新アイデアを殺すための逆張りワークショップ(手順書付き)

Taka Umada
Aug 8, 2017 · 3 min read

新しいプロジェクトの起こし方と同じぐらい、プロジェクトの素早い殺し方が実は重要であると感じています。見込みのないプロジェクトを早く殺せないと、次の新たなアイデアに挑戦できず、資金や時間の浪費を生みます。しかし一度アイデアの着想を得てしまった後は、他人から何を言われようと、自分たちで納得しない限りなかなか止まりません。

スタートアップ的なアイデアは、現段階から見ると逆張り的なアイデアです。しかし現実を見てみると、多くのアイデアはサーベイ不足や顧客理解不足で、そもそもの逆張りができていません。であれば、アイデアの初期段階でそうしたことに自分たちで気付いてもらって、自分たちで早く殺す判断をしてもらえるかが重要になってきます。

そこで自分たちのアイデアがちゃんと逆張りできているかを確認したり、見込みのないアイデアを見込みのないものとしてあぶり出したりするときに、「逆張りマップ」と「逆張り戦略キャンバス」というものをこれまで何度かワークショップとして実践してきました。いわばこれらは『逆説のスタートアップ思考』で解説した考え方を、より具体的に考えてもらうためのツールです。

このワークショップを実施するときのための手順書をまとめたので、必要に応じてご利用いただければと思います。十分にアイデアを殺せるかは分かりませんが、一つの試みとして共有させていただきます。

ワークショップは通常、アイデア発想など「新プロジェクトを生む」ために用いられます。そんなとき、一時的な高揚感や楽しさを得られることも多いです。しかしそうしたワークショップから生まれる良いアイデアはあまりなく、ただその場だけで高揚感を得て、現場に帰ってから何も生みだせないワークショップ温泉に至りがちなように思います。むしろ良いアイデアは日々の気付きから生まれるものです。

逆にワークショップは、チーム全員でアイデアに対してストレスを掛けて検証するような、結果的に参加者の居心地の悪くなるようなワークショップこそが実は生産的ではないかと考えています。

X (旧 Google X) では、クイックかつ積極的に大量のアイデアを殺していくことが求められ、日々「今日はどうやってプロジェクトを殺そう!」と問うと言われています。しかしなかなか自分たちのプロジェクトを殺すことはできません。そんなときに今回の「ストレスを掛ける」ワークショップの方法論が役立てばいいなと思っています。

そしてもちろん一番ストレスをアイデアに掛けてくれて検証してくれるのは顧客なので、ワークショップの後には顧客と話すことが重要なことは変わらない思います。

こうしたワークショップを経て出来上がるのは、あくまで少し頑健になった仮説です。仮説ができたのなら、とにかく雑に作って、是非ビルの外に出て顧客と話して検証してみてください。

Taka Umada

Written by

The University of Tokyo, Ex-Microsoft, Visual Studio; “Nur das Leben ist glücklich, welches auf die Annehmlichkeiten der Welt verzichten kann.” — Wittgenstein

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