なぜ、頭を触るだけで全身を調整できるの?

信じられないんですけど・・・本当?

クラニオセイクラル・セラピーは、頭蓋骨から全身を整えるエネルギーワークです。見た目には、頭の下に手を入れてじっとしているだけ。そんなことで、なぜ全身を調整できるのでしょうか?

身体は「膜」の集合体です。

クラニオセイクラル・セラピーについてご説明するためには、人体を構成する「膜」の重なりについてお話しなければなりません。ご自身の身体がどのような構造になっているのか?イメージしていただくための基礎知識をご紹介しますね。

一つ目の膜:筋・筋膜系

筋肉を包み、一つにつなげる「筋膜」

近年、「筋膜」が注目されています。筋膜リリース、筋膜ストレッチなどという言葉を聞いたことがある方も多いかもしれませんね。

筋膜とは、筋肉を包んでいる袋のようなもの。グレープフルーツに例えると、果肉の一つ一つが筋肉で、果肉を仕切るスジの部分が筋膜、というイメージです。

ところで、皆さんは筋肉と骨について、このようなイメージをお持ちではありませんか?(図)

実はこれ、ちょっと古い常識なんです。

筋肉は個別バラバラに働くわけではなく、隣り合う筋肉やスジと一緒にグループで働くのが実際のところなんですね。筋膜は、それら一つ一つのグループの「入れ物」だと考えるとわかりやすいです。

筋・筋膜のつながりを紐解いていくと、なんと頭から手足の先まで、切れ目なく「ひとつ」のつながりになっています。そしてそのつながりこそが、生きた人を動かす「氣」の通り道なのです。

すべての筋・筋膜ラインは「あたま」を通る

筋・筋膜のつながりは、大別すると11くらいの系統に分類できます。

このつながりは中国医学でいう経絡や、ヨガでいうチャクラとも共通点があります。人体を解剖して目で見て確認するまでもなく、昔の人は筋・筋膜のつながりを自らの身体で感じとっていたのですね。(詳しく知りたい方は、アナトミー・トレインという書籍で解説されていますので調べてみてください)

筋・筋膜のつながりは全て頭蓋骨からスタートし、手足の末端に向かって伸びていきます。身体の歪みはすべて頭蓋骨の歪みとして表れ、反対に、頭蓋骨から全身の歪みを調整することも可能なのです。

また筋・筋膜のつながりは内臓も含みますので、胃腸が弱い、肝臓が疲れているといった内臓の不調にもアプローチ可能です。

二つ目の膜:「硬膜」

頭蓋骨は動いている

頭蓋骨は、23個の骨がパズルのように組み合わさって構成されています。昔はこれらの骨は大人になると動かなくなると言われていましたが、近年、大人でも柔らかく動いていることがわかってきました。

硬膜は、頭蓋骨の内側にある文字通り「硬い膜」です。この硬膜は、中を流れる脳脊髄液(後述します)の流れに応じて伸縮するのですが、その時に頭蓋骨もある程度動くようになっているのですね。

頭蓋骨、および背骨の内側は、硬膜・クモ膜・軟膜の3層構造になっています。それらは頭蓋骨から背骨の中を通って、なんと仙骨の中まで切れ目なくつながっています。

脳と脊髄は一番内側の軟膜の中で、まるでオタマジャクシのような形で頭から尻尾までひとつながりになっているのですね。ですから首が詰まると、脳+脊髄の「オタマジャクシ」が圧迫されて不調が起こるのです。

クモ膜と軟膜の間のスキマ(クモ膜下腔)には、「脳脊髄液」という液体が循環しています。脳脊髄液は脳で産生され、その名の通り、脳と脊髄の間で化学物質や栄養物を運んだり、老廃物を運んだりする重要な役目を果たしています。

脳脊髄液の流れが妨げられると、身体に様々な不調が表れます。

「硬膜」にアプローチする施術

脳脊髄液が流れる「クモ膜下腔」の空間は、繊維の網目で満たされています。脳脊髄液はその繊維のスキマを、まるで植物の茎の中を水が循環するように流れていきます。

硬膜は非常に固い膜ですが、脳脊髄液の浸透圧によって、頭蓋骨のところでわずかに伸縮します。この伸縮の動きに制限があると、脳脊髄液の流れが妨げられてしまいます。

つまり、頭蓋骨の23個の骨が自由に動ける状態を保つことが、脳脊髄液をスムーズに循環させることにつながるのです。あたま、首のコリが全身の不調の原因になるのは、こういった点からも説明ができるのですね。

クラニオセイクラル・セラピーは硬膜にもアプローチし、脳脊髄液の循環をスムーズにします。

膜は、生体電流=「氣」の通り道です。

私たちの身体は電気で動いています。神経伝達は電子の移動で行われますし、脳波や心臓電流も電気、筋肉を動かす信号も電気です。

クラニオセイクラル・セラピーは肉体レベルを超える要素を持つエネルギー的な施術ですが、物理的な現象として説明するならば、身体を構成する膜の電気的な流れを調整し、身体に変化をもたらす施術であると言えます。

Like what you read? Give 山北弘一 a round of applause.

From a quick cheer to a standing ovation, clap to show how much you enjoyed this story.