Sharing Session #01
How do we meet ? How can we meet ? 学び合いからエンパワメントへ
Betweens Passport Initiative は『移民』(※)の若者たちを異なる文化をつなぐ社会的資源と捉え、アートプロジェクトを通じて若者たちのエンパワメントを目的とするプロジェクトです。
今年度は、マレーシアからアーティストのOkui Lala さんを迎え『移民』の生活のフィールドワークとワークショップ形式のアウトリーチ活動等を行い、若者たち一人一人と丁寧な関係性を作ってきました。『移民』と日本の若者たちが共にプロジェクトの運営を行うことで、多様な若者たちが集う多文化なコミュニティが形成され、互いの強みや弱みを補いながらオルタナティブな学び合いの場が作られてきています。
移民の若者たちの未来を考えることは、日本のこれからの社会をつくることです。
Sharing Session では、移民の若者たちが持つ多様性を活かす社会づくりのために、今、私たちにどんなアクションができるか、何が必要とされているかを参加者と共に考える場を設けました。移民の若者たちのエンパワメントについて研究している徳永智子さんをモデレーターに、そして今年度の実践プロジェクトを共に行ったOkui Lalaさんをゲストに迎え、記録映像を交えながら多文化な現場をつくるアウトリーチのプロセスを深めていきました。
※本事業では、多様な国籍・文化を内包し生活する外国人を『移民』と呼んでいます。
タイムテーブル
18:00~18:20 Betweens Passport Initiativeについて
18:20~18:40 移民の若者たちを取り巻く環境(徳永智子)
18:40~19:00 プロジェクト紹介。移民とつくるアートプロジェクト(Okui Lala)
19:00~19:10 休憩
19:10~20:00 オープン・ディスカッション
20:00 クロージング
使用言語:日本語・英語(通訳あり)
登壇者プロフィール
徳永智子(研究者)
慶應義塾大学国際センター特任講師。筑波大学国際総合学類卒業、東京大学大学院教育学研究科修士課程修了、米国メリーランド大学カレッジパーク校より博士号(教育学)取得。日本学術振興会特別研究員(PD)を経て現職。専門は異文化間教育・教育人類学。日本・アメリカ・インドネシアで育った背景を生かし、日本とアメリカで多文化の若者の居場所づくりやエンパワメントの研究・実践を行っている。アメリカでは、NPOと協働し、アジア系移民の高校生を対象としたエンパワメント・プログラムに従事した。複数の文化や言語のはざまを生きる子ども・若者の力や強さが発揮できる教育支援・社会のあり方を模索している。
Okui Lala(アーティスト)
1991年、マレーシア生まれ。同国ペナン島在住。写真やビデオ、インスタレーションを用いて、作品を発表。クアラルンプールにあるマルチメディア大学でメディアアートを専攻の後、さまざまなメディアを用いた作品を発表。人や地域への取材を通して作品づくりを行う。近年、子ども向けワークショップのファシリテーターとしても活動を開始。これまで、「The Good Malaysian Woman Group Exhibition」でインスタレーション作品《Sewing Sew Eng》(2014年)やペナン島ジョージタウンにて団地を使った「People’s Court」プロジェクトで《It takes a decade to grow a tree, a century to shape mankind》(2014年)、ペナン州立美術館にてミャンマー移民について取材した《Let’s Drink and Eat Tea!》(2015年)などを発表。