小学校の半分程度、90年代の北アメリカで育った。
フィラデルフィア州のダウンタウンに行っても、日本食レストランの数は数えるほど。
ベトナムや中国の世界観の混ざった、嘘のTOKYOレストランでは、プラスチックにナスのような謎のハンドペイント風印刷が施され、焼きそばらしきものが提供されていた。「これ、別に日本でも東京のスタイルでもないのに。」北米スタイルの日本食の提供方法に違和感を感じた。
時には微妙にずれた日本食の解釈が、エンターテイメントになることだってある。だがその大半は日本人から見て、ルーツは全く伝わっていないのでは?と首をかしげることも多くあるに違いない。
年々世界に拡大するJAPANESE RESTAURANTを切り口にした嘘の日本食。
料理の味付に関しては、寿司や、丼、ラーメンなど徐々に首都圏から、徐々に日本に近いスタイルで提供し始めている風潮がある。だが食器や内装はどうだろう。まだまだ、謎のナスのハンドペイントのままのプラスチック皿で提供されていないだろうか。
「せめて源流だけでも伝えられるようにしたい。」
今の日本の工芸の面白さを、日本食だけでなく、様々な外食産業と繋げていきたい。少しでもそのようなアテンションを置くことで、より日本流の贅沢を提供できないか。
「食品を選ぶように、海外でも日本でもツール気を配れるお手伝い」
所以が少しでも、伝わるように。
日本人独特の感性である所以(ゆえん)を伝えることで、日本の源流を感じてもらえる機会演出の提供していきます。