デンマーク留学を終えて

黒田旬
Ashoka Japan
Published in
5 min readDec 31, 2019

8月にスタートしたデンマークでの留学。
今まで4ヶ月間たくさんのことがありました。
日本人が自分一人という環境で英語が唯一の共通言語という中、準備してきたとはいえやはり最初は英語に難がありました。
まずはデンマークのアクセントになれるのが大変で、何度も聞き返すことが度々ありました。
自分もアクセントが強かったらしくやはり理解してもらえない。
もちろん友達はデンマーク語の方が楽なので途中で英語ではなくなって会話に付いていけないこともありました。
しかしそんなかも自分のために会話がデンマーク語になると英語に直してくれたり、根気強く自分の英語を理解しようとしてくる友達のお陰で少しずつ上達し、いまでもわからない単語を聞くことは度々あるし、ネイティブ並みに速くしゃべる彼らに付いていくのが大変なときもありますが、それでも間を見て割り込んで会話に参加し話せるようになりました。

さてではデンマークで何を学んできたかですが。確実に言えるのはお互いの文化や習慣を重んじるうえで違いを受け入れる力がついたと思います。
いま思えば日本ではみんながひとつの教室に座り、同じ制服を着て、髪の色もみんな同じで、ほとんどの生徒は日本人となれば小さな違いでも目についてしまうでしょう。
でもフォルケでは宗教が違い、出身地が違い、服装も自由で、髪の色なんてそれこそ金髪から天然のブルーの子がいたりとバラバラでした。
そんななかでみんな「人をジャッジしない」「人のことにいちいち口を出さない」逆に「誰かなにかいってもそんなの気にしない」という精神をもっていました。
日本は特に世間体や周りからの目を気にしすぎる社会のような気がします。
学校で数人学校が嫌になって自分も休んだことがあるよという友達が笑いながら話してくれましたが、周りからどう思われるからとかは全然気にしなかったと言っていました。誰がどうこういおうとそんなのどうでもいいじゃん、と。
学校の先生も親も周りの大人も社会も自分の将来にたいして責任は持てないんだから。
学校でも最初は自分がどう見られているかをつい気にしてしまい、周囲の人のこともジャッジしてしまいがちでした。
学校ではダンスをしたり歌を歌う機会があるのですがみんなダンスや歌を楽しみ、それにたいして上手かろうと下手だろうと誰も周囲がからかったりしません。
そんな環境のお陰で最初はシャイだった子もどんどん伸び伸びと生活していました。
でも最近は他人の選択を尊重し自分のことにたいしても周りの意見ではなく自分に素直になったきがします。
どれによって改めて日本の良さも分かったし、逆に世界から日本がどういう風にみられているのかを学ぶことができました。日本に住むことは全然悪くないと思うけど一回そとの世界を見てから決めてほしいなと。

マイケルムーア監督による世界中の様々な国の良いところをアメリカに持ち込もうという映画があったのですが、そのように日本の素晴らしいところを守りつつほかの国の良いところを学んでこの国をよりよくしていくことが重要だと思います。
自分がいつも思うのが、いくつかの選択肢から選んで決めるのはいいけど、ほかの選択肢を知らずに決めてしまうのは勿体無いなと。

フォルケは全寮制の学校なので友達を作るには最適です。
生徒も普通の大学生や高校生ではないです。
友達から離れて1年間寮生活をするのでそれなりに自分を持っていてちょっと変わっている。
考えてみればわかるでしょう。
普通の学校で順風満帆な生活を送っていたらそんなことは考えないでしょう。
将来に何をしたいかわからなくて悩んでいたり海外の文化を学びたいという冒険心を持っていたり、もっと友達を作りたいだとか。
そんな思いを抱えた生徒が集まる学校なのでとてもユニークだし、とてもエキサイティングです。
でもデンマーク人は性格的に少し日本ににているところもあるので友達を作ったり一緒に生活するうえでとても楽だと思います。
自分が優れているぞアピールはしないし、どちらかというと謙遜するくらいです。こちらの話もわりとしっかり聞いてくれる。
自分も今まで日本では出会うことができなかった友達に出会えました。
日本にいるときは自分の悩みや意見をつい一人で抱え込みがちですがフォルケの友達とはどんなことも話すことができました。
4ヶ月間という短い期間でしたが、この仲間とは一生連絡を取り合えるような関係だと思います。
逆にいうとみんな別れを意識したからこそ充実した時間を過ごせ、深い関係になれたのかもしれません。
最初は寮生活、留学という感じだったフォルケも終わる頃には家になっていました。
最初は自分を飾っていたような部分もあったけど、最後に自分のありのままでいれたそんな学校でした。
今までとてもよくしてくれた友達、そして先生に感謝を伝えたいです。

これからも今回の留学をどんどん生かして活動していきます。

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