前、とある先生に“本棚はその人の脳みそを表現する”と言われた記憶がきっと “本は紙で!”という気持ちにしていたのだと思います。

では、なぜ買うことにしたのか。簡潔にいうと“お金と紙がもったいない”と思ったからです。毎週授業のために合計約200ページ読まなければいけません。様々な本や論文をPDFファイルとして配布されるため、これ一冊買えばそれで終わり!というわけではありません。じゃあ、パソコンで読めばいいじゃないと言われるかもしれませんが、母国語以外の長い論文を読むためにパソコンと長時間じっと眺め合うのはなかなかしんどい。それよりはプリントして紙に書き込みながら読んだ方が断然集中できるし、内容が頭に入って来やすい。と、開き直り、今学期はどんどんどんどん印刷して読んでいました。すると、机の上は紙だらけ。どんなにファイリングしてもすぐにファイルが足りなくなってしまいそう。そして毎回印刷代がかかる…。そんな時、多くの友人がKindleを持っているのに気付きました。最初は遠ざけていたKindleですが、いざ友人のものを借りてみるとこれが読みやすい。明るさは紙と同じ“Paper White”と呼ばれるもの。暗闇で読んでも目にダメージがないのが特徴的。さあ、ここでいざ買うか買わないかの葛藤が心の中で始まりました。他のタブレットと比べて、 “読む”ことに特化している分、値段は決して高くありません。最も安いタイプで約7,000円。そこで迷い始めた理由は二つでした。

“紙として読んだ方が視覚的にどれだけ読んだのかがわかり満足感を得られる” VS. “毎回印刷をしていたらお金がもっとかかるし、紙がもったいない”

そこで“本棚がその人の脳みそを表現する”という言葉を違った角度から考えました。時代が変われば物の定義や形は変化する(例えば、携帯電話)ように、“本棚”も時代に合わせて変化するということ。今は、物質的に見えている“本棚”もいずれは、人の頭の中や画面の中に構成されるものと認識されるようになるかもしれません。そこで開き直り、さらには経済性を考え、Kindleを購入することに決めました。

しかし、ここである点に気付きました。それは、“自分がKindleを購入することで職を失う人がいる”ということ。
 つい最近までの本のビジネスモデルは、著者がいて、出版社がいて、そして印刷業者がいる。Kindleの場合は出版社までしか必要としません。ということは、Kindleが流行れば、印刷業者が仕事を失うということになります。過去の例を見てみれば、レコードがCDにとって代わられたり、また大きなところで言えば機械の利便性を優先し製造業の大部分でRestructuringが行われたりなど。自分はただ経済性や利便性を追い求めているだけなのに、気が付いたら他の人の人生に大きな影響を及ぼしています。消費者の行動が世の中を形作っています。これから先、例えばドローンが進化すれば運送は全てドローンによって行われるなんてこともなきにしもあらずかもしれませんね。

今回のKindle購入は自分の中で様々なことを考えるきっかけでした。

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