FCCJ-自動車産業アナリストたちより

今日も連続でFCCJの記者会見

“The 20th anniversary of the Toyota Prius and the Future of Eco-Cars”

プリウスが20歳になり、色々と成長してきました。
 何を隠そう、うちもプリウス。それも二代目。昨年末に乗り換えました。
トヨタ車は7年すぎると色々と壊れてくる。
更に私の普段の足がエスクァイア(ベースはプリウスでシャーシーはVoxy/Noah)のHV車。

エコカーの課題は色々とあります。
当時プリウスが1997年に出たとき、多くのアメリカ人がアホかと疑いました。当時はミネラルウォーターのほうがガソリンより高かった時代ですから。しかし、逆転し色々と変化が米国市場のみあらずヨーロッパでも日本でも起きました。
そして現在は電気自動車が産業を押しつつあります。

さらにネットに繋がりつつ自動運転まで発展してきました。
自動車メーカーの新たなライバルはシリコンバレーから生まれた新参自動車メーカーであり、他の自動車メーカーからスピンオフしたところではない時代に突入。

リヒター氏は20年間自動車産業を追ってきた人物であり、HSBC、メリルリンチを経てCLSA証券へ。遠藤氏も35年間自動車産業を証券会社の立場で追ってきて、現在SBIに所属している。

世間同様にリヒター氏も今の100%電気自動車はワクワクするところもあるが、乗っていて違う意味で怖いと。それは走行距離が短いことと、充電スタンドが圧倒的に足らないからだ。高速道路で東京から大阪へ行くにも考えながら乗らないとならないし、まして東北自動車道や秋田自動車道みたいに、ガソリンスタンドですら潰れていくところには電気自動車用の充電スタンドはあり得ない(私は燃費の悪いクラシックカーでGSがないのを経験している)。

現在、ハイブリッド車の課題はLiイオン電池のコストだ。初代プリウスが出来たころ、電池の価格が$2000/KWhでそれが6000KWh必要だとすると電池代だけでも$12000になる計算だ。さて、今ではそれが$100/KWhくらいまで落ちているがまだまだ落ちる要素がたくさんある。最終的には$50/KWhくらいまで落ちるのではと推測している。しかし、そこまでくるにも、このハイブリッド車を購入するには補助金が必要であった。

GMブランドのシボレーボルト(Chevrolet Bolt)を見てみよう。
この車だって決して安くない。電気自動車は課題がたくさんある。
なぜなら通常のガソリンのレシプロエンジンよりもモーターのほうが3倍くらいの組み立てコストが掛かっているとのことらしい。
通常のレシプロエンジンはすでに量産効果もあるし、電池を積む必要もない、更にその重さに耐える必要性を考慮する必要もない。しかし、リヒター氏は近いうちにこれが逆転するだろうと。

なぜなら、それはモーターだからだ。
モーターと言うのはレシプロエンジンよりも簡単に開発ができる。
厳しい環境基準をクリアする必要もない。
課題としてあるのはLiイオン電池の代替品である。電気容量と急速充電の素早さへの耐久力である。
これにより、今までの自動車メーカーは電気製品や半導体を扱ってきたメーカーが競合になる。

だからこそ、GoogleやAppleが車開発に携わると言う情報が流れるだけで日本だけではなく世界各国の老舗自動車メーカーがビクビクすることになる。すでにシリコンバレーではテスラ以外にもスタートアップ企業が生まれてきたが、中には倒産している企業もある。

リヒター氏いわく、VHS対ベータの戦争を忘れてはならないと。
技術力があるとか、技術が優れているからと言っても市場で勝つわけではない。
それは、どれだけ製品が社会に浸透しているかが課題であると。

ここに来て、グローバル市場を見ると中国やインドは大気汚染で悩まされている。
ヨーロッパも化石燃料で動く車を2040年までには廃止と言っている。
さて、お利口さんたちはすでにわかっているかと思うが、ここで電気自動車を前に出したとしても、火力発電所を利用しているなら意味がない!これも近々、産業が変わるだろうと。もちろん答えは脱核燃料のヨーロッパは再生可能エネルギーへシフトしていく。

車両メーカは電気自動車を作ったことによって、タスキを燃料供給側へ渡した。
つまり、自動車産業は発電所やエネルギーを作る側へ課題を投げかけたのである。
そうなると、エネルギー供給側としては、自宅やマンションでも充電可能な仕組みを作ってくるだろうと。

次の課題としては車の差別化が課題になる。
走行距離、デザイン、自動運転などの機能になる。
Windowsが出て、パソコンの差別化は単なるスペックでしかなくなったのと同じになった。
すべてのアプリがWindows用に開発されたものならメーカー問わずで動くようになった。
車も同様になるだろうと。
そうなると、新規参入への敷居もグーンと下がり、既存の自動車産業はこの新たなIT企業たちと戦うことになるだろうと。

更に、国によってマーケットは違う。
もしかしたら、中国・インド・ヨーロッパは電気のみ、日本は燃料電池+ハイブリッド、アメリカは石油メジャーが強いのでガソリン車が残るかも知れない。お国柄を考慮すると言うことだ。

遠藤氏は本田宗一郎氏に直接話しを伺ったことがあると。
当時のホンダは大きくなりすぎてきたと。今は更に巨大化している。
ちなみに、桶川へ行くとホンダエアポートがあり滑走路がある。
車だけではなく、航空産業にも入ってきている。

当時、ホンダはトヨタと優劣を比べてみた。そしてトヨタはGMと比べてみた。
現在、トヨタ対Googleではなかろうかと。

車産業の市場を見るには、日本とアメリカとドイツと中国とインドとかで単体で見てはならない。
なぜならすでにこの産業は各国で合弁会社を設立しているので、連合を考える必要がある。
日産とルノー、PSAとクライスラーヨーロッパ、三菱自動車も日産・ルノーの資本もあるし、スズキもインドではMarutiと合弁会社をやっており、2020年に電気自動車を出荷するとまで報道されている。

2017年のBloomsbergの情報によると株価と市場シェアを見ると、中国市場がトップでマツダとスバルが最下位であった。申し訳ないのだが、この表は著作権が絡んでいるのでお見せすることが出来ない。しかし、株価が落ちているからと言って技術力がないとか会社が潰れるとかではない。逆に、今、マツダの課題としてはトヨタとくっつきたがっているだろうが、逆にIT企業(GoogleやAppleなど)が買い取ってしまったらどうなることか!一気に市場は逆転するだろうと。

Teslaはどうなるのかと。常に身売りのウワサが流れているではないか。
大赤字を出しているにもかかわらず、なぜGoogleやAppleが買い取らないのかも考える必要がある。
単なるElon Musk氏と仲が悪いのか(笑)

2045にはAIが人知を超えるとも言われている。 
その次代には人間よりも車に自動運転させていたほうがずっと安全だと言うことだろう。
今でも、居眠り防止機能、車線変更などを見ている。私は、今日も日産クロッシングへ行ってきて新しいコンセプトカーを見てきた。ハンドルもなければただ座るだけ。更にマイクロソフトHololensを使った新型LEAFのシミュレーションを体験してきた。

LEAFで言えば、まだ使用済み電池の課題が残っている。
どうするか、どう再生するかなども。
更に電池を交換したときに発生する費用なども。
日産としては米国で$5000で新品交換しているらしい。
中古のLEAFの再販価格は決して良い方ではない。
なぜなら中古ケータイと同じように電池寿命がいつ訪れるか不明だからだ。
購入した人がメーカで新品交換させる必要があるからだ。
日本ではどれくらいの費用でやってくれるか。

つまり所有コストがいくらくらい必要かも計算しないと高くつくのである。
メーカーからすれば、電池を交換する場合、たぶんタダ同然の価格でやらざるを得ないのでは。
しかし、それでも電池に含まれるレアメタルをリサイクルできるなら安いものなのかも。

ネオジウム磁石を使うハードディスクが出荷国の中国によって供給不足になり、TDKなどはネオジウムを使わなくても良いHDDを開発に成功した。しかし、これはレアなケースでもあり、すべての産業が上手くいくことではない。開発には時間と費用がかかる。そこには大きな投資も必要となる。

多くの課題が市場がどうであろうが、ネオジウムのように国家戦略にて入手困難になり、通常経済で発生する競争原理で動かなくなった場合は手の施しようがなくなる。更に自動運転と法、そして倫理はどうなるか。代理母出産と似たことになる。この場合、事故が起きた場合、このシステムを活用した人が幸せになれるかどうかも倫理的に問われるだろう。

このようなものはすべて解決するには時間がかかる。
2045には人間は運転してはならないと言う法律まで作られるかも知れない。

両名によると、近いうちにプレイヤーが変わるだろうと。
多額の資金を保有するトヨタですら、開発費、人件費、設備投資、更に出資者へ還元などで資金ショートを起こすのではと。

PS: ランチは美味しかった(笑)


Originally published at YEY News Site.

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