デザイナさんは見ている

Web制作はよく「納期仕事」だと言われる。納期までにしっかりとモノを揃えれば取り敢えずはOKだと。しかし実際にはそれでハイ終わり、という風にはまずならない。
これは、どこそこに不具合や修正点があってやり直しだとか、クライアントがもっとこういう機能を付けたいから予算と工数を追加だとか、そういう類の話ではなくて…。最近自分が気がついたのは「デザイナーが意図した通りにモノが機能しているかどうかは、時間をかけて観察してみないと分からない」ということ。

例えばショップのブログの制作を依頼されたとして、無事納品できたとする。その時点においてはまだスタートダッシュ用の数記事しかアップされていない。そこから何ヶ月か経ってようやく、ショップのスタッフさんが「実際にどんなことを表現したいか」が少しずつ分かってくる。
改行がとても多かったりとか、画像につくキャプションの文字の大きさにしっくり来ていないため自分で調整しているようだったりとか。あるいはカテゴリやタグの運用がチグハグな感じだったり。ブログ執筆時のエディタが素のテキストエディタではなくて、実はビジュアルエディタの方が楽なんじゃないだろうかとか…

こうしたことは往々にして、打ち合わせや検品、納品の段階ですら話に登って来なかったりする。もちろん、ある程度の注意点については最初にドキュメントにしてまとめて送ってはいるのだ。このサイトはこうすれば見栄えがよくなって、SEOにも強くなって、訪問者もストレスなく読めますよ、と。
でもこれらの事柄はWebに精通していないスタッフさんにとってただの煩雑過ぎる情報であり、実際のところは「ブログを執筆し始める」というだけで一杯いっぱいだ。注意点が守られているかどうか、よく運用されているかどうかは、そのサイトが息をし始めてから少し経ってようやく分かることが多い。
なので、デザイナーは自分が意図した通りにそれらが機能しているかどうか、何かに違和感が無いかどうか、ちょくちょく見守ってあげる必要がある。

もちろんデザイナーという職種に関わらず、いわゆる『勘が効く人たち』はそれが自然とできてるんだろうなと思う。自分は最近になってそのことようやく気づけた、という話。Webサイトに限らず、ロゴ、パッケージなど、それが再利用されたり編集者によって『活きて』くるものは、必ずどこかのタイミングで見直しや指導、提案が必要だ。向こう側はもしかしたら、それがなんとなく言い出しにくくて(あるいは自分がよく理解できていないせいなのだと思って)モヤモヤしながら編集作業に時間をかけているかもしれない。そのことにいち早く気づいて手を差し伸べてあげられるのは、制作した本人に他ならないのだ。


※ 製作者があまりにヒマで読書や登山ばかりしている時などに限る。

※ 製作者がその制作物やクライアントのことが好きである場合に限る。

※ そこにお金のやり取りを発生させるかどうかは、製作者とクライアント双方のポリシーに依る。

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