Avalanche Warp Messaging (AWM)がローンチ。サブネット間のネイティブ通信が初めて可能に。

Avalanche-Japanese
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Published in
Dec 23, 2022

Banff 5 (AvalancheGo@v1.9.5) アップグレードが完了。開発者が高性能で相互運用可能なブロックチェーンネットワークをすぐに利用できるAWMを特徴としています。

Avalancheは、2022年の最後のAvalancheGoのリリースで力強く年を納めます。Avalanche Warp Messaging(AWM)は、AvalancheGo Banff 5に展開され、すべてのAvalancheサブネットで高速で信頼性の高いネイティブな通信を可能にします。AWMはGolangとRust VM SDKsの両方で、全てのVMビルダーのため今日から利用可能です。まもなく、この機能はsubnet-evmにロールアウトされ、Subnet作成者にネイティブでクロスチェーンな通信機能をすぐに提供できるようになります。

Banff 5のリリースに先立ち、サブネットはすでにカスタムブロックチェーンネットワークの拡張を支援する主要なソリューションとなっていました。サブネットは、全ての人にAvalancheのパワーと完全にカスタマイズ可能なパラメータとルールセットを提供し、あらゆるユニークなニーズに対応しいます。パーミッションド(許可制)環境でプログラミングできるため、パーミッションレスdAppがインフラリソースをめぐって他者と競争する必要も、大企業がデプロイメントする際のコンプライアンスについても心配する必要がなくなりました。

サブネットの次の大きな課題は、ネイティブコミュニケーションでした。サブネット間で資産やデータを転送しようとするプロジェクトは、独自のブリッジを導入し管理する必要がありました。これは、Banff 5のAvalanche Warp Messaging (AWM)のローンチですべて過去のものとなりました。サブネットは進化します。

Avalanche Warp Messaging (AWM)では、技術的にどのようなことが行われているのでしょうか?

AWMは、サブネットバリデーターが、他のサブネットが検証可能な任意のメッセージ(送金、コントラクトデータなど)の有効性を証明するBLSマルチシグネチャを共同生成することを可能にします。すべてのサブネットバリデーターは P-Chain を介してプライマリーネットワークを検証する必要があるため、他のサブネットのステークウェイト及び登録されたBLS公開鍵にいつでもアクセスすることができます。つまり、互いに通信するサブネットは、メッセージの検証を継続するために、それぞれのバリデーターセットの変更に関する情報を定期的に送信する必要がなく、Any-to-Anyメッセージングを実用化できます。Elastic Subnet、AWM、そしてGolangとRust開発SDKの両方による任意のVMサポートにより、サブネットは独自のブロックチェーンを立ち上げるための最もパフォーマンスと完成度の高いソリューションとなっています。

Kingdom StudiosのリードSolidity開発者、Magnus Ironroot氏は次のように述べています。「クロスチェーン・メッセージングは、Kingdom StudiosがDeFi Kingdomsのプレイヤーに革新的なオンチェーン体験を提供するための、我々の開発ツールボックスの重要なツールとなっています。Avalanche Warp Messagingは、Avalancheでエコシステムを構築する新たな理由となり、開発者に優しいツールでAvalancheサブネット間のメッセージの安全な伝送を可能にします。AWMは、DeFi Kingdomsが他のAvalancheサブネットで構築されたDeFiおよびゲームプロトコルと容易に相互作用することを可能にします。」

AWMはカスタマイズ可能なWarp Messagingルールセットでサブネットを可能にします

Avalancheは、BLSマルチシグネチャに参加した人のインデックスと、BLS Multi-Signature のバイトの配列のみを必要とする、低レベルのAWM仕様を提供しています。サブネットは、どのサブネットからのメッセージを受け入れるか、また、BLSマルチシグネチャが有効とみなされるために必要な重みを指定することができます(例えば、サブネットAは少なくとも70%のステークによって署名されたサブネットBからのメッセージを受け入れ、サブネットCからのメッセージは受け付けないなど)。

AWMの開発者は、独自のメッセージング仕様を作成することも、他のチームが作成した既存の標準を採用することも可能です。特定の標準に準拠する必要はなく、開発コミュニティがAWMを利用し、より高度な通信形式を実現するためのより多くの可能性があります。今後、どのような革新的な技術が生まれるか楽しみです!

LayerZero Labsの共同創設者兼CEO、Bryan Pellegrino氏は次のように述べています。「サブネットが導入するスケーリングは信じられないほど強力ですが、水平方向のコンポーザビリティの欠如は、ユーザーのクロスサブネットユーザー体験をとても難しくしています。Avalanche Warp Messagingによって提供されるネイティブで汎用的なメッセージングは、Avalanche上の異なるブロックチェーン間の直接通信を可能にし、この問題を解決するのに役立ちます。LayerZeroは、この新しいプリミティブを利用し、VM SDK上でコラボレーションし、クロスサブネット通信をさらに使いやすく出来る事を楽しみにしています。」

Avalanche初のネイティブ・サブネット間メッセージ

Ava Labsは、Avalanche Warp Messagingを紹介するため、2つの基本機能(サブネット上のアセット転送とサブネット間のアセット転送)を持つXSVMを開発しました。Ava LabsはこのVMを、Avalancheメインネットの「let there」と「be messaging」サブネットに展開しました。

サブネットVWUvvM4y5FJs7peMHDLuBA5DDBsFw7E1F4pCBTQ6V5qjTGDkで「let there」ブロックチェーンを作成
サブネット2oxjc7xuWuPTv5cw8dQUvAc4Vv9UFuEwVhPqgTUmfenX1yXYPnで「be messaging」ブロックチェーンを作成

デプロイ後、12月22日6:42:29AM UTC(日本時間15:42:29PM)に最初のネイティブサブネット間メッセージが送信されました。

「let there」Blockchainからschmeckleを1つエクスポートし「be messaging」Blockchainにインポートしています

こちらでこのデモのコードと、この新しいフレームワークを利用することがいかに簡単であるかをご覧いただけます: https://github.com/ava-labs/xsvm

AWMはGolangとRustのVM SDKでサポートされており、これより全てのVMビルダーが利用できます。今後数週間で、subnet-evmへサポートを拡大する予定です。サブネットはここ数ヶ月でより多くの機能を改善し成長しており、最も表現力豊かでパフォーマンスの高い、仮想通貨ネイティブなプラットフォームを構築するために最適な場所として急速に普及しつつあります。サブネット構築者は、Elastic Staking(サブネットを検証するためのカスタムトークンのステーキングを可能にする)、Rust VM SDK(ブロックチェーンを完全にRustで構築)、そして今回、Avalanche Warp Messaging(サブネット間でメッセージを送信する)を利用できるようになりました。それでは2023年にお会いしましょう!

Avalancheについて

Avalancheは、ブロックチェーン業界で最速のファイナリティを持つスマートコントラクト・プラットフォームであり、あらゆるプルーフ・オブ・ステーク(POS)プロトコルの中で、最も数多くのバリデータが参加し、その活動を保護しています。アバランチは非常に高速で、低コスト、そして環境に優しいプラットフォームです。スマートコントラクトに対応したアプリケーションであれば、Avalancheを利用することで競合プロジェクトを圧倒することができます。信じられませんか?今すぐAvalancheをお試しください。

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