流行りのエストニアで日本Meetupを初開催!したら6か国から100人来た話
こんにちは。タリン留学中のユリコです。
5月24−25日に渡って行われた、エストニア最大のテックカンファレンスLatitude59。
昨今の電子国家エストニアブーム(?)も相まって、日本からは昨年の4倍、100名を超える来場者が来ていました。全体の参加者が2000人強なので、かなり多いことがわかります。
大企業の方、投資家、起業家、エンジニア、個人事業主などその顔ぶれは様々。みなさん感度が高く、フットワークの軽い印象でした。フライト15時間のこの国に足を運んで、しっかり情報を掴みに来ている姿は素晴らしいなと感じさせられます。
昨今のエストニアブームで危惧する、日本人の姿勢
私が長期滞在していて感じる懸念として、日本から「社会科見学」に終わるエストニア訪問が多いのではないかという懸念。
来ることが目的化してしまって、見学に終わり、質問事項もHPを読めばわかるようなものばかり。忙しい中の視察だから仕方ないのかもしれませんが、相手の時間をもらって訪問しているのに、ただうなづく状態…。
エストニアNo.1のコワーキングスペース「LIFT99」のコミュニティマネージャーが「日本人多くなって来たから、日本語ガイド作ったの」と話していたことからも、日本人が確実に増えていることが伺えます。
ブームに終わらず、日本とエストニアが継続的な関係を築いていってほしいな。
そう思って、両者がより繋がることのできる時間をLatitudeに併せて開催することにしました。
公式イベントになったJapan Tech Meetup
2ヶ月ほど前から勝手に企画を進めていたら、Latitude側にお誘いいただいて、公式イベントになってしまいました。
まさかこのような展開になるとも思わず、開催直前にはFacebookのLikeが300、Goingが100に。
当初は予定していなかった協賛も4件頂き、想像を超える大きなイベントになりました。
当日は会場がまさかの席が足りない事態に。本当にたくさんの方にいらして頂きありがとうございました。涙
日本人がエストニアで本気でビジネスをする姿
特別スピーカーとして、私がインターンさせていただいているblockhiveの日下光さん、福岡市さんにお話いただきました。
日下さんは2013年から日本でブロックチェーンプロジェクトに携わっており、2017年にリブランディングをすると同時にエストニアに法人「blockhive」を設立。blockhiveはブロックチェーンをインフラとして、あらゆる事業を展開するスタートアップです。
Latitudeにもオフィシャルスポンサーとして出展したり、電子政府の検討会議のメンバーでもあり、マイニング施設をエストニアに有していたり…まさにエストニアで「本気で」ビジネスをされています。
e-Residencyによって簡単に、気軽に会社を登記出来るようになりました。そうして作った会社のうち半分はペーパーカンパニーとも聞きます。これもブームの象徴なのかもしれません。
そんな中でエストニアにご家族で移住し、地に足つけてやっている日下さんは、ロールモデルとして多くの方に影響を与えたのではないでしょうか。
前述のLIFT99への投資、funderbeamやLeapINといったスタートアップへの投資、VIVITAのエストニア支社を設立を決めた孫泰蔵さんも、間違いなくその一人だと思います。
一方で福岡市さんは、スタートアップ特区としてそのメリットを紹介。来場者の4割は外国人でしたが、彼らの目にどう福岡が映ったのでしょうか。Latitudeではこちらもオフィシャルスポンサーを務めており、市長はまるで日本の行政のお堅いイメージを吹き飛ばすようなユーモラスなスピーチをしていました。
ピッチには6カ国から20近い企業が…
参加申し込みをしてくださいました。日本からも、エストニア、ラトビア、フィンランド、スイス、中国…グローバルです。
日本のマーケット展開を狙う企業、エストニア展開を狙う企業、駆け出しのスタートアップ、日本とエストニアのビジネス支援をする企業など、盛りだくさん。
優勝は、e-Residencyで会社を作った人は知っているかもしれない、フィンランドのオンライン銀行HolviのCo-FounderでもあるKristoffer Lawsonさん、九州大学発スタートアップのMedmainさんでした。
(Medmainさんは前日の福岡ピッチバトルでも優勝!)
コミュニティがあればもっとチャレンジしやすくなる
エストニアで起業したロールモデル日下さんから学びを得て、海外から日本展開を狙うの際のゲートウェイとなりうる福岡市さんをご紹介し、お互いのプロダクトやニーズをピッチでシェアしあい、ネットワーキングでより密度の高い交流をする…
もちろん改善点は多くありましたが、それ以上に機会という点では多くのそれを生み出す=自然発生的に生まれていく第一歩を作れていたら嬉しいなと思います。
(SkypeマフィアでTeleportのFounderであるSilverも来てくれました)
(仲良くなって今週末Silverがバカンスを楽しんでるサーレマー島に遊びに行くことに!)
最後のネットワーキングの時間を見ていても、お互いの理解が進んだからこそ、相手に向き合ったより良い交流ができる…
ブームに終わらせず、社会科見学的視察に終わらせず、継続的に両者の発展をしていくために私ができることは、「きっかけづくり」「コミュニティづくり」なのでした。
継続、のためにゆるっとFacebookコミュニティを作っていきます。物は試し、なのでより良い形を模索していきます〜。
私は6月半ばに留学を終えて帰国しますが、実はこのイベントを経てとあるフィンテックの会社からエストニアで働くオファーをいただきました。
物は試し、ということで今日面接を受けてみました。
・・・何より思うのは、エストニアはコミュニティが狭くて、つながりを大切にしていて、フレキシブルで、可能性に溢れる国だということです。
一緒にイベントを作ってくれた、“UC”ことゆうし君と。いつも彼に助けられています。