あなたの心の声を聴く効用

他者との信頼関係を築くことを心理学用語で「ラポール」を築くという。

自分と相手との間に「橋」を架けることをイメージしてもらいたい。お互いが余計なエネルギーを使うことなく、伝えたい思いを自由に発言する。言葉だけでなく相手の前では気の置けない振る舞いができ、そして、双方に理解されているという安心感が生まれ、二人の間には信頼関係が構築される。ラポールが架かることで、相手とスムーズに繫がりとても和やかでよいエネルギーが生まれる。

これは、他者との話。

今度は、あなた自身。

「あなたとの関係」はどうだろうか?

人は赤ちゃんから成長していくにつれ、自分の声をどういうわけかないがしろにしやすいように思う。日本人がそういう傾向にあるのかもしれない。自分以外の誰かの声、社会的通念の声が大きく自分の声の代わりになる。もしかすると、大人になることは一般的にはこういうことなのかもしれない。

しかし、一番聴くべきは、「あなた自身の心の奥の声」である。

自分とラポールを築くには、まずあなた自身の「心の声」をキャッチする必要がある。そう自分以外の相手の真実の声を聴くように。相手を理解したいと思うように。

たまに自分が選択した行動に対して、ほんの少し時間が経った後、理由のわからぬ心のモヤモヤが現れてくることを体験したことはないだろうか?その反対に行動と思いが一致しぶれがない時には、清々しさを感じることがあるだろう。物事が流れるように進み、ひっかかりがない。後者の場合、当の本人は、心の声を聴き時差なく行動に移したことを意識すらしていないかもしれない。前者の経験がある人はチャンス。その時差を持って起きたモヤモヤがあなたの源泉である。心の声である。捉まえることができたならば、そのあなたとお話をはじめてみよう。

一呼吸置き、時に立ち止まり

「どうしたの?」

「なんか気になってるの?」

「何がそう感じてるの?」

このように丁寧に自分と関わり、対話を深める。こうすることで少しずつあなたとあなたの心の声の橋が架かり始め、ラポールが太くなっていく。


直感が湧き出してくる

このサイクルが充分に回転しだすと、直感という形でインスピレーションが湧いたり、自分が問うた答がどこからか入ってきやすくなる。そうわたし自身は感じている。

なぜなら「この人ならばわたしの心の声を聴いてくれ、そして実現化に向け動いてくれるよね!」と信頼している土壌が自分の中にできているから。わたしたちが相手のことを信じている時、相談しやすく、そして安心して一歩踏み出していけるように。それと全く同じ。何しろ、心の声を実行に移してくれるのは、誰でもなく、体を持つ「あなた」なのだから。

これが「自分を信じている」状態。つまり「自信」と言われるものなのかもしれない。

自分とラポールを築くことは、自分をよく知り、自分と対話し、そして行動に移すサイクルを続けること。

自分の心の声を聴く。すべてはここから。

「本当のあなたは今、何と言っているだろうか・・・?そして、それはなぜ?」