計るだけで痩せる?記録するだけダイエットの効果検証
多くのダイエット方法が紹介される中で、特に目を引くのが「〇〇するだけで痩せる!」「○○を食べるだけで痩せる!」といった〇〇だけダイエット法。今回はその中でも体重や食べたものを記録する、記録するだけダイエットについて、これまでの最新の研究結果を紐解きながら、その効果と注意点について学んでみましょう。
記録するだけダイエットは痩せるのか?
まずは計って記録すること(セルフ・モニタリング*)の減量効果について、これまでの研究のまとめからお伝えします。
この研究は1993年から2009年にかけて発表された、セルフ・モニタリングによる減量介入効果について調べた結果です1)。記録する対象は主に
・食事情報
・身体活動情報
・体重情報
の3つに分けられ、それぞれの効果について検証を行っています。その結果、いずれの情報を記録した場合でも、体重の減少との関連が示されたことが明らかとなりました。その要因の一つとして、記録することで自分の行動に対する「気づき」が得られ、その結果、摂取カロリーを控えたり、運動量を増やしたりするなどの減量に結び付く行動を「強化」しやすいことにあるとされています(図1)。
さらに、この研究では記録する頻度が高いほど、体重の減少がみられたことが明らかとなっています。(残念ながら、具体的な回数は明らかにされていません)
この研究からわかるように、体重や食事、身体活動を記録することは減量に効果的であることがわかりました。ただ、本当に記録するだけで痩せるのでしょうか?そのほかの研究についても見てみましょう。

記録するだけ、よりもさらに効果的な方法とは
この研究はセルフ・モニタリングの方法を“体重を計ること”に絞って、その減量効果について詳しく検討した研究です。これまでの研究より21の研究が、最終的な解析に使われ、体重を計ることによる効果(体重の減少率)やそのほかのダイエット方法との組み合わせ効果などについて検討されました2)。
その結果、2つのことが明らかになりました(図2)
1.体重を計ることは減量に有効である
2.体重を計るだけでなく、いくつかのダイエット法と組み合わせて行うとさらに減量に効果的である

この研究結果より、体重を計るだけで痩せるが、それだけでは効果が低く、他のダイエット法と組み合わせると効果が高まることがわかりました。
いかがでしたでしょうか?「ここ最近、体重計になんて、のったことが無いな~。」という方は、まずは体重計にのって、体重を計ってみることから始めるのはいかがでしょうか。
「いやいや、体重はよく計っているよ」という方には、体重を計る頻度はどれくらいでしょうか?すでに体重を計っている方へは、①体重を計る頻度を今より増やすこと、もしくは②体重以外の記録(食事や歩数など)を記録することで、さらなる体重減少効果が期待できます。
用語説明
*セルフ・モニタリング:肥満改善を目的によく用いられる行動学的技法のひとつであり、問題となる行動を自分で観察し、それを記録する方法を指します3)。
参考文献
1. Burke LE, Wang J, Sevick MA. Self-monitoring in weight loss: a systematic review of the literature. J Am Diet Assoc 2011;111:92–102.
2. Madigan CD, Daley AJ, Lewis AL, Aveyard P, Jolly K. Is self-weighing an effective tool for weight loss: a systematic literature review and meta-analysis. Int J Behav Nutr Phys Act 2015;12:104
3. 畑栄一、土井由利子. 行動科学 : 健康づくりのための理論と応用. 東京: 南江堂; 2003. p70
