株式会社YOUTRUSTを作りました

Yuka Iwasaki
YOUTRUST
Published in
6 min readDec 30, 2017

この文章は、いつか仲間になってくれる人と軸がブレそうになったときの自身に向けて書いています。このエントリが今後何年か、拠り所になるといいなと思います。

2017年12月28日、株式会社YOUTRUSTを作りました(厳密には登記申請をしただけでこれを書いている30日現在、無事に設立できるかはわかっていませんが…)。

なんで会社をつくったのか、そもそもなんで会社をやめたのか、何をしようとしているのか、自分にとっても人生の節目である2017年のうちに記憶に残しておこうと思います。

何をしようとしているのか

雑にいうと「転職市場の気持ち悪いあれこれをなんとかしたい」です。

私自身が採用を4年やってきて市場に感じた採用側としての違和感と、自分が初めて転職をしようとした際の求職者としての違和感、この両方が揃ったときに「なんとか解決したい」と思うようになりました。その思考が止められず、気がつくと会社を辞めていました(半ば勢いだったので異動したばかりでの退職となり、前職の皆様にはご迷惑をおかけしました…)。

私が思う転職市場の違和感はいくつかあります。

1)成功報酬フィーの高さによって本人のあずかり知らぬところでキャリアが誘導されてしまうこと

A社がフィー50%、B社が30%、キャリアコンサルタント個人が売上目標をしょっている、すると無意識にA社に誘導してしまうというのは誰がやってもそうなると思います。これはキャリアコンサルタントが悪いとかではなく根本的な業界構造の話をしています(もちろん志高く、フィーなど気にせず求職者に寄り添ってくれる素敵なエージェントもよく知っていますが割合としてまだまだ多くはないと感じています)。

2)知らない人が知らない人に人を紹介することの価値はいかほどか

そもそも知っている人が知っている人に紹介するからこそ紹介にはただならぬ価値があるのでは?と考えています。親友が「あなたにピッタリの異性がいるよ!」っていうのと、結婚相談所で条件検索でヒットした人のどちらに会いたいかという話です(どうしても同じコミュニティにいない人を採用したい/今とは違う業界に行きたい等の場合はもちろん話は別です。プラットフォームとして貴重な出会いの場です)。

3)経歴書」がキャリアの可能性を狭めていること

知っている人なら「同じ経験はないけど、あの人ならできるのでお願いしよう」みたいなことって全然あると思うのです。一方で、誰のリファレンスもない人については紙の経歴書だけで何ができるのか判断されてしまうのは仕方ないのかもしれませんがなんだか悲しいですし、それによって結構な数の人のキャリアの可能性が狭められているのではないかと考えています。

4)信頼できる人達に「うちきてよ!」「あの会社紹介するよ!きっと合うはず!」と言われたいのに、そこまでの手段があまりない

本当は自分のことをよく知っている知人に誘われたい、信頼してる人にいい会社を紹介してほしい、というのは誰でもあるように思います。ただ、今現在の日本においては転職意欲をおおやけにするのはまだまだタブーですし、ある日Facebookに「転職考えてます!私がほしい人がいれば連絡ください!」と書くのは結構な勇気が必要なのが現実です。

いろいろ思うところは尽きないのですが、まとめると、そのひとの優秀さによって優位性は決まるべきなのに、他の本質ではない要因が介入しすぎていることで転職市場のフォースのバランスが崩れているのを感じています。

※特定の業界の方をdisっているものでは一切ありません。仕組みをまだまだ改善できるという話です。

本当に優秀なひと=周囲に信頼される人

では優秀とは何ぞ?という話になるのですが、ここは完全に価値観の話です。結論から言うと、私は「周囲に信頼される人」が一番優秀だと思っています。というか単純に好きです。尊敬しています。

「信頼」はその周囲の人が生きる限り永続性があり、唯一誰にも盗まれないその人だけの固有の資産であると考えています。反面、全ての人が簡単に得られるものでもありません。常に人の気持ちを大切にしコトに向かい続け、身近な人に信頼をされるというのは継続的な努力が必要なことだと思います。

だからこそ、周囲に信頼される人が報われる転職市場にしたい。

経歴書を綺麗にするとかそういうことじゃなくて、今いる場所で一生懸命コトに向かい続けた結果周囲に信頼されている人こそ、次もいいキャリアに恵まれるべき、と私は思ってます。

本当に優秀な人(=周囲に信頼をされる人)が報われる転職市場にしたいというのが私の想いであり、株式会社YOUTRUSTのミッションであります。

誰のためにやるのか

前職の創業者の口癖が「ことに向かえ」だったのですが、ある年の瀬に「本当は『誰のためにやるか』というのが自分の気持ちだと気付いた」という全社メールが飛んできたことがありました。自分も仕事が大変な時期でとにかく仲間のためだけに頑張っていた時期だったので目頭が熱くなったのを覚えています。

いろいろ転職市場をどうこうとか大口を叩きましたが、本当は一緒にやってくれる仲間や優秀な知人のためにこんなことを始めたのかもしれません。自分が知っている優秀なあの人こそ次もいい仕事に出会ってほしい。

短期的にお手伝いしているピックアップの「From Friend To World(自分や友達の問題解決から始めよう、そこから世界へ広げよう。)」というビジョンが大好きなのですが、私も身近な優秀な知人たちのために良いサービスを作りたいと思っています。

最後に

年の瀬最後にものすごく嬉しいことがありました。共同創業者が決まったことです。

そもそも全く会社を辞めることも考えてなかった昔から知っている人で、他社からすこぶるいいオファーが来ていたのを「先にこっちの話があったから断った」とかいってしまう非常に周囲からの信頼の厚い男前です。

最初は二人ですが、今後仲間になってくれる人を探しつつ、なるべく早く上のような課題を解決できる良いサービスを作りますので、引き続き応援いただけると嬉しいです。

それでは皆様、良いお年を。

新年も良い年になりますように!

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