アソビュー 2021年の振り返りと今後の挑戦
アソビュー! Advent Calendar 2021の25日目の記事になります。
メリー・クリスマス!アソビューCTOの江部です。
昨日、弊社ではシリーズEの資金調達のプレスリリースを発表しました。
プレスリリースの中でも語られていますが、今回の調達資金で僕たちはプロダクト開発をより加速し、これまでアナログであたったレジャーを提供する事業者の皆様のDXをITの力で推進し、ひいてはレジャー・観光を楽しむ人々にとって、より便利なサービスにしていく所存です!
そして、昨年から続くコロナ禍でレジャー・観光産業が依然として回復しきれていない中で、今回の発表は僕たちだけでなく、産業全体が勢いづくきっかけになってくれればと思っています。
さて、実は2021年はアソビューは10周年の年でもありました。
この記念すべき年に、多くのムーブメントを1年間で起こせたとおもっていて、今日はその紹介をしてみたいと思います。とても全部は書ききれませんが、このページを見てくださっている方は、すこーしアソビューに興味をもってくださってると勝手におもっていますので、ぜひ参考にしてみてください。
まだアソビューがどんな会社か、どんなことをやっているのかよくわからないよって方は、ぜひこちらのページを覗いてみてくださいね。
アソビューが提供するシステムの社会的重要性を実感
現在アソビューで提供しているシステムは約8000レジャー施設で利用されており、各施設における電子チケットのWEB販売、発券、入場管理、実績管理など、各施設の業務の中枢を担っています。これまでもこういった機能を提供はしていたものの、よりミッションクリティカル度合いが増したのが2020年のパンデミックでした。
それまでは、多くのレジャー施設が対面での受付や窓口でのチケット販売がスタンダードであった状況から、コロナによって状況は一変します。
- 感染防止観点から、窓口販売を中止し100%オンライン販売に
- 入場人数制限のための日時指定による事前予約販売が必須に
- 紙チケットのもぎりではなく、QRコード読み取りによる非接触の入場オペレーション
- etc
これにより、一気にアソビューのシステムに対するレジャー施設の業務依存度が上昇。これまでは一つの販売経路であったアソビューはレジャー施設にとっての基幹システムとしての役割を求められることとなりました。その一方、去年から今年にかけて、基幹システムとして持つべき水準まで可用性と品質管理が追いついておらず、繁忙期やイベントなどでどんどん増えていくトラッフィクのスパイクに耐えられなかったり、不具合などでレジャー施設様やアソビューを利用するゲストの皆様にご迷惑をおかけしてしまうことが何度か重なってしまいました。
お客様にご迷惑をおかけしたことは決して良いことではありません。厳しい言葉もいただきました。しかしながら、この経験から自分たちが担っているサービスが産業をささえるインフラであるという自覚をもつと同時に、多くの方々に使っていただけているということを強く実感できた出来事だったとも思っています
攻めと守りのバランス
これまでのアソビューは、攻め重視の案件ベースの新規機能開発にかなりの比重をおいた開発をしてきており、技術的負債やSLOに対して十分な手当ができていない状況でした。
そんな中で前述のような問題が発生したわけですが、これを機に、システム運用や品質管理の重要性が全社的な共通認識とできたことにより、可用性や品質に対する取り組みに対する理解度があがりました。
現在は、まずは8000施設の基幹業務を担う業界随一のシステムとして求められる可用性・品質を担保するため、全社の最優先プロジェクトとして可用性向上にとりくんでいます。
具体的には、
- SLO基準の再整備と各処理のレイテンシーのモニタリング整理
- パフォーマンスが劣化した処理の横断チューニング
- SPA化の推進とコンテンツ配信APIのCDNを活用したキャッシュ施策
- デプロイ速度の向上
- マイクロサービス、アプリケーション-DB間のタイムアウトの見直し、サーキットブレーカーによる流量制御
- AURORAクラスタの再整理
- Datadog、Pagerdutyを活用したインシデントフローの実装
といったことに集中して取り組んでいます。
今後はサービスをより拡充させていく攻めの開発と、品質を維持する守りの開発の双方を、エンジニアリング、ビジネス双方のステークホルダーと共通認識をとりながらすすめていくことを考えています。具体的には、各プロダクトチームにEmbedded SREを配置し、SLOドリブンなサービス品質維持を推進していきます。
新規プロダクト開発への取り組み
アソビューは創業から10年、サービス開始からは9年が経過しています。
数年前にくらべればビジネスの基盤がある程度確立されてきている中ではありますが、そんな中でも新たな挑戦として今年は大きなプロジェクト2つに着手することができました。
レジャー・観光業界のデファクトスタンダードとなるSaaSをつくりあげる
前述のとおり、アソビューでは約8000のレジャー施設様に利用されるシステムをつくっています。
現在提供しているシステムは、最も古いもので創業当初から稼働しているものもあり、技術的にも事業的にもレガシーなものとなっています。
これらを刷新し、レジャー業界のShopifyともいうべきレジャー施設向けのSaaSシステムの開発にとりくんでいます。
16日目の記事でCPOの横峯が紹介しているウラカタの意志を受け継ぎ、さらに多くの業態をカバーできるシステムに進化させます。
要件定義にはRDRAを活用、考案者のバリューソース神崎さんとみっちりセッションをおこない、モデルベースの要件定義により、弊社が取り入れるドメイン駆動設計につなげて行きます。また、技術的にも、さらなるスケーラビリティの担保と分散アーキテクチャーの実現を見据え、NewSQLの採用など会社として新たなチャレンジにも取り組んでいます。
PMの竹内がRDRAについて書いているのでこちらも御覧ください!
ゲストにとってより便利にアソビューを活用できるスマホアプリを提供する
アソビューの認知がすこしづつあがってきた数年前から、常々なぜアプリがないのかと聞かれてきましたが、ついに作ります!
いままさにデザインとガワの設計が進んでおり、本格開発に進まんとしているフェーズです。
個人的にとてもワクワクしています!!
エンジニアがより活躍できる環境
アソビューの開発チームでは、来年からフルリモート、フルフレックスでの業務にチャレンジしていきます。
より強い開発組織をつくりあげていくには、地理や時間的な制約をとっぱらった全方位の仲間集めが重要だと感じています。
現代の働き方を柔軟に取り入れ、個々人にあったパフォーマンスの発揮の仕方ができるような勤務体系を整えました。
ただし、ソフトウェア開発はチームでの取り組みです。そうである以上、フルリモートフルフレックスの自由は、チームをリスペクトし、顧客を第一に考え、プロとしての自覚をもつ。アソビューがかかげる3つのバリューであるFor You, Respect, Professional の価値観を大前提におき、この制度の中で、どのようにチームとしてのパフォーマンスを最大化するかは、大きなチャレンジであると考えています。
手探りになるかとはおもいますが、実際に取り組んでみた結果など、どこかで共有できればとおもいます。
さいごに
さて、長々と書いてしまいましたが、アソビュー開発チームとして、ここでは到底書ききれないほどいろいろなことに取り組んできました。
来年もこれまで以上に様々なことにチャレンジし、みんなで楽しんで行きたいとおもっています。
創業10年でもまだまだスタートアップ。
変化に富んだ環境で多くの挑戦を皆で楽しみながら、人々の幸せに貢献する。
そんなアソビューに少しでも興味をもってくださった方、ぜひカジュアルトークしませんか?
弊社の面談では、CTOの私か、CPOの横峯が初回のカジュアル面談を担当しており、(予定が合わないなどで無い限りは。)私達から直接、ざっくばらんにお話をさせていただきます。ぜひ下記サイトからご連絡ください!