SNS を作る前に知っておきたい考え方: Single Player Mode と Come for the tool

Taka Umada
Aug 20, 2016 · 4 min read

SNS やソーシャル機能を持ったサービスやアプリを作りたいという話をたまに相談されます。そんなときに紹介するのは、「Come for the tool, stay for the network」と「Single-player / Multi-player Mode」の話です。SNS に類するようなサービスを考える前には、必ずこれらの記事を一度読んでもらったほうが良いのかなと思っています。以下ではその内容を簡単に紹介します。

ツールのために来て、ネットワークのために居続ける

今やソーシャル機能が中心のサービスも、最初はツールとして始まり、その後皆が使うようになってからソーシャルネットワークの機能を強めてきた、という流れを見かけるという Chris Dixon の主張です。

たとえば Instagram は最初写真のフィルタでした。投稿先も主に Twitter や Facebook といった既存の SNS でしたが、同時に Instagram のネットワーク内にも投稿できるようにしていました。その結果、ユーザー数がクリティカルマスを超えた段階で Instagram のソーシャルネットワークだけで十分なまでに育ち、今や「Instagram のネットワークに人がたくさんいるから」という理由で多くの人は Instagram を使い続けるようになっています。これは写真フィルタというツールから始まり、次第にネットワークへと育っていった例です。

またあの Facebook ですら、最初は大学の時間割などを掲載したり、あるいは一人でプレイしても楽しいゲームを提供するなどして、初期はツールとしての側面があったことも思い返されます。

シングルプレイヤーモード

プロダクトにはシングルプレイヤーモードとマルチプレイヤーモードの両面がある、という指摘です。仮にソーシャルネットワークとしてのマルチプレイヤーモードの面が楽しかったとしても、利用者が一人でも十分に便利なプロダクトを作れているかどうかという点をチェックするときなどにこの考え方は有用です。

SNS 色の強いあの Forsquare も「自分の行ったレストランの履歴の保存のため」に使う人がいるという例が以下の記事では引用されています。またMinecraft も最初は一人でも楽しいゲームだったのが、mod などの登場で複数人でも楽しいというゲームへと広がってきています。この Medium も、今や多くの人に読んでもらえるから書く人が多くなったものの、初期は書き手にとってのツールとしての書きやすさにかなり注力して始めたと聞いています。

もちろん、電話などのマルチプレイヤーモードしか意味がないものもありますが、多くのサービスはシングルとマルチの両面を持つのではないでしょうか。

特にプロダクトの初期においてこうした「一人でも使えるツール」としての側面は重要だと考えます。むしろ、そうした側面がないと誰も使い始めてくれまえん。だから SNS を作りたい、と考えるときには、「十分な人が参加している」という前提を達成するためにも、最初はまず一人で使えるツールとしての側面を洗練させていくほうが良いのではないでしょうか。

参考

その他、以下の様な記事も参考になります。

Taka Umada

Written by

The University of Tokyo, Ex-Microsoft, Visual Studio; “Nur das Leben ist glücklich, welches auf die Annehmlichkeiten der Welt verzichten kann.” — Wittgenstein