【セミナーレポート】今知っておきたいLGBT ~実は身近にある多様性~

こんにちは、『ことばの診療所』サイトメンバーのみほです。先日、当サイトを運営している一般社団法人ことばの診療所代表 村田悠が講師を務めるワークショップ今知っておきたいLGBT ~実は身近にある多様性~に参加してきました。

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LGBTについての基礎知識から、「実はLGBTで言われている“マイノリティ”って、私たちにも共通するところがあるんだよ」という話まで、とても実りある1時間半。

「どんな話をしているの?」ということも踏まえつつ、セミナーを受けて感じたことを綴っていきます。

実は私もマイノリティ?

セミナーの最初は参加者みんなで自己紹介を行いました。参加者は「会社のお客様でLGBTの方と接する機会があった」「企業人事の方と関わる際、LGBTや多様性について話すことが増えた」など、仕事で“多様性”の考え方が必要になる方がほとんど。

今後どのように関わっていったらいいか、考えるキッカケを見つけに来ている印象を受けました。

今では左利きと同じくらい(約13人に1人)いるといわれるLGBT当事者。そう考えると、「マイノリティであること」は社会全体を通してみた“事実”なだけであって、そこに良いとか悪いとか、優れているとか劣っているとか、そういったオプションは何もないのだろうと思います。

ちなみに私は左利きから一部を右利きに直した“両利き”になるため、LGBTよりもかなり少数派。もし“両利きだから”という理由で就職に影響が出たり、友人と良好な関係が保てなくなってしまったりなんてことがあったら……と、もう想像もしたくないです。

「知らない」ことで傷つけてしまうことも

次に、村田からLGBTに対することばの説明がありました。例えばポテトチップスを「ポテチ」と略すような感覚で、普段何も意識せずに使ってしまっていた「レズ」ということばは、実は差別用語に近いという。

他にも「性同一性障害」と「トランスジェンダー」の違いなど、きちんとことばの意味をとらえず使ってしまっていたことを教えられました。

多様性を受け入れようと「ことば」が整えられてきているからこそ、誰かを傷つけないためにも、ことばの意味をきちんと学ぶこと、認識を共有することの大切さを実感しました。

また、LGBTの方が受けている困難の中で「本当にこんなことする人がいるの?」と疑ってしまうような内容の紹介も。「すぐになんとかしなきゃダメなんじゃないか!」と熱くなりかけた時、「こういった事例はLGBTに限ったことでは無いんです」と村田が一言つけ加えました。

深呼吸して改めて困難の事例を見てみると、以前友人から聞いたセクハラや痴漢の話と似ている部分も。

今回はLGBTを具体例としてあげていたけれど、“女性”ということで受けている被害もまた、LGBTでうけているそれとかなり近いような気がします。

LGBTかもしれない、という人に出会ったら

『この人は受け止めてくれる』という安心感を作ること」がとても大事だそう。「LGBTってこんな人」という決めつけや、噂が多い職場にあたると「自分がLGBTだと知ったら偏見を持たれてしまうんじゃないか」と思ってしまうという。

「私、ゲイの友達いっぱいいるからあなたの気持ちわかるよ!」という人がいるけれど、LGBTとひとくくりに言っても、性格や特徴は人それぞれ。その友達と私はまた別の人なのだということを理解してほしい。

確かに、「アラサー女子と付き合うとすぐに結婚をせがまれる」や、「40歳をすぎて未婚はワケアリ」のような、ちまたでよく耳にするカテゴリ分けも、“傾向としてはそういう人が多い”かもしれないけれど、個人で見ると決してそんなことはないはず。

LGBTとは、女性とは、男性とは、でカテゴリわけせず、その人がどんな人なのか知ろうとすることが、「安心感」を与える第一歩なのかもしれません。

カテゴリを“なくすこと”にも抵抗がある

とはいえ、カテゴリを一切無くしてしまうことが良いことなのか、と考えると答えに困ってしまいました。

例えばある製品のプロモーションをかける時、「最近の30代女性に人気があるものはコレ」といったカテゴリを作ることで広告効果をあげられ、情報を欲している人に効率的に届けられる。

なんでも決めつけるのはよくないけれど、ものごとを進めるうえではある程度決めつけることで役に立つこともあります。

カテゴリはなくしても不便だし、あると偏見になる……。私はどうやって人と向き合うべきか悩み始め、最後の質問タイムで聞いてみることにしました。

村田の回答は、「カテゴリ(偏見)を持っていると、自覚することが大事」ということ。一番怖いのは、「自分はカテゴリ(偏見)を持っていない」と思っていること。そういう人は、初めて出会う人や考え方に対して、自分の意見を押し付けてしまいがちだから。

自分が認識していることは、今までの経験に基づいた傾向であって、この人がどんな人かを決めるものではない」と思うことから、LGBTしかり多様性の理解が始まるような気がします。

自分と関わる人が生きやすい環境を作る

LGBTの説明、と思ってしまうと、それのどこにも属さない人にとってはあまり関係の無いように思われがちです。しかしLGBTの方はあくまでも“今”の社会におけるマイノリティなだけであって、今後どうなるかは誰にもわかりません。

また、LGBTに限らずコミュニティに属して生きていれば、自分がマイノリティになる可能性もあります。

自分より年上(または年下)の言っていることが理解できない、コミュニティの中でなんだかうまくコミュニケーションが取れていない。それはもしかしたら、「自分の考えている“カテゴリ”」を、相手に当てはめてしまっているのかもしれません。

「多様性を受け入れる」「ダイバーシティの尊重」なんて仰々しいことばを使わなくても、「自分と関わる人が生きやすい環境を作る」よう心がけることが、多様性を受け入れることにつながるのかもしれない。

LGBTの話をきっかけに、「そのひと“個人”と向き合う」ことの大切さを、改めて気づかせてくれました。

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 【『今知っておきたいLGBT ~実は身近にある多様性~』講座】
 LGBTについての基礎セミナーです。
 「どんな人がいるの?」「いつ頃気付くの?」といった事例紹介から、
 会社でどう困っているのかまでレズビアン当事者が幅広くお話しします。
 また「『マイノリティ』『多様性』について改めて知ることで、実は自分自身の生き方のヒントにもなる。」そんな感想をいただいています。

■6月10日 (土) 10:00~
 ■6月21日 (水) 13:00~
 ■7月8日 (土) 10:00~
 ■7月18日 (火) 13:00~
 ■8月5日 (土)10:00~
 場所はすべて新宿です。
 セミナー詳細はこちらから↓
 https://www.street-academy.com/myclass/20337…

※なおここに書いていない日程での相談も頂いています。マンツーマンでも行うので興味をお持ちの方はこちらのフォームよりご連絡ください。

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