ゴールデンボンバーは現代のマイケルジャクソンと言っても過言ではない

KENZO OKANO
APOLOチームブログ
8 min readJul 1, 2017
公式HP(https://www.google.co.jp/url?sa=i&rct=j&q=&esrc=s&source=images&cd=&ved=0ahUKEwiwjJeCj-fUAhXIW7wKHelJCSkQjhwIBQ&url=http%3A%2F%2Fpc.goldenbomber.jp%2F&psig=AFQjCNGLncKYQzAcxnIKP5q4UEqtV-rCeg&ust=1498965259228893)より

本当に興奮しています。こんなに興奮するのは久しぶりです。

なぜこれだけ興奮しているのかと言うと、ゴールデンボンバーのニュースをふと見かけたからです。

僕もゴールデンボンバーが新たな曲をリリースしたからと言ってヤフーニュースに載ったというだけだったら、恐らくこのエントリーは書いていないと思います。

今からなぜエントリーを書くことになったか1から説明したいと思います。

(1)ゴールデンボンバーのニュース

Yahooニュース(https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170629-01847675-nksports-ent)より引用

上記にもあるように今回のゴールデンボンバーの新曲は、8秒という短い長さでリリースされました。

またゴールデンボンバーがウケ狙いやバズ(拡散)を狙って単純に異常に短い音楽を制作したのかと侮ってはいけません。

今回のゴールデンボンバーの楽曲は「LINEスタンプ」という形でリリースされました。

実際のLINEで使用している写真がこちらです。(本当はスタンプが送信されると自動で音楽が流れる仕組みになっています)

はいはい。LINEスタンプとして音楽を配信したのねとここで終わっては行けません。

今回のゴールデンボンバーの最新曲がLINEスタンプとして配信されたことはとても革新的だと筆者は考えています。

ではなぜ私が興奮するほどここまで、LINEスタンプという音楽の届け方が革新的といえるのでしょうか?

音楽の歴史を紐解いてみましょう。

(2)音楽の歴史

音楽は技術革新と共に発展してきました。音楽の歴史は新たなテクノロジーと共にあると言っても過言ではありません。

技術革新により新たなチャネルが登場すると、革新的な考えを持ったアーティストがそのチャネルに合わせた音楽の形を創造して、消費者・一般人に届けてきました。

そういった革新的な考えを持ったアーティストの例として、古くはマイケル・ジャクソンが例としてあげられます。

彼は、新曲「スリラー」の発売に際して、上記のようなPVを制作しました。wikipediaによると、PVに使われる予算は当時5万$(当時のレートで1150~1200万円)程度だったのに対し、この楽曲のPVは50万$(同 1億1500万~1億2000万円)をかけて作られたと言われているそうです。

マイケル・ジャクソンの目的は、当時勃興してきたテレビ時代に合わせた音楽の新しい形を世界に届けることだったということが予想されます。

従来からPVという形は存在していましたが、彼は莫大なお金をかけてテレビという新たなチャネルに合わせて、音で楽しむだけでなく、音楽が載った映像作品(彼はPVではなく、ショートフィルムと自身の作品を呼んでいた)として見ても楽しいという、”新しい音楽の形”を創造して、ファンやまだ知らない人々に”マイケル・ジャクソン”の存在を知らしめました。

実際そのインパクトとして、スリラーは2年半近くにわたりビルボード誌のアルバム・チャートに登場し続け、37週にわたり1位を獲得しており、その記録は今も破られていないそうです。

新たなチャネルに合わせた音楽の創造といえば、記憶に新しいのがピコ太郎のPPAPです。

彼はもともと古坂大魔王という芸人でした。昔は、爆笑問題や土田晃之とともにボキャブラ天国という人気番組に出演するなど人気を博していましたが、最近は見かける機会は減ってしまっていました。

芸人というお笑いの世界では人気を継続することは出来ませんでしたが、実は、人気アーティストに楽曲を提供するなど、音楽の才能に秀でていました。(鈴木亜美の楽曲をリミックスしたりしている)

そしてその才能を活かして制作された音楽こそ、上記のPPAP(ペンパイナッポーアッポーペン)でした。

彼はインタビューでも時代を席巻しているSNSに合わせた音楽・映像づくりを公言するほど、SNSという新たなチャネルに合わせた音楽制作を最初から意図していました。

TwitterやFacebookなどのSNSに最適化しているという証拠に、再生ボタンを押してもらいやすいように(所謂コンバージョンレートを上げると言われるもの)ビジュアルをパンチパーマの髪型にするなど最初のインパクトを狙ったものになっていたり、PPAPの楽曲自体も全体で2分と大変短くして、全部見てもらいやすくしています。

マイケル・ジャクソンやピコ太郎の例からわかるように、最適な音楽の形というのは、時代とともに登場してくる新たなテクノロジーにより変化してきたといえます。

そういった音楽の歴史の文脈の中で制作されたものが今回のゴールデンボンバーの「出逢って8秒」という音楽でした。

twitterより引用

ゴールデンボンバーはマイケル・ジャクソン・ピコ太郎と同じように、勃興してきた新たなテクノロジーに合わせて、既存の音楽をたんじゅんn最適化するのではなく、わざわざ「出逢って8秒」という楽曲を0からを制作しました。

ゴールデンボンバーの凄さは、以下のようにまとめられると思います。

①新たなチャネルに果敢にチャレンジしていること

②そのチャネルに合わせたフォーマットに最適化していること

③従来の届け方である検索・レコメンドとは違った、新たな音楽との出会い方を見せてくれていること

詳しく説明すると①②にある通り、ゴールデンボンバーはいい意味で凝り固まった「音楽性」という既成概念が存在せず、勃興してきているテクノロジーに自らの音楽を最適化して世界に自分たちの音楽を届けています。

そしてもう一つ重要な点は、③にある通り新たな音楽との出会い方の形も見せてくれています。

従来の音楽配信の多くは、検索やレコメンドといった過去の知識・経験からユーザーに新たな音楽との出会いを演出していました。

しかしこういった検索やレコメンドは、音楽などという多数の選択肢が存在しているという性質を持ったコンテンツの場合、新たなアーティストの楽曲が既存の人気アーティストの楽曲に埋もれてしまい、既存のアーティストに勝つのはかなり厳しいと言えます。

というのも検索はあらかじめそのアーティストの存在を認知せねばならず能動的に行動する必要があったり、一方レコメンドは過去の視聴記録から出されるため、既存のカテゴリーに属さないものなど真に革新性のある音楽の場合などは関連性が発見できず、新たな未知の音楽との出会いを演出することが難しいからです。

そういった問題・課題を解決してくれるものが今回のLINEスタンプというコンテンツの形でした。

楽曲が流れるLINEスタンプのいいのは、特定のアーティストに対して圧倒的な熱量を持っているファンがそのスタンプを購入し、そしてコミュニケーションにおける感情表現としてそのスタンプを用いると、その熱が会話相手・グループに伝播して、更なるファンの拡大と音楽との出会いを演出できる点です。

SNSにも言えることですが、LINEスタンプの場合はより自然に、自分から能動的に音楽を探さなくても、人々は新たな音楽との出会いを果たすことができて、更なる音楽の世界の広がり・可能性を見せてくれます。

以上が今回興奮してエントリーを書いた経緯でした。「こういった考え方もできるのではないか?」や「ここは違うだろう」といいうことがあればぜひ言っていただければと思います。

私も人や情報、コンテンツの間に「新たな繋がりを作る」べく、今検索・レコメンドの先を行けるようなサービスを開発中です。ぜひともご興味ある人はお声がけしていただければと思います。

長文駄文失礼しました。

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