Avalanche(AVAX)が途方もない希少性と価値を有するストアになる可能性を秘めている理由
著:Seq
ブロックチェーンは、数多くの産業やインターネットそのものに対して革命を起こすでしょう。私たちは、次世代のアップル、マイクロソフト、アマゾン、グーグルとなる可能性を秘めたプロジェクトに初期投資できるという信じられない程の機会を与えられています。
このシリーズではAvalanche (AVAX)とQuant (QNT)の2つのプロジェクトをフォーカスし、今回はAvalanche (AVAX)を取り上げていきたいと思います。ビットコインが現在のクリプトの王であるため、記事全体を通して比較対象としていきます。この内容は私見であり、財務上のアドバイスではありません。
Avalancheの概要については、記事下部のリンクから情報を確認することができます。
トークンの配布
トークンの配布の詳細は以下の図の通りです。3億6,000万AVAXがローンチ時にミントされ、残りの3億6,000万AVAXは数十年に渡り、ステーク報酬としてリリースされます。ミントされたトークンのうち、ロック期間は以下のように1年から10年まで様々に設定されています。
Staking Rewards — 3億6000万トークンはローンチ時にミントされ、その後、残りの3億6000万トークンは数十年に渡り、バリデーターへのステーク報酬としてリリースされます。
Seed Sale — トークンの2.5%がシードセールに割り当てられ、トークンあたり$0.33で販売されました。1年間の権利確定スケジュールが設定され、メインネットローンチ時に10%がリリースされ、その後3ヶ月ごとに22.5%が1年かけてリリースされます。
Private Sale — トークンの3.5%がプライベートセールに割り当てられ、$0.5で販売されました。1年間の権利確定スケジュールが設定され、メインネットのローンチ時に10%がリリースされ、その後3ヶ月ごとに22.5%が一年かけてリリースされます。
Public Sale Option — 1%のトークンが、オプションA1の参加者に割り当てられています。トークンあたりの価格は$0.5で、1人あたりの最大割当額は$2万5千でした。権利確定期間は1年で、メインネットローンチ時に割り当ての10%がリリースされ、その後1年かけて3ヶ月ごとに22.5%がリリースされます。
Public Sale Option — 8.3%のトークンが、オプションA2の参加者に割り当てられています。トークンあたりの価格は$0.5で、1人あたりの最大割当額は$250万でした。権利確定期間は1.5年で、メインネットローンチ時に10%がリリースされ、その後18ヶ月間、3ヶ月ごとに15%がリリースされます。
Public Sale Option B — トークンの0.67%がこのセクションに割り当てられました。
Foundation — トークンの9.26%はFoundation(財団)に割り当てられています。これらはマーケティング、バウンティ、インセンティブプログラムなど、エコシステム構築のための様々な取り組みに使用されます。権利確定期間は10年間です。
コミュニティと開発基金 — トークンの7%がコミュニティと開発基金に割り当てられています。Avalancheのコアツールやインフラストラクチャを開発する個人やグループに割り当てられ、地域コミュニティの構築やマーケティングを通じてAvalancheをサポートする取り組みが対象となります。例えば、Avalanche Hub、Avalanche Ambassadors、Avalanche-Xの助成金対象者などが含まれます。権利確定期間は、授与された日から1年間です。
テストネットインセンティブプログラム — トークンの0.27%がここに割り当てられます。このトークンは、Avalancheのインセンティブテストネットプログラムに参加したバリデーターに割り当てられます。参加者はチャレンジを完了し、最大2000 AVAXを獲得しました。権利確定期間は1年間です。
戦略的パートナー — ここにはトークンの5%が割り当てられています。このトークンは、Avalancheの技術とネットワークを使用してビジネスを構築しているグループ、組織、企業に配布されます。例えば、Avalancheを使用して高速国際送金を行うビジネスを構築しようとしている起業家や、独自のサブネットを介してAvalanche上の資産をトークン化しようとしている金融機関が含まれます。権利確定期間は4年間です。
エアドロップ — トークンの2.5% は、より多くの人をAvalancheコミュニティに参加させるために、様々なコミュニティに配布するために利用されます。例えば、これらは様々なクリプトコミュニティ、Redditコミュニティ、開発者フォーラムのコミュニティへのエアドロップを含みます。これらは4年間の権利確定期間を持っています。
チーム — トークンの10%はAVA Labsの創設メンバーとその後の非創設メンバーに割り当てられます。4年間の権利確定期間があり、ローンチ前に権利確定したトークンを有する創設者を含むチームメンバーは、そのトークンを自発的に4年間再ロックしています。
パブリックトークンセールでは、4時間半弱で$4,200万を調達しましたが、その中にはEthereumのジェネシスアドレスからの参加者も含まれていました。非公開のトークンセールにはAndreessen Horowitz (a16z)などの著名ベンチャー企業が参加していました。
ユーティリティ
希少性だけが価値の証明ではなく、そこには強い需要が必要となります。金は供給量が限られており、宝飾品、電子機器、コインなど幅広い用途での需要が存在します。ビットコインは、主に支払いに使用され、かつ供給量が限られています。Avalancheは、消費者に対してだけでなく、企業にとっても数多くの実用性を提供します。
支払い
ビットコインは分散型ピアツーピア決済ネットワークであることが知られていますが、秒間に 7 回の取引しか処理できず、完了まで数十分を要し、他の暗号通貨と比較しても手数料が比較的高いために、その採用範囲が限定されています。Avalancheは、SatoshiのUTXOモデルの利用やSegwitのような取引構造など、ビットコインの機能を共有していますが、比較にならないレベルのパフォーマンスを提供しています。Avalancheは、秒間6,500トランザクション、秒以下のファイナリティ、そして理論上数百万人によるバリデーター参加が可能であり、他に類を見ないレベルの分散化が可能です。また、Avalancheはネイティブトークンでの支払いだけでなく、ステーブルコインを含む他の資産やプロジェクトにも対応できます。
AVAXトークンのバーン
ネットワーク手数料は、基本的にAVAXで支払われます。これらはバーンされることで永遠に供給量が減少し、トークン保有者にとってのAVAXの希少性が継続的に高まります。
トランザクション手数料、資産の作成・ミント、スマートコントラクト
Avalancheは、金融市場に向けたサービスを念頭に構築されました。デジタルスマートアセットを簡単に作成して取引ができるネイティブサポートが存在し、一方で複雑なルール設定を組み込むことで資産の処理方法や取引方法を定義し、広範なコンプライアンスの要求を確実に対処することが可能です。資産は、株式、債券、債券、債券、不動産などの金融商品、その他のあらゆるものを対象にすることができます。DeFiアプリケーションの構築に最適なプラットフォームを提供するだけでなく、デリバティブ市場だけでも800兆ドルの価値がある伝統的金融市場にも対応します。
プライマリーネットワーク内の全トランザクション手数料は、マイナーに支払われるのではなく、誰もが恩恵を受けられる上、バーンされることにより永遠に供給から除去されています。
プライマリーネットワークは現在3つのブロックチェーンで構成されています。
X-Chain — スマートデジタルアセットの作成と取引のための分散型プラットフォームとして機能するAvalanche Virtual Machine (AVM)のインスタンスです。AVAXに加えて、X-Chainは誰でもステーブルコイン、ユーティリティートークン、NFT、ラップトークン、株式などのスマートデジタルアセットを作成し、ミントすることができます。これらのトークンの作成とミントには、AVAXによる手数料の支払いが必要ですが、これもバーンされます。
C-Chain — EVMのインスタンスです。MetaMask、Web3.js、Remix、Truffle Suite、Embark Platformなどの分散型金融(DeFi)の成長を支えた主要なEthereumツールとの互換性を持ちます。そのため、現在のEthereumアプリケーションはAvalancheを簡単に試すことができ、毎秒数千件のトランザクションを処理・完了し、非常に低いガス料金、Solidityの容易な動作などの利点を利用することができます。全てのガス料金はAVAXで支払われバーンされます。
P-Chain — Avalanche上のメタデータチェーンであり、バリデーターを調整し、アクティブなサブネットを追跡し、新たなサブネットを作成することができます。ここでも、全ての手数料はAVAXで支払われバーンされます。
サブネットとブロックチェーンの作成
Avalancheは、言わばプラットフォームのプラットフォームであり、最終的には何千ものサブネットで構成され、複数のブロックチェーンの相互運用可能なネットワークを形成することができます。
Avalancheは、EVMやWASMのような複数のカスタムVMをサポートし、Solidityのようなあまり使用されず、理解されていない言語ではなく、Goのような一般的な言語で書かれています(将来的には対応言語は増えていく予定です)。このVMは、サブネットと呼ばれるカスタムブロックチェーンネットワーク上に展開することができます。サブネットは、多数のブロックチェーンのセットに関するコンセンサスを得るために協力し合うバリデーターの動的セットで構成されており、複雑なルールセットをあらゆる規制やコンプライアンスに対応できるように構成することができます。
各サブネットは、独自のトークン/料金体系を保持できます。また、ステークキングや取引手数料をAVAX、ステーブルコイン、独自のトークンでの支払いに設定することもできます。Avalancheはコンセンサスプラットフォームであり、プロジェクトは既存のトークンやアプリケーションを移植して引き続き使用することができます。また、他の全てのサブネットとの相互運用性を持ちながら、Avalancheが提供するパフォーマンスの向上、処理性能、分散化を活用することができます。誰でもAVAXでサブスクリプションスタイルの料金を支払うことで独自のサブネットを作成することができ、新しいブロックチェーンを作成するために既存のサブネットを使用することも可能です。サブネットの作成とブロックチェーンの料金は両方ともAVAXで支払われ、バーンされます。Validatorは複数のサブネットを検証できますが、その際はプライマリネットワークの検証も必須となります。
近日中にローンチ予定の別のサブネットの例としてAthereumがあります。AthereumはEthereumのスプーン、つまりフレンドリーフォークであり、AvalancheコンセンサスプロトコルとEthereumエコシステム内のアプリケーションの恩恵を享受することができます。AthereumのネイティブトークンATHは、ETH保有者だけでなく、潜在的にはAVAX保有者にもエアドロップされます。
これは他のブロックチェーンにも同様のことが可能になります。
エンタープライズ採用
従来の金融市場は、デリバティブ市場だけでも800兆ドルという規模を有する巨大市場ですが、そこには厳しい規制があり、金融機関はコンプライアンスを維持することが必須となります。これがサブネットが重要な理由であり、複雑なルールセットを適用することができる最大の利点となります。例えば、特定の国への所在や、KYCチェックの合格、特定のライセンスの保持などが規制に対応するために必要になる場合があります。例えば、米国内で証券取引を行うブロックチェーンを検証するためのサブネットを1つ用意し、バリデーターには米国内に居住し、特定のライセンスを保持していることを設定し、要求事項とすることができます。
R3のCordaやHyperledger、Quorumなどの企業向けブロックチェーンのようなプライベートサブネットも可能であり、この場合にはアクセス制限がかけられ、チェーンの内容を参加者にしか見えないようにすることができます。一方で、それほど厳しくない規制を必要とする他のケースに対応するために、他のオープンなパーミッションレスサブネットとの相互運用も可能です。アクセスが制限されることにより、パーミッションブロックチェーンは通常はトークンの使用を必要としませんが、サブネットの全てのバリデーターはプライマリネットワークのバリデーションを行い、最低2,000AVAXをステークする必要があるため、AVAXはユーティリティトークンとしての恩恵を受けます。さらに、サブネットの作成には、サブスクリプション料とブロックチェーン作成料にAVAXでの支払いがおこなわれます。
キャップドサプライ
価値のあるストアの重要な特性は希少性です。無制限の供給を持ち、継続的に複利率で供給を増加させる他のステーク方式を取るプラットフォームとは異なり、Avalancheは、希少性を維持しするために固定上限供給を持っています。3億6000万トークンはローンチ時にミントされました(大部分は1年から10年の権利確定期間が設定されています)。ビットコインと同様に、報酬率は時間の経過とともに減少し、供給量の上限に近づくにつれて減少していきます(急激な半減ではなく、スムーズなカーブと速度で)。
全く無意味な比較として、AVAXのような固定キャップ資産と可変キャップ資産の継続して希薄化されるキャップを比較する人がいます。これは実に意味がありません。例として、非固定キャップの現在の総供給量が10億である場合、50年後の年率5%のインフレ率では総供給量は114億となります。年率10%のインフレ率では、総供給量は1,173億となります。これをAVAXの希少性と比較することができるでしょうか。。
ビットコインのような限られた供給量であることに加えて、トランザクション手数料やサブネットの作成、ブロックチェーン作成のためのサブスクリプションスタイルの手数料などのあらゆる種類の手数料によるAVAXトークンのバーンにより希少性がさらに進み、これにより継続したデフレ圧力が生成されます。
ステーキング
ビットコインの初期段階では、適度なハードウェアがあれば誰でも比較的簡単にビットコインをマイニングすることができ、供給量の増加率も高いものでした。しかし、時間の経過とともに報酬率が減少し、供給量の増加率も低下していきました。現在では、ビットコインのマイニングは、電力が非常に安い国でのみ実行可能であり、マイニングプールの一部として実行するためには非常に高価なハードウェアを必要とします。ビットコインのハッシュパワーの大部分を支配しているのは、わずか5つの巨大マイニング企業です。
Avalancheは、プルーフオブワークではなく、ネットワークセキュリティのために最適なプルーフオブステークモデルを採用しています。Avalancheの革新的なコンセンサスメカニズムは、数百万人のバリデーターの参加が可能な程に拡張することができ、他に類を見ない分散化を提供します。
バリデータを実行し、Avalancheでステークを行うと、ステークの期間に応じて9.69%から11.54%という報酬を得ることができます。最高レートは1年間のステークで、最低レートは14日間です。あなたがあなたのステークの一部または全てを失う原因となるクライアントのハードウェア障害やバグを心配はありません。スラッシュもありません。代わりにAvalancheでは、報酬を受け取るために少なくとも60%のアップタイムの維持が必要となります。この要件を満たしていない場合は、報酬を受け取ることはできません。
現在、バリデーターになるために必要なステークの最低額は2000 AVAXです(価格の上昇に応じて減額される可能性もあります)。また、バリデーターは少額の手数料を徴収して、ユーザーがデリゲートすることにより運営費を賄うこともできます。この計算機を使って、デリゲートの場合とノード運営の場合とで報酬を比較することができます。
可能であれば自身でのバリデーター運用をお勧めしますが、デリゲートを希望する方のために、最長のステーク期間(1年)でのノード運用を実行しています(必要であれば、より短い期間にすることも可能です)。私のノードはここで見つけることができます。
これらの優れたガイドは、独自のバリデーターを運用する場合に役立つでしょう-here here here
ステーキングによる循環供給の減少
Avalancheはプルーフオブワークの代わりにプルーフオブステークを使用しているため、供給の大部分は継続的にロックアップされ、より高い報酬を受け取るためにより長い期間それらをロックアップすることが推奨されています。そのため、最大の報酬を受け取るためにステークを行う際には、1年間トークンをロックする必要があります。現在、11億ドル以上のトークンがロックアップされており、ステーキング率は78%となっています。需給経済学に習った場合、供給が減少しても需要が変わらなければ価格は上昇するとされています。つまり、需要の増加に伴って供給が減少すると(エコシステムが成長し続けると)価格はより早く上昇していきます。
概要
- Avalancheは、革新的なコンセンサスエンジンで様々な資産をサポートし、何百万ものバリデーターに対応できる一方、秒単位のファイナリティでVisaレベルを超えるスループットを実現する、優れた決済プラットフォームとなっています。Avalancheは、高度にカスタマイズ可能で相互運用可能なプラットフォームを提供しており、他のプロジェクトがブロックチェーンの上に構築/移植することを可能にし、これは結果としてトークンに対する強い需要をもたらします。
- AVAXはビットコインのように供給上限固定トークンなので、希少性が生じ、他のステークキングプラットフォームのようにインフレによる継続的な希釈化に悩まされることはありません。
- プライマリーネットワーク内のすべてのブロックチェーンのトランザクション手数料、資産の作成とミントのための手数料、ブロックチェーンの作成、サブネットの作成にかかる費用は、全てAVAXで支払われ、永遠にバーンされ総供給量が減少していきます。
- Avalancheは金融のインターネットを創造し、DeFiアプリケーションを構築するための最良の場所を提供しています。デリバティブ市場だけでも800兆ドルという驚異的な価値が存在する伝統的な金融市場においても、複雑な規制に対応できる柔軟性を有することによってネットワークとトークンの追加需要を生み出すことができます。
- ステークは、初期の段階では9.69%から11.54%というレートを提供しており、上記のような理由からAVAXの価格が時間の経過とともに上昇する可能性を維持している場合には、長期的に優れた投資となります。バリデーターノードを実行することで、AVAXによる報酬を受け取ることができるだけでなく、エコシステム内の他のサブネットもバリデーションすることにより、そのサブネットのネイティブトークンで報酬を受け取ることもできます。
- ステーキングは大量のトークンを長期間ロックアップすることを奨励しており、循環する供給を減らしていきます。
Avalancheについて
Avalancheは、単一の高い相互運用性と拡張性を持ったエコシステムを持ち、Defiアプリケーションとエンタープライズブロックチェーンを展開するためのオープンソースプラットフォームです。Avalanche上にプロダクトを構築する開発者は、複雑なルールセットを持つ強力で高い信頼性と安全性を持ったアプリケーションやカスタムブロックチェーンネットワークを複雑なプロセスなく作成したり、既存のプライベート/パブリックサブネット上に構築することができます。
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