【新年のご挨拶】暗号屋 年頭所感 2023 ~ブロックチェーン技術の社会実装へ~

Yuki Shichiku
ango-ya
Published in
Jan 10, 2023

あけましておめでとうございます。

12 月決算の暗号屋は 2023 年を持ちまして 5 期目へ突入致しました。5年続くスタートアップというのは 15% 程度とのことで、今年は一つの踏ん張りどころとして頑張っていきます。

さて、 2022 年は 2021 年に始まった NFT アートブーム後の関連ビジネスが生まれた年だった様に思えます。web3 という仮想通貨・ブロックチェーンのリブランディングが更にハマり、国家を巻き込んで web3 分野での起業・新規事業ブームが起こっていました。

暗号屋としてはあまり華やかなNFTアートの様な流行り仕事には手を出せませんでしたが、初期から続けている自社事業への投資をしつつ、web3 というよりブロックチェーンが拓いた新たな商流の社会実装に向け日々事業開発とソフトウェア開発を続けて参りました。

ブームが起きたという印象は、以下にまとめた暗号屋として発信したニュースにおけるイベントの数が物語っています。マイペースにやっていた事業を、この様な場で話させて頂いたおかげで自分自身の考えもまとまるきっかけになり、また自分たちのやっているブロックチェーンの社会実装の「型」が出来てきたように思えます。

ブーム単位で考えると 2023 年になった今は一旦落ち着いたタイミングなのかなと思っていて、有象無象が増えてある意味マスアダプションした業界として、ようやくブロックチェーンが拓く新しい経済活動そのものの価値が理解されていく様な気がしています。

2022 年のニュースと年頭所感を振り返って

2022 年の暗号屋ニュースをまとめていたらすごい量になってしまっていたのでこちらに別記事としてまとめました。テレビやラジオに出演したり、web3 や NFT ってなんなんだ?という世の中のニーズが高まっていると思いました。

そしてこちらが 2022 年の年頭所感なんですが、大きな考えなどはあんまり変わっていません。また今やっている自社事業について記載しているので詳しく知りたい方向けにも是非読んでいただきたいです。

中でも DAO の社会実装に向けた動きというのも VWBL を中心に進めておりましたが、 DAO は一朝一夕で産まれるものでもなく、正しい定義の難しい領域であることからあまり DAO を全面に出した形でお話をすることは少なくなりました。その代わりに「将来DAOになることを見越したプロトコルデザイン」というものと向き合えた一年でありました。

暗号屋 DAO という試みも始めようとしましたが、4年程度しか回せていない不完全な組織から DAO を生み出すにはまだまだ時間がかかりそうです。モチベーション高い人が集まる会社と DAO は全くの別物であり、中心に据える Vision またはプロトコルが魅力的で強く輝く様に時間をかけて取り組んでいくべき物だと痛感しています。

今年の抱負

事業規模の拡大

暗号屋は現在5つの主要事業を抱えています。まずは中央集権取引所向けのAMMサービス Choja、 NFT を使ったデジタルメディアプロトコルの VWBL、IoTデータ流通プロトコルの PTPF、去年発表したセキュリティトークンのプラットフォーム開発、あとはコンサルティング事業部です。

これは課題でもあるのですが、今の組織は大きくなりすぎてしまった割には各事業がしっかりと成長出来ていません。その為に今年は新しい手をたくさん打とうと思っています。

その中心になる手段は分社化です。暗号屋はこの4年、合同会社という形態で法人を続けてきましたが、暗号屋 DAO 記事内の構想にもあった様に暗号屋が様々な DAO に関わる組織を目指す中で、まずは DAO を目指す事業会社を設立してみようと思っていたり、関わっている事業の中で協業出来る部分を見つけてジョイントベンチャーを立ち上げるなどの手段を取っていこうと思っています。

と言うのも尊敬している前職のサイバーエージェントや DMM, GMO の様な組織デザインが、自分のやりたい事を実現する上でもかなり近しいと感じたからです。

彼らのホールディングスには新規事業で立ち上げた子会社やジョイントベンチャー、買収した会社などもたくさんあります。

暗号屋はまずは自社事業などから徐々にその様な色々な戦略を取れる組織に変わっていければと思っています。そうしていく事で、ブロックチェーン業界の老舗企業に近づいていければと思っています。

ブロックチェーン技術の社会実装を引き続き

2023 年はより一層 web3 と言われている中心に深く飛び込んで行きつつ、引き続き未だによく理解されていないブロックチェーン技術を社会実装する事で、我々のやっている事を世に広めていきます。

web3 技術の本質は、デジタルの中にアナログな制約に似た営みを創り出すというところにあると思っています。例えば巷で流行りのメタバースなどは「デジタルを挟んだ人間同士の営み」と広く定義しているのですが、この web3 とメタバースにおけるデジタル空間での営み同士が相性が良さそうなのは直感的に理解できるかと思います。 NFT の様な「モノ」をデジタル空間上で表現し、渡せば手元から無くなる現実のモノを取引する様なイメージです。

これは今までのサーバーを挟まないといけないインターネットだけでは実現不可能でした。これを私はいつも「あたらしいインターネット」と呼んでいて、この新たなルールを使ってこの業界の皆さんと一緒に社会をより良くしていくお手伝いが出来れば良いなと思っております。

会社としてやっていることは実はここ数年大きくは変わっておりません。毎年年始にビジョンの再確認を詳細を変えながらの報告させて頂いているこの機会に感謝し、暗号屋に関わって頂いたすべての皆様に恩返しが出来るよう、今年も頑張って行くのでよろしくお願い致します!

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Yuki Shichiku
ango-ya

紫竹佑騎と申します。しちくゆうきと読みます。79と表記したりします。