「生産性の改善、苦労していませんか?ワークショップで始めるアジャイルなチームビルディング」アジャイルひよこクラブイベントレポート
アジャイルひよこクラブ幹事の田地です。
8/25(金)開催のイベントについてレポートします。
今回は紙ヒコーキのワークショップ!
最初にプログラマー/マネージャーがシャッフルされるよう、4名3チームに分かれました。
- チームでどれだけ「上手に」「たくさんの」紙飛行機を作れるかを競います。
- 「計画」->「実施」->「ふりかえり」までを1スプリントとし、
4スプリント繰り返す
ルール
- A4のカミを4つに切って使う
- 紙ヒコーキの先端はハサミで丸くする
- 同じ人が連続で折らない(紙を1回折る毎に次の人に渡す)
- テスト飛行場で3m飛べば合格(プロダクトオーナーがジャッジ)
- テスト飛行は1回につき1機だけ
- ヒコーキがテスト飛行できるのは1回だけ
- スプリント終了後作ったヒコーキは全部回収
とにかくやってみよう!(スプリント1)
皆さん説明を聞いて、簡単な確認を取った後、いよいよスプリント1を開始!
まずはスプリント1のプランニング結果(何機テスト飛行を完了できるか?)
そしてスプリント実行!
そしてスプリント1の結果がこちら!
そして振り返り。
各チームから出ていた振り返りは、
- 品質はOKだが、開発〜テストまでのオペレーションにカイゼンの余地あり
- ムダの無いようにするには?
- 役割分担は果たして必要だろうか?
などなど。
こんな流れで後続のスプリントにつなげていきます。
スプリント2〜4
流れが変わったのは3スプリント目。
「ルールをひとつ撤廃できる」!?
なるほど、開発現場によくある「変更」ですね。ここは変更への対応力を発揮したいところ。
と、いうことで、各チームともひとつずつやりたくないルールを撤廃して実施!
このあたりまでくると、各チームともなかなかの実績値を出してきました。
チーム1は「連続で折らない」を撤廃したけど、ベストプラクティスではなかったかも、と振り返り。
さて、残るスプリント4、ここで更に1つルールを減らすならどれだろう?と皆さん思いを巡らせていたところ・・・
スプリント4では「ルールは元通りです」!
兎にも角にもこれで最終スプリント。各チームともこれまでの実績値と経験値を見つつプランニング。
開始早々、テスト飛行場には行列がw
終盤、チーム3(写真右側のテーブル)に至っては殆ど座っていないw
そして最後の振り返り
- チーム1 品質に問題(飛行機が指定の距離まで飛び切らなかった)
どうすればよかったか?という結論までは導き出せず・・・ - チーム2 どこまでの形状を飛行機と認めてくれるか!?を
POに確認しておくべきだった - チーム3 目標との見積もりの乖離が多かった。
話題になること作戦(「Vim派ですか?」のような会話をわざと大声でみんなに聞こえるように話す)でPOを巻き込む、というTryはまんまとハマってよかった(いい感じにPOが食いついてくれた) - 質問:POとして一番選びたいチームはどのチーム?
- POからの回答:生産性はこだわりたいが、予実の乖離が大きいのも困る。今回の結果では判断が難しいが、最も高い生産性を打ち出し、かつスプリント2では唯一ピタリな予実を出したチーム3を本日のMVPとします!
最後に、司会より解説 & 全体で振り返り
皆さんやってみてどうでしたか?とざっくばらんに質問を。
- タイムボックスについて
「(予定通り終わらないから)残業したいなー」と思った - ルールについて
「なんでいきなりルール変更!」と思った
「思ってたより実はPOぬるかった(もっと攻めてよかった)」 - ふりかえり
この時間があったから次につなげられた
などなど。
そして、司会より。
ワークショップを通して皆さん体験できたと思いますが、
スクラムとは要するに、
- 高速に経験し
- 学習し
- カイゼンする
ことが大事。ズバリ、「経験値がモノを言う」と。
最後に本日のPOからもコメント
- 良いチームとは?
「ユーザにより多くの価値を届けられる」チーム
これができなきゃダメ! - 良いカイゼンをするには?
「人ではなく、問題と向き合う」
たとえば、
今日のテスト飛行待ち行列はどうしたらなくせたのだろうか?
POと交渉の余地はなかったのだろうか?
など
本来の目的を達成するためには、「与えられた制約内で行動するもの」という無意識の枷を外すことが更なる成長のカギになる。
必要なら組織だってカイゼンしてしまえばいい。
継続的なカイゼン活動が、結果的にスクラムチームの生産性向上につながります。
「ルールにとらわれず、本質と向き合おう!」
というところで、今回のワークショップは終了!
皆さんからの感想をハピネスドアに書いていただきました!
いただいた感想は、今後のコミュニティのカイゼンにつなげていきます!