【周りに言えない女性の悩み】便秘はどう防ぐ?

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4 min readApr 24, 2020

便秘は、さまざまな排便の異常の中で、最も一般的なものの一つとなります。

実際に現在悩まされている方も沢山いらっしゃるかと思います。

そのため便秘に対する薬剤は市販薬も含めて沢山販売されており、また、食べ物を工夫することで便秘を予防しようと試みる方も多いかと思います。

ところで、正確には「便秘」とはどのような状態のことを言うのでしょうか?

便秘の定義

便秘については日本の複数の学会が様々な定義を挙げています。それらをわかりやすく説明すると以下のようになります。

・3日以上便が出ていない状態

・毎日便が出ていても残便感(便が残っている感覚)がある状態

・腸の内容物が遅れて滞り排便に困難を伴う状態

特に「3日以上便が出ていない状態」を便秘とする定義は、日数でわかりやく定義できるため私たち医療従事者の中でもよく用いられています。

最新の便秘の定義としては、2017年10月に日本消化器病学会関連研究会 慢性便秘の診断・治療研究会が作成した「慢性便秘症診療ガイドライン2017」に下記のように定められています。

“本来体外に排出すべき糞便を十分量かつ快適に排出できない状態”

ちょっと堅い表現ですが、「本来でなければいけない量の便がしっかりと快適に出なければ便秘である」と非常にシンプルに定義されているのです。

それでは便秘を改善するために簡単に取り組めることは何でしょうか?

それは生活習慣、特に食生活の改善に他なりません。

生活習慣の改善による便秘の治療

食生活や排便の習慣を含めた生活習慣の改善は、多くの便秘でよい治療になります。

食生活の改善として、朝食を必ず取るようにすることや不足している食物繊維を十分にとること、排便習慣の改善として便意をもよおしたら排便することが勧められます。

また、適度な運動を行う習慣をつけることも便秘の治療となります。

食物繊維の多く含まれる食事

では日々の食事から食物繊維を多く摂るにはどのように工夫したら良いでしょうか?

食物繊維は植物性の食品、特に大根などの根菜類、豆類や海藻類などに多く含まれています。

それでは含有量が多いものをカテゴリー別にリストアップしてみましょう。

・穀類…ライ麦粉、オートミール、小麦粉、コーンフレーク

・野菜…切り干し大根、パセリ、ごぼう、かぼちゃ、にんじん

・果物…干し柿、干しいちじく、干しプルーン、アボカド

・豆類…いんげん豆、小豆、えんどう豆、大豆

・きのこ類…きくらげ、干ししいたけ、

・海藻…ひじき、わかめ、焼きのり、昆布

特にきくらげは100g中57.4g、ひじきは43.3gと食物繊維が半分ほどを占めています。

日本人の食事摂取基準2015年版によると、食物繊維の目標量は、18~69歳では1日あたり男性20g以上、女性18g以上とされており、食物繊維の摂取は便秘の改善のみならず、様々な生活習慣病の予防にもなります。

日常的に多めに摂る工夫として、時に主食の白米をオートミールや麦ご飯に変えてみる等試みてみるのもひとつかも知れませんね。

参考文献・書籍)

・慢性便秘症診療ガイドライン2017

・大塚製薬ホームページ

・日本人の食事摂取基準2015年版

Writer
総合外科医Dr.T先生 (消化器外科専門医) Twitter : @surgeon_DrT

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