iTunesで楽しむApple Music、僕なりのまとめ

YUYASVX
25 min readOct 29, 2015

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Appleが満を持してサービスインしたApple Music。音楽の聴き放題はもちろん、プレイリストの共有、オススメの曲の提示、中の人による音楽のキュレーション……傍目に見ると割と魅力的なサービスに思えます。

加えて、ソニー系やビクター系列の音楽もApple Musicにやってきたわけですから、結構なワクワクものです。もうある程度機が熟してきたと思って、僕もついに始めてみました。たくさんの音楽があっという間に聴けるし、割と充実してて楽しいです。

が、しかし! Apple Musicのおかげで自分のApple生活史上で最大級にトラブル解決に振り回された思いをしました。今でもフラストレーションが収まりません。長い間信者として生活している皆さん、試練の時かもしれません。

お酒に酔いながらの更新のため(?)前置きが長くなってしまいましたが、Apple Musicの負の側面を中心に、昔からのiTunesユーザ向けの利用ポイントを、備忘録を兼ね、サービスの概要、使用開始からトラブルシューティング(解決したとは言っていない)までまとめておきます。

勢いに任せて色々ぶっこんだので、結構な長文記事となってしまいましたが、適当に流し読みしていただければ……

ちなみに僕の現在の利用環境はOS X El Capitan (10.11.1)、iTunes 12.3.1、iOS 9.1です。また、2015年10月28日現在の情報なので、今後またガラッと仕様が変わるかもしれません。

Apple Musicのサービス内容

「Apple Music」というと、ただ単に聴き放題のサービスかな、だったら始めてみようかな、なんて軽い考えの方は割といるのではないかと思いますが、Apple Musicはそんな単純なものではなく、次のような色んなサービスの複合体です。

iCloudミュージックライブラリについては、iTunes Matchと機能が似ているが、マッチングの対象がApple Musicで配信されている曲に限定されること、iTunes Store購入済みと同等の扱いにはならないこと、Apple Musicの曲とマッチした場合、クラウドから曲を落とすとDRM付きになるところが相違点

割と壮大でした。これら全部を総合してApple Musicと考える方が適切かと思います。これから初めてiPhoneやPCを手にして、ゼロからの音楽生活を始めてみようという方には頼り甲斐のあるサービスかと思います。これだけのことをしながら月額980円となると、割とコスパがいいのかも?しかし注意ポイントがいくつもあります

注意1:Apple Musicから音楽をダウンロードして聴きたい場合や、共有されたプレイリストを保存したい場合などは、そのデバイスでiCloudミュージックライブラリを有効にしないとダメです。有効にしないデバイスは、ストリーミングくらいしかできません。

注意2:これ重要なのでしつこく記述しますが、Apple Musicからダウンロードする音楽は、キツめのDRMがかかっています。コンピュータの認証を解除しなくても、サインアウトをしなくても、Apple Musicの契約を止めたとたん、Apple Musicからダウンロードした音楽は聴けなくなります
(「ダウンロード」や「購入」ではなく“オフラインで利用可能にする”という表記の仕方がミソ)

2015.12.21 追記:iOS 9.2 / iTunes 12.3.2 から、“ダウンロード”という表現に変えましたね。加えて、iOSのApple Musicはダウンロード周りの動作(主にダウンロード済みの曲を消す際)が若干マシになりました。

とは言っても、既存のPCユーザには様々な壁が立ちはだかるのでありました。

Step 1: Apple Musicの登録開始

まずはどんな方法でもいいので、Apple Musicを始める前に、確実に自分の持っているiTunesの音楽ファイルをバックアップしておきましょう。

基本的に、PCに追加してあるiTunesライブラリの音楽データ自体は、勝手に変更されたり、削除されることはありません。しかし、iTunesの操作性がアレなため、自分の持ってる音楽ファイルを簡単な操作でApple MusicのDRM付き音楽ファイルに置き換えたり、危なそうなことができてしまいます(iTunesの“ダウンロードしたものを削除”には注意です)。

重要:昔からiTunesを使っていて、Apple Musicを新たに始めるときは、まずは母艦であるiTunesでセットアップしてから、子分のiOSでセットアップすることを強くお勧めします。

Apple Musicを始めるには、Apple IDにクレジットカードを登録するか、ネットで調べるとアカウントの残額が980円以上あればApple Musicを使うことができるようです。クレジットカードを使うつもりがなくても、Apple Musicを始める直前だけクレジットカードを登録しておき、始めたら即刻自動課金をオフにしてからクレジット情報消去で大丈夫です。

Step 2: iCloudミュージックライブラリの自動有効化+曲のアップロードとマッチング

iTunesウィンドウ右上にアイコンが表示され、iCloudミュージックライブラリの状況を確認できます

あっさりiTunesでのApple Musicの登録が完了すると早速iTunesに入れてある楽曲のiCloudミュージックライブラリへの登録がゴリゴリと始まります。この一連の動作は既存のサービス「iTunes Match」と似ていて、データは丸ごとアップロードされるとは限らず、以下のようなマッチングという面倒…ゴホン 高度な処理を行っているのです:

  • iTunes内の楽曲データとApple Musicのデータベースを照合し、その曲がApple Musicで取り扱っている曲であると判明すると、楽曲ファイル自体はアップロードされず、Apple Musicの曲と関連付けられた状態になります。その場合(他のデバイスでその曲を聴く場合や、iTunesで“ダウンロードしたものを削除”した等で)クラウドからダウンロードする際の楽曲ファイルの中身はApple MusicのDRM付きファイルになります。
  • 反対に、その曲がApple Musicに無かった場合は、楽曲ファイルがそのままクラウドにアップロードされます。クラウドからダウンロードする場合も通常のDRM無しの楽曲ファイルです。しかし、256kbpsを超えるものについては、256kbpsに圧縮されるので、ロスレスが大好きな方々は気をつけて下さい。
  • と、いうことは……仕組み上マッチングを誤るということだってあり得るのです。詳細は後述します……

つまり、楽曲ファイルはアップロードの際に変化する可能性があり、iCloudミュージックライブラリは本当の意味でのバックアップ代わりにはならないといえます。その部分は意識しておく必要があります。

処理はスイスイ進む印象がありましたが、マッチングがうまくいかないこともあるようなので、放置せず時折状況を見守ってあげましょう。曲数が多いと大変ですが、Apple Musicを制するかどうかは根気で決まります。がんばりましょう

そして、完全に処理が終わり、数時間経過するまでは、新しい曲の追加・削除や曲のタグの変更などの編集行為は一切行わないことをお勧めします。アップロードが終わったことを確認したら、さっさと寝てしまえば良いんだ……

僕は偶然にもこのアップロード処理が終わらないうちに新たに曲の追加を行ってしまいましたが、それは迂闊でした。なぜか新しく追加した分のアップロードが始まらないのです。

トラブル:アップロードが始まらない

とりあえず、「サインアウトしてからサインイン」を何度か試したり、iTunesの環境設定から“iCloud ミュージックライブラリ”をつけたり切ったり、アップロードを再挑戦する。それでも直らなかったらiCloud ミュージックライブラリを切ったまま、とりあえず数時間放置し、再挑戦。僕はここまでやってやっと直りました。結局待つことが一番だった。

ちなみに、音楽のアップロードをすぐに始めたい場合、“ファイル”メニューからすぐに開始できます。iOSデバイスに楽曲をすぐ転送したい時にどうぞ。

余談:何故かミュージックビデオもアップロード対象であるかのような動作(待機中になったり不適格になったり)がありますが、ミュージックビデオはiCloudミュージックライブラリの対象なの?

Step 3: Apple Musicから音楽をダウンロードして楽しむ

無事Apple Musicに登録すると、iCloudミュージックライブラリが使えるだけでなく、何よりのメインコンテンツである音楽聴き放題+ダウンロードし放題(DRM付き)サービスが楽しめます。魅惑的ですがここにも落とし穴があるんですね。しっかり押さえておきましょう。

Apple Music使用中のiTunesの音楽ファイルの扱い方

アップルのサポートサイトにもありますが、iTunesの曲情報を確認すると、その曲がどういう形でアップロードされたかを知ることができます。

iTunesの曲情報のウィンドウ
  • アップロード済み:Apple Musicでは取り扱ってない(と判断された)ので、クラウドにアップした曲
  • Apple Music:Apple Musicで取り扱っている曲と一致した(と判断された)ので、曲データ自体はクラウドには上げず、Apple Musicの配信曲と関連付けた曲。またはApple Musicから登録した曲
  • 購入した項目:iTunes Storeから買った曲なので、特に何もしなかった曲。(Apple Musicでも配信されている曲だとApple Musicが優先されるのかな?)

また、音楽ファイルが保存されている場所(上記のウィンドウ内の“iCloudの状況”の下のところに表示されていますが)が、“iTunes Media/Music/”フォルダ内であれば、自分で入れた曲か購入した曲です。
Apple Musicからダウンロードした曲は、“iTunes Media/Apple Music/”内に保存され、詳細なファイルパスは簡単には見えません(けどFinderから簡単に探れる)。

Apple Musicから音楽を追加する

単純。“…”ボタンから「マイミュージックに追加」で追加されます(ダウンロードはしない)

クラウドから音楽をダウンロードする

曲ラベルの隣にある雲マークをクリックするだけ。すでに保存済みの曲を、再度クラウドから落とし直す場合は、曲を右クリックまたは“…”ボタンクリックで“ダウンロードしたものを削除”し、雲マークをクリックしてクラウドから落とし直すことができます。
ただし、前述のとおり、自分が元々持ってる曲でも、それがApple Musicで取り扱っている曲であれば、Apple MusicのDRM付きの形式でダウンロードし直しになることに注意してください。

この点は、Apple Musicのすごいところの1つと言えます。違法ダウンロードで手に入れた音楽が合法化する瞬間でもあり、DRMなしだったはずの音楽ファイルがDRM付きになる瞬間でもあるからです。

クラウドにアップロードできたからといって、クラウドに完全に依存するような使い方は避ける

音楽をクラウドに預けると、もうPC本体からはデータを消しちゃおうか、などと考えたくなるかもしれません。容量の少ないMacBook Air的なPCだったらなおさらですが、前述したように、iCloudミュージックライブラリは、音楽ファイルをそのまんまの状態で残すことに重点が置かれていません。Apple Musicで取り扱っている曲と一緒と判断された曲はアップロードしてないわけですし。とにかく、元々iTunesに入れていた曲を消すようなことはやめておきましょう。バックアップを取ったなら別ですが……

Apple Musicからダウンロードした曲かどうかの判別

音楽の種類が“Apple Music AAC オーディオファイル”の場合、その曲はApple MusicからダウンロードしたDRM付きの曲です。これを手掛かりにスマートプレイリストを作れるので、ローカルに保存された曲だけを見渡したい時などのヒントになるかと思います。

トラブル:Apple Musicの音楽が全然聴けない

  • iTunesを使って、Apple Musicからストリーミング再生しようとしたら、「インターネットに接続していないから再生できない」とエラーが出たり、読み込み中のまま進展がなくなった。もちろんWi-Fiはオンになっており、ネットワーク上の問題は無く、更におかしい事にクラウドから楽曲のダウンロードは可能なままである
  • 今度は、クラウドからApple Musicの曲をダウンロードし、それを再生しようとしたら、「インターネットに接続していないから再生できない」とエラー。あれえ・・?
  • 次は、Wi-Fiを切った状態でApple Musicからダウンロードした曲を再生しようとしたら、またしても「インターネットに接続していないから再生できない」エラーが!!オフラインで聴くためにダウンロードしたのに……おかしい
  • そして、同様にWi-Fiを切ったままiTunesを再起動したら、「iCloud ミュージック・ライブラリ・セッションの期限が切れました」という不気味なメッセージが現れた。認証のプロセスに異常があるのか?仕方ないから、その状態のままWi-FiをオンにしてApple IDとパスを入れてサインインボタンを押したら「iTunes Storeに接続できませんでした」というエラーが表示され、Macを投げ捨てたくなるくらいキレた。
  • なぜかiTunesを起動した直後の数秒間はApple Musicの音楽が聴ける
  • 何がきっかけでこのトラブルが起きたのか分からない

このトラブルに対してやったことは:

  • ファイアウォールのオフ:解決しない。
  • Apple IDのサインアウト・サインイン:解決しない。
  • Wi-Fiルータのログを見てみる:怪しそうなアクティビティは何もなかった。
  • iTunesの再インストール:解決しない。
  • iTunesの環境設定のリセット:解決しない。
  • Macの再起動:解決しない
  • 数時間放置:ダメっぽい
  • iCloud Driveを切る(ヤケクソ):解決しない

しかし、ググってみたら、やっぱりiCloudにヒントがあるようで、iCloudから自分のデバイスを削除してみたら、なんとそのタイミングで直りました。

Web版のiCloudにアクセスし、設定ページからトラブっているデバイスを選んで、“×”ボタンを押して削除。iCloudアカウントとデバイスとの関連付けが一旦消えるので、Apple Music関連も再び認証しなおしになるから直るのでしょうか?

トラブル:違う曲とマッチングしてる

Corneliusのリミックス集「CM3」で曲を選んでみた。アートワークの表示からして怪しさ満点ですが、表示では「ONE - CM3 - Crystal Kay」と、一応正しくはなっています(アルバムアーティストをCorneliusにしている)。しかし、いざ再生してみると、やっぱり原曲のほうでした。アルバム「CM3」内の曲名はこの表記が正しいので、「ONE (Cornelius Mix)」とかに変更したくない。どうしよう。

例えば、同じ曲であってもカバーやアレンジ違い、リミックスなど、いくらかバリエーションのある楽曲は当たり前に存在していますが、これをちゃんと判別してくれないことが割とあります。そのせいで、普通の歌ものを聴きたいのに、クラウドから落としていざ再生してみたらInstrumental Ver.だった、なんていう許されざるミスマッチがあったりします。

(一部では、全く関係のない曲とマッチングしてしまった、という話も聞きますが、実際のところはどうでしょうか)

この問題から、マッチングは、楽曲のタグ情報を一番の手がかりとしている可能性が大きくなりましたね。ネット上では、波形情報を確認しているとかなんとか説明の記事を見かけますが、本当に波形情報(とか再生時間)までチェックしていたら上記の不具合は発生しないはずですよ……

ちなみに、iOS側でマイミュージックから消し、MacのiTunes側でアップロードし直すと、正しい曲に戻るかもしれません。とはいっても、Apple Musicで扱っていない曲をライブラリに追加した直後、状況を確認すると、ちゃんと“アップロード済み”になっていたが、しばらくして“Apple Music”に変化しており、その結果iOSデバイスで再生される曲が本来と違っていることなら経験したので、期待はしないほうがいいです
(具体例:CAPSULEの「CONTROL (Extended Mix)」が「CONTROL」としてマッチングされたetc)

結局、このあまりにも独善的なマッチング機能には夢も希望も無いということでしょう。現時点では従うのみです。どうにか改善されることを願い、待つのみです。

「音楽はAppleのDNAの一部」みたいなことをのたまっておきながら、上記のような大きな違いを同一視する程度のペラい仕上がりですよ。Appleはこの問題に対してどう考えているのか非常に気になりますね。こればっかりは、Apple Musicを解約する理由に十分成り得ますので、Appleには早急に対処して欲しいものですね。

Step 4: iOS デバイスとの同期

そうやって一通りiTunesでApple Musicに触れたら、今度はiPhoneとかと同期したくなるのがiTunesユーザの性?かと思いますが、やっぱり落とし穴があります。iTunes、iOSデバイス両方ともiCloudミュージックライブラリをオンにすると、音楽の同期方法が従来とは変わります。

正直iOSのiCloudミュージックライブラリは使いにくく、そもそもお勧めできるものではありませんが、念のため。

iOSデバイス側でiCloudミュージックライブラリをオンにする前に準備しておくこと

iOSとiTunesでコンフリクトを避けることを最優先にしたいと考えている場合は、準備としてiOSデバイスと最後の同期を行ってから、iOSの音楽を同期しない設定にして音楽を消し、iOSデバイスの音楽ライブラリを一旦空にしてしまうのが良いかと思います。しかし、iOSに曲を1から入れ直す必要があるという意味でもある(ダウンロードボタンをポチポチ押し続けるだけの単調な仕事)ので、それが非常に面倒ですが……

iOSデバイスとiTunesライブラリ両方に音楽がある状態で両方ともiCloudミュージックライブラリをオンにするといろいろと面倒なことが起きる可能性があります。今までiTunesを使って音楽を同期していた場合、iOSデバイスだけに存在するが、iTunesに存在しない曲は通常は無いはずです(あったとしても、同期すればどうにかなるはず)。なので僕は予めiOSデバイスの曲を消してしまう方法をとりました。

ついに、これをオンにする時が・・・

ケーブルを使った通常の同期では、iOSデバイスへの音楽の追加や削除はできなくなる

さあ、いよいよiOSでiCloudミュージックライブラリをオンにしました。iOS側でライブラリの読み込みが終わったら、はい!もうiOSデバイスで音楽が聴けます。iTunesでCDを取り込んだり、誰かさんからもらったMP3をライブラリに追加すれば、何もしなくてもiOSにも追加されています。(ダウンロードはされてない)これぞクラウドの真髄ですね。

そしてiTunesの同期表示も上の図のように変化し、LightningケーブルやiTunes Wi-Fi同期からでは、iOSデバイスの音楽の追加や削除はできなくなりました

個人的に気になった事

Q&A形式でまとめてみた。

Q:Apple MusicのiCloudミュージックライブラリって、歌詞などのタグ情報の同期までしてくれるんですか?

A:多分できます。ただし、すでにアップロードされた曲に対して歌詞を追加した場合のみ、と考えたほうが良いと思います。アップロード済みの曲データに変更があれば、他のデバイスに反映されますが、問題なのは、あらかじめ歌詞などのデータが埋め込まれた状態で、iCloudミュージックライブラリにアップロードされた曲です。この場合、他のデバイスで歌詞が現れないことが多いです(特にApple Musicの曲とマッチングしてしまった場合)。なので、「あれ?iPhoneで歌詞が見れない」という曲がある場合、その曲の歌詞を一旦消して、ライブラリを更新した後、歌詞を入れ直してみると復活するかもしれません。

Q:Apple Musicの仕組みを利用すれば、128kbpsだった曲をDRM付きの256kbpsに変更可能な事はわかりました。では、逆に、Apple Musicから落とした曲を普通の音楽ファイルにすり替える事はできますか?

A:うまくいきませんでした。Apple Musicから落としたものと同じ曲を後々CD等から取り込む場合、Apple Musicの方はマイミュージックから一旦消すのがいいとおもいます。再生回数や、ライブラリの追加日の情報などが消えますが、仕方がありません。「すり替える」なんてトリッキーなことは、現時点ではお勧めできません。

Apple MusicからダウンロードしたDRM付き楽曲ファイルを普通のAACにすり替えてみた。“Apple Music”フォルダからm4pを消し、iTunesで「存在しないファイルを開く」時に出るダイアログからファイルをすり替えるというトリッキーな方法。しかしそれでも「Apple Musicの楽曲」扱いであることに変わりはなく、サインアウトすると消えるし、Apple Music非対応のiOS/iPodデバイスに転送することもできない。

Q:MacとiOSでiCloudミュージック(略)を使ってて、iOS側で曲を「マイミュージック」から消してしまいました。Mac側はどうなるのでしょう?

A:Mac/PCのiTunesでは次の図のような表示が出てきます。曲を右クリックするか、曲ラベルのとなりの「バツ印雲ボタン」を押してiCloudミュージックライブラリに追加し直すことができます。すぐに楽曲ファイルが消えてなくなるわけではないです。これを利用すれば、楽曲のマッチングのやり直しもできなくはないです。

ちなみに、逆パターンの「Mac/PCでiCloudミュージックライブラリから曲を消すと、iOSデバイスではどうなるのか」については、リアルタイムでiOSから曲が削除されます。曲データが残るのはMac/PCのiTunesのみです。そういうちょっとしたフールプルーフ的な仕組みを作る以上に、もっと改善すべき部分がiTunesにはあるように思えるんですけどね。

Q:Mac/PCのiTunes側ではiCloudミュージック(略)はオンにして、iOS側ではオフ、みたいな運用はできますか?

A:できます。そうすれば、音楽の同期も今まで通りiTunesで行えます。ただしオフにしたデバイスではApple Musicから曲やプレイリストを保存する事はできません。ストリーミングしかできません。

つまり、うまくマッチしたか分からず、ちゃんと曲が聴けるかハラハラしつつ保存し放題を選ぶか?もしくは、ちゃんとした音楽データを楽しむかわりにクラウド連携を手放すか?なかなかのジレンマですね!!

ちなみにiOSのみでiCloudミュージック(略)をオンにした時どうなるかはテストしていないのでわかりません

Q:Apple Musicを契約中、MacのiTunesでApple IDからサインアウトしたらどうなりますか?

A:Apple Musicの曲が軒並み不可視状態になります。曲数が見た目上一気に減ります。しかし、もう一度サインインすれば元通りになるはずです

Q:たまに曲情報が勝手に書き換わっていることがあるのですが?

A:僕もこれは嫌な意味でドキッとしました(しかもFinderのプレビュー表示を見てもアートワークがおかしくなっているし)が、問題の音楽ファイルを、Sublerなどのメタデータ編集アプリで確認すると、音楽データそれ自体は変更が加えられていないことがわかりました。

つまり、曲データが変なのは、iTunesもしくはiCloud側のみの問題、と考えることができます。その証拠に、曲を右クリックして“情報を見る”でウィンドウを表示させて(このタイミングで音楽データ内の曲情報が読み込まれる)、“OK”クリックで元に戻るケースが殆んどです。

あともう一つ。アートワークがおかしくなっている問題は、“アルバムアートワークを入手”などのAppleのサーバからアートワークを適用している曲に発生しているようです。実は、この方法でアートワークを適用しても、曲データ自体にアートワークが埋め込まれず、iTunes側だけの処理となっています。なので……非常に面倒ではありますが、これを機に自力でアートワークを適用することをお薦めします。“情報を見る”のウィンドウからアートワークを貼り付けた場合は、ちゃんと曲データにアートワークが埋め込まれます。

Q:Apple Musicを使用中でも、iTunes Storeで曲は買えますか?

A:できます。iTunes Storeの音楽はDRMなしのままです。

Q:iTunesのOsakaフォントが嫌いなので、TextStyles.plistを書き換えてiTunesを使っています。それでもApple Musicは動きますか?

A:Macの場合、なぜかファイアウォールの警告表示が出てしまうことに変わりはありませんが、動くことは動きます。しかし、トラブルの種になる気がしますのでTextStyles.plistを改造したままiTunesを使用するのはお薦めできません。それでもOsakaが好みじゃないので僕は改造しちゃいましたが。

Q:「ストリーミング(オフライン利用)し放題」と、「iCloudミュージックライブラリ」の2つを無理やり統合させる必要ってあると思いますか?

A:あるとは思えませんね。どうしてApple Musicをオフラインで聴くために、iCloudミュージックライブラリが必要な設計にしているのか、愚かな僕には理解できません!

Q:てか、そもそもApple Musicというサービスと既存のiTunesが一緒くたの扱いってどう思いますか?

A:割と混乱しています。信心が足りないのでしょうか。音楽管理とApple Musicを別アプリとして分けてしまうと、今まで通りiTunesばかり使ってる人はApple Musicを使ってもらえなくなる、とかアップルは危惧したのでしょうか?なんかねー。

Q:このサービスの仕上がりはどんな感じですか?

A:やっぱ雑だと思います。モヤモヤします。まだ。iOS・Mac両方のApple Musicも、現時点では、安定性にも動作の設計にも甘さを感じました。もう一年待てば、マシになるでしょうか。

今までOS X YosemiteやiOS 8など、細部が雑な仕上がりにはまあまあ慣れてきたつもりでしたが、Apple Musicに関してはここまでアレなのかと、驚きや怒りを通り越して呆れさえ感じています。

Q:私は初めてのPCやiPhoneを買ったばかりで、音楽ファイルが全くない状態でApple Musicをやろうと思っています。大丈夫ですか?

A:僕は保証できません。たぶん大丈夫でしょう。というのも、今まで書いてきたトラブルの数々は、大体は既存のライブラリの処理絡みの問題です。これからApple Musicを始めるなら問題なんて無いようなもんですよね。

Q:そこまでしてApple Musicを使う理由はなんですか?

A:Macで、オフラインで聴き放題の音楽サービスって中々無くないですか?Macのために使ってるようなもんです。あとFor Youのレコメンド機能が割と好きです。外でMacを使うことが割とあるのでオフラインは重要です。音質もiTunes Plusだし。

しかし、ただ単に音楽を一人でスマホを使って合法で流し聞きしたいだけだったら、Apple Music以外のストリーミングサービスでも十分だと思います。こんな苦労するくらいなら。

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YUYASVX

アップル信者と見せかけてWindowsとMacの二刀流です。現在メインのブログの更新を休止中(新デザイン構築中)のため、長文のブログ更新は暫くの間ここで行います。