「服従」 — 生活者の行動を変化させるには(9)

”コレクティビズム”という言葉があります。

政治学や経済学で登場する思想のひとつであり、
心理学においても使われます。

なぜ、大勢の人間が特定のアイドルを好きになったり、
サッカーチームを好きになったりするのか。
なぜ多くのアメリカのティーネージャーの女子は、ジャスティンビーバーを好きになって、次にOne Directionを好きになるのか。

これにはコレクティビズムが影響しています。

つまり、周囲と同一でいようとする意識です。

コレクティビズムは、ソーシャルノームに根付いていて、
ソーシャルノームを壊すと、仲間から外されてしまいます。

広告でコレクティビズムを活用するときは、
あたかもある行動がもう一般的であるかのように見せて、
それをやらないとソーシャルノームから外れることになるよ、という危機感を煽るわけです。

コレクティビズムを活用するには、4つのことが必要になります。

そのひとつめが、「服従」”Obedience”

とってもシンプルですが、
人に動いてもらうには、その行動をするように伝える、ということが効きます。

人は驚くほど従順です。
たとえその行動が他の誰かの被害になるとしても。

Stanley Milgramという心理学者が行った有名な実験があります。

“obedience to authority”(権威への服従)

https://www.youtube.com/watch?v=W147ybOdgpE

・回答者
・回答者の答えの正誤に応じて罰を実施する人(被験者)
・命令を下す人

の3人で行われ、

回答者が誤答すると、被験者は、回答者に罰を与えるために電流のスイッチを入れなければならない。
(回答者に電流が流れる)

誤答を重ねるごとに、電圧があがっていく。

※ちなみに電流を受ける回答者はもちろん演技。

結果、被験者は、40人中26人(65%)が最大電圧のスイッチを入れるにいたったそうです。

被験者は、嫌がりながらも、命令者にやれ、と言われると、やってしまう。

自分はやりたくない、自分の責任ではない、と言いながら実行してしまう、というわけです。

なんだか怖い話ですが、
他人の命令というのは、予想以上に影響力を持ちうるものだ、ということです。

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