管理能力配分を活用することでunlearnできていないことに気づいた話

tsubasa yamaguchi
5 min readDec 24, 2019

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こんばんは。

もう日付も変わって25日。
今日はクリスマスですが、この記事はVALU Advent Calendar 2019の21日目の記事です。

今回は私がVALUに入って2ヶ月たった今、エンジニアリングマネージャー(EM) として、unlearnできていなことに気がついた話を記していきます。

unlearnできていないことに気づいたきっかけ

期待役割を果たせていない感覚が増えてきていたため、改めてエンジニアリングマネジメントの解像度を上げようと考えました。
そこで手にとったのが、積読になっていた「改訂 エンジニアリングマネジャー」でした。

これが、私がunlearnできていないことに気づくきっかけとなりました。

管理能力配分(Management Skills Mix)

この本の2章 管理の失敗学では、技術管理者の管理力は3つの要素 「知識」「能力」「姿勢」によって成され、「能力」は「技術的能力」「人間関係能力」「管理的能力」の3つに分類されると紹介されています。
そして、それぞれの能力の重要度がマネジメントのレベル(経営者・管理者・監督者)によってどのよう変わるかを図をもって説明されています。

下の図がそれになります。
※ 各能力の英訳は こちらから

カッツ・モデルに近しいものになっていますが解説は技術者の管理にフォーカスがあたっており、エンジニアリングマネジメントの解像度を上げることができる内容となっています。
(なお書籍の中ではカッツ・モデルとの関連は言及されていません)

この解説を読んだときに、私は前職と同様のマネジメントを行っており、VALUの期待するマネジメントができていない予感がしたのです。

管理能力配分でマッピング

予感を具体化するために、次の3つの観点でマッピングを行いました。

  • 私が前職でどのレベルでマネジメントをしていたのか
  • 私がVALUでどのレベルでマネジメントをしているのか
  • 私が引き継ぐ以前はどのレベルでマネジメントがされているのか

結果が下の図になります。

一目瞭然ではありますが、私が引き継いでからは「監督者」としての役割が弱くなっています。

これは、私の中で「管理者」と「監督者」の役割が分類できていなかったことにより発生していた事象だと思われます。
また、この事象は分類できていないことにより発生しているため、その発生を認知することが難しくなっていました。
結果的に弱くなってしまった「監督者」としての役割を補う動きができていませんでした。

型となっていた前職でのマネジメントスタイル

この事象はなぜ起きてしまったのでしょうか。

前述の通り役割を分類できていなかっのですが、表現を変えると分類が必要なものだと考えていませんでした。

それは、前職でのマネジメントスタイルが型として定着していたことにより発生していたとようです。

この型こそが、unlearnできていないことでした。

そして、この型をよくよく紐解いていくと、2つの要素でなりたっていることが見えてきました。

一つが「管理者」としてマネジメントすること。
もう一つがコミュニケーションを重視したマネジメントをすることです。

「管理者」としてのマネジメント

前職では 「監督者」 をマネジメントすることが主たる役割でした、つまり「管理者」 が私の役割でした。
そして、「管理者」として、現場でチームを率いている「監督者」をマネジメントする機会が多かったのです。

この「管理者」としてのマネジメントが私の型を生み出していました。

カジュアルなコミュニケーションを土台としたマネジメント

最近は雑談のようなカジュアルなコミュニケーションが必要と言われることが増えてきましたが、前職では昔からカジュアルなコミュニケーションが多い会社でした。

改めて考えてみると、このカジュアルなコミュニケーションを土台としてマネジメントを行っていました。
特に1on1は最たるもので、この土台がない状態で導入することは難しかったかもしれません。

VALUでの今後のマネジメント方針

当たり前ですが、改めて土台の構築から着実に行おうと考えています。
確証はないですが、私が「監督者」としてメンバーに貢献することでそれは出来るのではないかと考えています。

具体的なアクションをいくつか考えてありますが、それを書き始めるとアドベントカレンダーが初日の出を拝んでしまう可能性を感じてしまうので、一旦ここでこの記事は終了とさせていただきます。

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