Yuriinただいまを言いたくて別れるこのメディウムを月に一回書き続けるという行為はなんだか不思議だった。読んでくれる人がたくさんいるわけではないけれど、お互いのコメントが盛り上がったり、たまに感想を言ってくれる人がいたりと、うっすらと誰かと繋がって何かが動く音が小さく聞こえた。始めたあの日から今日までのお題は決まっ…Feb 20, 2023Feb 20, 2023
Yuriinただいまを言いたくてふり返るこの研究会に入ってから、「ふり返る」という言葉をたくさん聞いた。これまで大学で受けてきた授業では、自分が知らなかった言葉で知識や方法が語られることが多く、そのような新しい言語を獲得することに没頭していた自分にとって、この言葉はかえって新鮮なものに思えた。小学校の頃、学期末に「ふり…Jan 19, 2023Jan 19, 2023
Yuriinただいまを言いたくてみせる長らく小論文を教えているせいか、筆者や政治や一般論に対する主張を並べることはできるものの、結局のところその文章は大学の合否を決定するための基準にしかなり得えず、それが大学から外へ出て行くことはない。だからこそ、小論文を書く時に明確に浮かぶのは、何百枚もの紙が積み重なるデスクで顔を…Dec 20, 2022Dec 20, 2022
Yuriinただいまを言いたくてつくる秋も深まり、私の周りも卒業モードになってきた。しかしながら、私の中で卒業プロジェクトを「つくる」ことの本当の意味はまだまだよく分からずにいる。三田の文学部で社会学を専攻している友人が、死生観をテーマにした卒業論文を書いているという話を聞きながら、必然的に私自身の卒プロが果たしてど…Nov 20, 2022Nov 20, 2022
Yuriinただいまを言いたくて考える4年生最後の履修申告期間があっという間に過ぎていった。Twitterで情報収集する時間も最近はめっきり減ったが、幸運にも1年生の時に立てた計画通りに私の4年生の秋学期は始まろうとしている。履修申告ページには、これまでとった授業の一覧とその単位数、そして今期取得予定の単位数との総合…Oct 19, 2022Oct 19, 2022
Yuriinただいまを言いたくて読むドバイのダウンタウンが見下ろせるあの部屋で、短編小説を読んでいた。複数の主人公の記憶に眠る美しい過去たちが、他者との会話を通して次々と崩れ落ちていく。私はその本を読みながら、わずか数日の間で薄れていった他者との関係性を回顧し、どこか懐かしい気分になった。物語の中に登場する、ままな…Sep 20, 2022Sep 20, 2022
Yuriinただいまを言いたくて書く月に1回のこの文章を書くのも、もう気づけば9回目になっていた。決まったお題で、それも一つの単語から自分なりにテーマと方向性を定めて文章を膨らませていくことは、思っていたよりも難しい。終わりは着々と近づいているのに、私にとってはまだまだ慣れない月一のタスクだ。今月は「書く」がテーマ…Aug 20, 2022Aug 20, 2022
Yuriinただいまを言いたくてきくこの数日で「民主主義」という言葉をたくさん聞いた。ここ最近の世界の関心であり、また私自身の関心でもあった民主主義体制の行方やその本質というものが、先日の事件をきっかけに不本意にも広く議論されていると感じる。加害者の動機や背景を見れば、これは民主主義どうこうの話ではない、という意見…Jul 20, 2022Jul 20, 2022
Yuriinただいまを言いたくて語る研究会に入って、私はたくさんの言葉に触れるようになった。それは学術的な論文や文献を多く読む機会が増えたというよりも、同世代の人たちの文章を読む機会が増えたということだ。思い返せば、大学で同じ学生が綴った文章を読むことはこれまでほとんどなかった気がする。だから、それぞれが書いた多様…Jun 19, 2022Jun 19, 2022
Yuriinただいまを言いたくて触れる満員のバスに乗ってキャンパスに向かう。私は大抵、列の歩みが止まっても最後の最後でバスの中に駆け込む。それはいつも、待つことを計算せず、ギリギリで家を出ている自分のせいだった。ただ、それでも全く構わないと思っていた。May 19, 2022May 19, 2022