共同創業者の持株比率は「将来の努力」をベースに分配する

Y Combinator では、会社の早い段階では特に、共同創業者の間では可能な限り平等に株を分ける (as even a share as possible) ことや、ほぼイコールになるように分けることを推奨しています。

アイデアを出した人やビジネスサイドの人、MBA を持っている人やお金を多く出した人が多く株を取りがちです。そしてエンジニアは共同創業者なのに数%しか持っていない、という状況をしばしば見るのですが、それはあまり良い傾向ではありません。

Y Combinator の論に従えば、共同創業者間での株の持ち分は「過去の努力ではなく、将来の努力」に基づいて分配されるべきです。そしてその結果、恐らく全共同創業者はほぼ等しい持株比率になります。

仮にとある一人が過去の数ヶ月間、そのアイデアに先行投資していたとしても、これから成功していく企業を作っていくために必要な 7 〜 10 年といった時間と比べた場合、将来かける時間のほうがほぼ必ず勝ります。そしてその時間の長さや努力の量は、どの共同創業者もほぼイコールになります。であれば、共同創業者はほぼ等しい配分の株を受け取るべきでしょうし、その期間を一緒にモチベーションを保ちながら歩んでいくためにも、共同創業者同士は極力同じ比率の株を持っておくべきだと言えます。なにより、アイデアは重要ですが、価値は実行から生まれるものです。

共同創業者間での株の分配の仕方は、投資家にとってその会社や CEO の体質のシグナルとなります。たとえば共同創業者に僅かな株しか与えてない CEO が居た場合、真剣に共同創業者のことを選んでいないようにも映るでしょうし、ワンマンな会社のように見えます。そして Y Combinator の中で高い評価を受けているスタートアップには、株の持ち分が歪な偏りになっているチームはいないというところから、持株比率はそのチームの成功確率を左右するようにも見えます。

もちろん共同創業者たちが将来の時間をコミットしていたとしても、どのようなことが起こるかは分かりません。モチベーションが下がって辞めてしまうこともあれば、家族の事情などで辞めざるをえないこともありえます。

なので、お互いのために創業株主間契約を結び、4〜6年のべスティングは必ず行っておき、クリフをつけて 1 〜 2 年以内に辞めてしまった場合には共同創業者であっても株が渡らないようにしておくべきだと思いますが、しかしそれでも、会社の初期においては極力平等になるように株の持ち分を決めておくことが重要ではないかと思います。