シリコンバレー村との戦い

MoguraVRさんで記事を連載しているので、自分の本ブログはすっかりご無沙汰になってしまいました。。。。VR/AR関する記事や感想は連載の方にまとめていこうと思うのでブログではVR/AR以外のもう少しふんわりしたことをかければ良いなと思います。シリコンバレーで投資家として活動してきてもうすぐ2年経とうとしてるので、その中で感じたいわゆるシリコンバレー村について書こうと思います。いちお前提としてはEarly Stageの投資家として活動しているのでその前後で活動している方とは違うかもしれません。とはいうものの、シリコンバレーにおける事業開発や営業などとエッセンスは近いと思います。

シリコンバレー村とは

シリコンバレーが意外と村社会で新参者を受けつけないことを刺します。そしてこれは本当です。投資家サイドから見ると、いわゆる良い案件というのは基本的には回ってきません。一部のTOP VC(ベンチャーキャピタル)内で完結してしまいます。言い方は悪いですが、シリコンバレー村以外のVCにはあまりよくない案件が出回っている印象です。日系VCも例外ではないです。

*少し優しく書きました

金だけではダメ

よくシリコンバレー村問題に対して行われる解決策の1つがシリコンバレーベースのVCに出資することです。確かに巨額の資金を投じている以上、VCを通じて情報は格段と入ってきやすくなると思います。ですが、VCを通じての良投資案件は期待できない気がします。というのも、良案件というのは資金調達額に対して数倍の金額が数週間で集まっている状況でありスタートアップの売り手市場感が半端ないです。スタートアップが投資家を選ぶ側になった時に金以外に出せるものがない投資家は真っ先に弾かれます。現地にいて緻密なネットワークを形成してそれがあくまでもベースとなっていて、VCにも投資をしていたらそういった情報への接触回数が増えるにすぎないと思います。あくまでも現地でのシリコンバレー村に入り込めてるかどうかが基本になっているわけです。

日本売り込みは全く通用しない

よく言われるのがシリコンバレー村(シリコンバレーのエコシステム)に入り込むには、投資家にもスタートアップにもお金以上のバリューを出せること。特に投資家同士のネットワークが非常に重要です。そこで、渡米1・2年の新米(僕も)がやってしまうのが日本にコネクションあるぜトークです。投資家以外でもこのポジションを取っている日本人は多いのではないでしょうか?すぐに日本売り込みはやめましょう。残念なことに、よほどFitする業界をのぞいて(アニメとか)もはや世界は日本のマーケットに興味を持ってないです。プラスにはなるかもしれませんが武器にはなりません。スタートアップはまず英語圏(欧米)を抑えにかかります。めんどくさいローカリゼーションコストをかけてまで日本市場を取りに行こうなんて誰も考えてないです。

日本売り込みを抜きにして強みを持つ

なので、日本人として日本で人生のほぼ大半を費やしてきたにもかかわらず、一番育ててきた武器(実際は武器どころかアクセサリくらい)は早々に捨てねばなりません。僕的に投資家やスタートアップと話してて反応が変わったなと感じたのはエンジニアとしての経験からVR,AR関連のテクノロジーの未来や考察を語り始めた時でした。今でこそわかったのですが、レーテンシーとかレンダリングとかOpenGLとかSQLとかあたり判定とか、、、、多岐にわたるシステム用語や仕組みを理解している投資家はシリコンバレーでもレアキャラです。なので、日本売り込みをやめた後は、テクノロジーを中心にVR,ARがどうなっていくか、それを元に投資やマーケットがどうなっていくかをスタートアップと投資家を語るようになってから反応が抜群によくなった気がします。バリューというより人として好かれ始めたような気がします。

Give, Give, Give, Give, Give and Take

ただそれだけではダメです。基本的に投資家やスタートアップなどと話す際にはGive x 10 そしてTakeできるくらいの心構えです。なので常にGiveするネタがないとダメです。これは足で稼いで貴重な情報をひたすら仕入れるしかないです。スタートアップのリストはあの手この手で手に入るので片っ端から会いにいって、とにかくごく少数の人しか持ってない特ダネをつかむことです。その特ダネを元に10人くらいに話すと1つくらい新たな特ダネが手に入ります。特に他の投資家も実際に投資するような特ダネを提供できれば、いつか自分にリターンが帰ってくるかもしれません。そのかもを信じてGiveし続けるしかないと思います。ちなみに、多いときは1日に9件のミーティング。月に20–40件くらいのミーティングをこなして特ダネゲットに勤しんでます。ミーティング以外にもイベントやネットワーキングイベントに顔だしたりと結構忙しいです。

そういえば、都市伝説のように聞きますが日本の大企業の方はTake Take Take Take Take and No Giveのスタイルでシリコンバレーのスタートアップを回ってるらしいですね。にわかに信じられないですが、本当にしているのであればやめていただきたいです。。。

これでもまだ足りない

僕が現時点でできているのはここまでですが、これでもまだ足りないです。最後に本当に必要なのはスタートアップをメンタリングできる(成長させることのできる)実力や次の資金調達のラウンドにいった時に適切にサポートできるような投資家としての本来の力が必要不可欠です。ここに関しては僕はまだまだですね。時間がかかりそうです。

アメリカではアメリカ人として生きる

最後に何より大事なのは、投資家に限らずアメリカにいるのでアメリカ人として生きるを心がけることです。アメリカ人相手だからといってビビることなく、対等に渡り合い、日本という看板抜きで戦うこと。そういえば、日本にくる海外の方って堂々としてますよね。あまり母国を武器にビジネスをしてこない。自分の母国の看板抜きであくまでも自分の実力で戦っている海外の方が多いと思います。海外はそれが標準なんです。我々も頑張らないといけないですね。


Originally published at やすBlog.

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