MacBookAirをUSB Keyboard+Trackpadとして使う話

tct
7 min readMar 19, 2017

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MacBook Airのジャンクパーツを使ってのUSB接続のKeyboard+Trackpadがなんとか形になったのでやった事のメモ。一応動いてはいるけど技術的におかしい部分やマシン毎で相性が多々ありそうなので指摘とか大歓迎。

なんで作った?
現場用でのマシンのセットアップとか調整とかするたびに使い慣れないキーボード使うとか地味にダメージを食らうので使い慣れてるデバイス使いたいなっていうのがモチベーション。クラムシェルモードで使った時にノート側のキーボードがそのまま使えればいいのにと思ったことのある人なら共感してもらえるはず、きっと。多分。

iFixitは偉大
当初はProのTrackpadを使おうとしていたのだけど、使えるようにするための調査が多すぎるとの自分の知識の少なさもあり、ハックして使うのを諦めそうになってたらこんな記事に出会う。
MacBook Airのトラックパッド買った。とりあえず詳細を書く
内容読んでみると、AirのだとUSBの用のチップが乗ってるぽい。
でも、結果成功したかどうかは書いてないし、実際どうなのか判断つかないなーと思っていたら、その時期には毎日見るようになってたiFixitのMacbookAirのページを見ていると、2012年モデルのトラックパッドの基板上のチップにCY8C24794の文字を発見!しかも足が見えてるし、データシートもあるし辿っていけばUSB用の端子とかわかるかも。
http://www.cypress.com/file/140926/download
このチップKeyboard+TrackPadのデータをまとめて内部でUSBデバイスとして繋ぐ役割のPSoCみたいなのだけど、これがProだとロジックボード上に載っていて手がでない(手には入らないこともないけど、ちっさすぎてはんだ付けとかできないとか色々)ので諦めていたんだけど、Airのにはくっついてた、通信出来る状態で。

部品集め
確証はないもののProよりは可能性高そうな気がしたのでとりあえずAliExpressで購入。$35結構高い。
さらにamazonで0.5mmのピッチ変換基板とFFCを、digikeyからコネクタ部分を入手して繋いでみると。なんと認識してHIDデバイス+キーボードとして認識。ウオォォ繋がった!
ただそんなに甘くはなくて超えなきゃいけない山がいくつかあった。
挿し込みから数秒で接続が切れてしまう症状が。。そう簡単には行かないよね。出来るならみんなやってるよねって思って冷静になるために時間をおいてもう一回。再度接続をしてみたら配線を間違えてたらしく、USBのD+D-の端子が通電する状態に。。一時間くらい現実を直視できなかったんだけど天に召されたご様子。。仕方ないのでもう一個発注するも型番を間違えてCY8Cの載っていないモデルのが届くこの辺りで2度目の心の折れる音が。。。それでも気になり過ぎて諦めきれなくて買い直し。別のモデルも症状は同じで3度目の(ry。。。

半田付してぶっ壊したりしたけど最終的にはFFC0.5mmピッチのケーブルを刺すだけ

メモリチップのデータシートを見ている時に見つけた、ChipEnableって名前の端子が気になって調べてみると、そのチップでは端子がlowの時にEnableになるらしい。こういうことなのかな?
症状的には起動時には必ず起動するのにその後いなくなってなんかのピンに電圧がかかるタイミングとかで再度繋がったりするので、節電モードみたいのに入ってて何らかの入力で節電状態みたいのに入らずに動いてるかも?とか都合の良い仮説を立てて実行に移してみる。
と言っても実際どんな回路になっているのか結局よくわからんので、抵抗と分圧で2Vくらいに落とした電圧を片っ端から総当たりでかけてみる。
結果どうやら下の組み合わせで接続が保たれている模様。時々切れるけど、まぁ我慢できるレベル。多分この辺りやってることがとても怪しいのでそのうち壊れそうな気がするけどどうなんだろう。

5vをつなぐときは慎重に。。

※写真直しました。
※Trackpadの個体によってはHIGHT/LOWつながなくても動きそう。

ドライバ問題
家にあるMacMiniにOSX使ってる時につなぐとノートを使ってる感覚で結構快適に使える。欲しかったのはこれだ!マジで。
この状態で一番使いたかったWin10へのインストールを敢行。
出来ん……「たかがTrackpad、普通に動くでしょ」って思ってたら結構はまってしまう。Bootcampドライバーセットのexeから展開したドライバを入れようとするインストーラでMacじゃないから入らんよっていわれてしまう…そんな…ここまで来たのに。

もはや引くに引けないので、初心忘れるべからずとbounav先輩のブログを調べなおしてたらコメントにそれっぽいドライバを発見。なぜかこれだとインストール可能。
https://bounav.wordpress.com/2009/02/28/macbook-pro-trackpad-conversion/
それだけだと、右クリックとスクロールが使えなかったので
https://superuser.com/questions/172658/anyone-know-how-to-modify-settings-for-the-apple-magic-trackpad-on-windows-with
この辺りが多分近いんじゃないかとやってみたら、無事使えるようになった。なったけど、管理者権限とかの問題か起動時にレジストリの書き換えをしないと右クリックが有効にならない。
まぁOSXと比べるとBootcamp程度にしか動いてはくれないけど、十分に使えるレベルなのでとりあえず良しとする。ただTrackpad++ってソフトとか入れたり消したりしてるので、前述のドライバ+レジストリ操作だけで右クリックまで使えてるようになってるのかは今一つ不明。

キーボード
全然キーボードのこと書いてなかったけど、Air13"のトップケース+キーをジャンクパーツ扱いで購入eBayとかで売っていたのでそれを購入。キーボードから伸びてるFFCをTracpad側の受け口がついてるのでつなぐだけ。それでもう普通に使えるようになる。こっちは標準的にキーを使いたいだけならBootcampのドライバも必要なし。ヨッシャヨッシャ。

あらためて文字に起こしてみると全然苦労してないというか一瞬で終わってるように感じるけど、実際にやってみるとわからないことだらけで心あ折れまくり、非Apple製品も含めて6台分くらいTrackpadぶっ壊してたりして4台目あたりからは使えるようにできないと死んでも死に切れんみたいになってた。できるようになってみると「これだけで良かったの?!」って思うこと数え切れず。しかしインターネットすごい。

この先は中ボタンドラッグとかハードウェア側でのキーマップの変更とか標準ドライバだけでも動くようにするのが目標。あとはTrackpad部の外付けMacBookProへの組み込み。

追伸
HighとかLowとかはTeensy使ってたけど、最終的にはamazonで買った3.3vレギュレータ+抵抗(その辺にあった10Ωとか100KΩとか)でごまかしてる。
https://www.pjrc.com/teensy/

aitendoピッチ変換ボードとか。
http://www.aitendo.com/

digi-keyかなりいろんなパーツが手に入りそうだけど、パーツ数多すぎて初心者には厳しい。。
http://www.digikey.com/

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