センスとは知識の集積である

toyama satoshi
4 min readNov 25, 2015

『センスは知識からはじまる/水野学』を読んだ。

水野さん曰く、「センスとは数値化できない事象のよし悪しを判断し、最適化する能力である。そして、その能力は、知識を蓄えることで磨かれる」とのこと。

僕も仕事で「情報収集が重要だ」という話は度々聞いてやってみるが、成果につながることは少なかった。そして、その原因を振り返ることもなく、「今度はもっと頑張ろう」と気合い目標を掲げるくらいだった。でも、この本を読んでいると、今までの情報収集の問題が少しずつ浮き彫りになってきた。読み終えた時には、僕の情報収集の課題は、大きく2つあることがわかった。

その1 圧倒的な情報量不足

本の中にこんな一文がある。

僕はあるとき風水に興味を持ち、10冊ほど本を読んでみて、はっとしました

10冊という量に驚いた。また、この一文が何気ない文章の中に書かれていることに、水野さんにとってこれは習慣なんだと思い格の違いを感じた。水野さんが10冊読むなら、キャリアの浅い僕は15冊、20冊くらい読まないとまず、情報量で追いつけない。アマゾンのレビューが1番いい本を1冊読んで満足していた自分を恥じた。

ただ、裏を返せば量をこなせばいいので、解決策はシンプルだ。次に何かに興味を持ったら関連する本を20冊読んでみる。

その2 情報の集め方、まとめ方が下手

本の中で、効率よく知識を蓄える(情報を集める)ための3つのコツが紹介されている。

  1. 王道から解いていく
  2. 今、流行しているものを知る
  3. 「共通項」や「一定のルール」がないか考えてみる

それぞれ、もう少し具体的に。まず王道についてはこんな感じ。

王道のものには、その製品らしいシズルが必ず含まれています。王道としての地位を確立するまでに、改良され、洗練されて、「そのものらしさ」が磨かれているからです。

流行しているものについては…

流行しているものの多くはたいてい、一過性のもの。しかし、王道と流行のものの両方を知っておくことで、知識の幅を一気に広げられます。

最後に、「共通項」や「一定のルール」について

これは知識を集めるというより、分析したり解釈したりすることで、自分なりの知識に精通するというプロセスです。

僕のこれまでの情報の集め方はノープランで、感覚的に流行ってそうなところから調べてみて、別の事例を探してみて…という感じだった。この問題点は2つある。

1つは効率が悪い。当てずっぽうで探しはじめるので、運や周りのメンバーに大きく左右され、アウトプットの質が安定しない。もう1つは人に説明しづらい。どのように情報を集めたかを共有する時に、集め方やまとめ方がわかりにくく、費やした時間に対して、役だったことが少なかった。

あるテーマに対して、「王道は◯◯で、長年愛されていますが、今年は△△のようなものが流行っているそうです。どちらについても▽▽が重要ですね。」のような形で発表すると、わかりやすく、聞いている側も楽に聞けそうだ。

筋肉は負荷をかけることでしか鍛えられない

会社の研修で講師の方からこんなことを言われたことがある。「筋トレは筋肉に負荷をかけることで、筋肉を大きくしていく。仕事も同じように負荷をかけることで、出来ることが増えていく。」

情報を集めたり、整理する時も、「これでいいか」と思った時に、もう少し踏み込んで自分に負荷をかけこんでいこう。

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