Grantsを辞退した理由と僕らの目指す場所。

Staked

実は先日、0xの選考に合格しGrants(助成金)を獲得しました。

日本の会社だと初とのことです。Grantsを受けているのが1月時点で世界に29プロジェクトだったので、30番台だと思います。

合格通知

プロダクトの作成、フォームの入力、電話面接など相当な準備を行い、3ヶ月間の運転資金数百万円を獲得する権利を手にすることができました。

ここまで見るとおめでとうという雰囲気ですが、辞退させていただきました。自分たちが作成したプロダクトの公開も辞めました。

というと「なんで?」という質問を多数受けたのでこちらで記しておきます。

僕にとっては人生で初の数百万円の機会損失(0xチームからのテクニカルサポートも入るとそれ以上)を経験しましたが、辞退した理由としては、“Focus”することを非常に大事にしたいと考えたからです。

創業したStakedという会社は、

というミッションを持った会社です。

自律分散した小さな経済圏(国家, DAO)が繋がり、人種、国籍、思想に縛られず、個人が属する場所を選択できる。そして、個人で経済圏ですら創ることができること。つまり国家の最小単位が定義され直すということ。

がブロックチェーンの本質だと考えています。

0xは素晴らしいプロダクトを持ち、尊敬するVisionとTeamを持っています。そのことには絶対の確信があります。

しかし、僕らが本当に自分たちのMissionを達成するためには、今回のGrantで提出したDecentralized Exchange(分散型取引所)では足りないことに気が付きました。ブロックチェーンを創るというもっと低いレイヤーで戦っていかなければいけないと考えています。だからこそ、初動としてSubstrateに標準を絞るという戦略の変更を行いました。(将来的にはSubstrate, Polkadot, 0xの技術は繋がると思うので引き続き最先端の動向は追います。)

結局、僕たちは、リソースの限られたスタートアップです。

一点集中局所優勢主義勝てる土俵で戦う。この3つは大事にしていきたいと思います。

断るならそもそも出すなよというのは本当にその通りで、ひとえに僕の先見性の無さが問題ですが、本件お世話になった0xコミュニティー(本当に世界トップのチームだと思います。)、アンバサダーの中村さんとCoffee Timesさん(シリコンバレー頑張れ!)、Neutrinoの服部さんにはこの場を借りて感謝をお伝えできればと思います。

0xのアウトプットはこちらに集約しているのでご興味ある方はぜひ見てみてください。

では、最後に方向転換をしてどういうことをやっていくのかもせっかくなので記します。

最近考え事をしていて一連のtweetをしました。

0/ 修正資本主義とか枠組みは以前からあるけれど、ここ30年くらい国家の仕組みはあまり変わってない気がしていて、一方でITとグローバル化が大きく進み、既存の資本主義、民主主義下で格差の拡大を助長し対立が生まれてる。
1/ 昨日@shun_lol_@zaq1tomo と話してて、新しい枠組みを考える際にブロックチェーンが作るエコシステムはSandboxとして非常に有効なのかなと思った。マイクリでは独自の経済圏が出来ているみたいだし、そこにラディカルマーケットの仕組みとかリアルな世界でまだ出来ないことをうまくできるのかなと。
2/ もっと言えば、パブリックブロックチェーンで定義される小さな「国家」の中で、新しいポスト資本主義を社会実験したいし、ラディカルマーケットとかはヒントになると思う。それをセキュリティの高さと拡張性から見たときにSubstrateはしっくりきている。
3/ 今まで社会のあり方を空想するときにテクノロジードリブンになるとこにためらいがあったんだけど、よく考えてみたら船とか工場、機械もテクノロジーだしブロックチェーンドリブンでもいいのかもしれないと思った。

ブロックチェーンはSandboxになると思います。新しい社会のあり方を模索する実験場です。

今後の方針としては2018年度未踏エンジニアのSateと共に、Substrateで自分たちの世界観と思想を組み込んだブロックチェーンを作り、Polkadotでつなげていきたいと考えています。様々な概念を実験しつつも新しい社会のあり方を模索できるようにがんばります。

彼がフロムスクラッチ独自実装したブロックチェーン、またの名をプロスケニオンもそろそろまとめ終わるようなので触ってみてあげてください 笑

皆さん引き続きよろしくお願いします!