AV1 の未来が開いた

V

今、よく使われているビデオコーデックといえば H.264 でしょう。ただ H.264 は最先端の技術とはいえません。今後は H.265 に切り替わっていくかと思われましたが、H.265 はパテントがとても複雑です。そのため広がっていくとは思いにくいです。

そんな中、H.265 のパテントの闇に取り込まれないようにするための光が AV1 です。

AV1 は AOM Alliance for Open Media という団体が定義、開発しています。

アライアンスメンバーを見てもらえればわかりますが、そうそうたるメンバーです。まぁもちろん Apple はいません。

追記

AOM Allicance のファウンダーメンバーとして Apple が参加しました。


そもそも AV1 は H.265 とくらべてパテント以外でのメリットは有るんでしょうか。結論としては AV1 は H.265 の 25 %ほど圧縮率が高いとされています。

H.265 が 1000kbps 必要な画質を AV1 は 750kbps で実現できると考えてもらって構いません。

パテントがなくて圧縮率が高いと、いいことずくめの AV1 ですが、現時点で安定版で対応しているブラウザはありません。

ただ、最近 Firefox が Nightly で対応しました。

さらに、 AV1 のサンプルデータを公開し、Firefox Nightly で見られるデモを用意しています。

また、Chrome も Canary で chrome://flags で有効にできるようになりました。

AV1 の対応

AV1 は 2017 年で仕様がフリーズし、2018–2019 年でブラウザなどに搭載、2020 年までにはハードウェアアクセラレータに対応というざっくりしたスケジュールがあります。

AV1 は WebRTC での利用も前提とされているため、リアルタイムでの変換もがんばっていく予定になっています。

ただ、2017 年 12 月時点での AV1 は 1 秒をエンコードするのに 150 秒かかります。お話になりません。

ただ、画質はビットレートからすると感動的なので是非みてみてください。

AV1 の技術的な仕様は全て公開されています。

もちろんソースコードも公開されています。

ちなみに、ソースを読むと libvpx そっくりです。もともと VP10 だったのを AV1 としたというのもうなずけます。

仕様は日本語で解説してくれている人がいます。仕様のほとんどを日本語に翻訳してます。ありがたいことです。

また、最近のアップデート情報が YouTube で公開されています。

細かい技術資料は AOM — AV1 How does it work? で公開されています。


AV1 は高圧縮でパテントフリー、更には多くの企業が賛同しています。ただ、 H.265 に勝てるかどうかは微妙なところです。H.265 にはあの Apple や Sony がいます。

ただ WebRTC の世界では AV1 は Opus のようなデファクトになっていくと思っています。WebRTC 対応は早くても 2018 年後半にはなるでしょうが、これから高速化されていく予定です。

高圧縮なビデオコーデックは帯域が減るため、そのまま配信会社のコストが下がります。これはとてもよいことです。ただし CPU 負荷はあがりますが。

AV1 はつい最近まではふわっとしてたコーデックでしたが、ここにきて怒涛の展開になっています。

MPEG-DASH で AV1/Opus で YouTube が配信を始めるのも時間の問題でしょう。Netflix も使っていく予定のようです。

来年は AV1 に期待しましょう。

V

Written by

V

Erlang/OTP / 時雨堂 / WebRTC

Welcome to a place where words matter. On Medium, smart voices and original ideas take center stage - with no ads in sight. Watch
Follow all the topics you care about, and we’ll deliver the best stories for you to your homepage and inbox. Explore
Get unlimited access to the best stories on Medium — and support writers while you’re at it. Just $5/month. Upgrade