Lightning LabsからLndのv0.6-betaがリリースされたよ!

こんにちは、HashHubの白井です。

先日、Lightning LabsからLndのv0.6-betaがリリースされましたね!前回記事にしたLightning Loopが搭載だけでなくNeutrino周りやAPIが改善されたりいくつか面白い新機能の発表がありました。

中でも注目すべきはStatic Channel Backupと呼ばれるオフチェーンを含む資金のバックアップ機能が追加されたことではないでしょうか。

実際に、Lightning Networkを使ってサービスを運営するにしても資金周りの安全性を保証する方法が確保されていないと運用も難しいですからね。限定的なバックアップ機能とはいえこれは大きな進化になるはずです。

v0.6-betaでリリースされた機能について色々解説するよ

というわけで、本日はv0.6-betaでリリースされた主要な機能について解説してみようと思います。特に今回安全性、ユーザビリティ、そしてパフォーマンス周りに大きく変化があったとのことで、それらを中心にみていきましょう。

Static Backup Channel

通常のBitcoin上にある資金に関しては、すべてのトランザクションがブロックチェーン上に記録されているので、マスタードシードさえ管理していれば、資金を失うことはありません。

しかし、Lightning Network上になるオフチェーンの資金は、チャネルを開設した二者間だけで管理することになるので、自分たちでチャネルの状態を管理しなければなりません。

チャネルの状態は資金のやり取りをするたびに変更されるので、もしバックアップを取ろうとすれば、毎回アップデートをかけなければなりません。復元したバックアップが古いものであった場合、間違えて最新ではない状態のトランザクションをブロードキャストしてしまうと不正を働いたとみなされ、資金を没収されてしまいます。

今回実装されたStatic Backup Channelは、チャネルをオープンした時にだけバックアップを作成しておき、リカバリーにはData Loss Protection (DLP)プロトコルを使用します。

リカバリーをする時は、DLPプロトコルがリモートピアにチャネルを強制的にクローズするよう通知して、チャネルを閉じることで資金を回収します。

バックアップを毎回保存する手間がないので使いやすい代わりに、チャネルをクローズする必要があるわけですね。

Static Channel BackupについてはChaintopeの安土さんがめちゃくちゃ詳しく解説してくれています。分かりやすい!

こちらの記事も詳細なバックアップの方法が書いてあります。

限定的なバックアップではあるものの、資金保管の安全性が増したことは大きいですね

ユーザビリティ

自動で他のNodeとチャネルをオープンしてくれるAutopilot systemが大幅に改善されたようです。

具体的には、これまでランダムでnodeを選びチャネルをコネクトしてただけだったものが、今後はnodeごとにネットワークとの接続性をスコアリングしてその指標をコネクトする基準として将来的に使えるようになるとのこと。

ルーティング

ルーティングの方式がより早く信頼できる形になり、開発者向けのAPIアップデートが行われました。Invoiceを送信するためのルーティングを返してくれるQueryRoutesコマンドにいくつか絞りこみのパラメータが追加されたようです。ルーティングに含めたくないnodeやchannelを無視できるようになりました。

その他、支払いを行うSendPaymentコマンドでは、最初に経由するチャンネルや、ルーティングの合計TimeLockの最大値を指定出来るようなったようです。

その他

SubscribeChannelsというチャネルの状態を確認するstream RPCコマンドが追加されてたりとか、RPC Interface周りはかなり追加や修正がされているようです。

その他、他社のNode実装との互換性の改善だったり、細かいBugfixや将来的なアップデートに備えた改善がされたようですね。より細かい内容は以下のリリースノートで確認することが出来ます。

デスクトップウォレットアプリのmainnet版もリリースされたよ!

Lightning Labsからのv6.0-betaリリース後、デスクトップアプリのmainnet版もリリースされました!

現在、iOSモバイル版はtest flightから試せるようです。

まとめ

2018/03/15にLndの最初のmainnet実装がローンチして約1年経ったわけですが、 着実にアップデートがされており、少しずつエンドユーザー、開発の双方に向けて使いやすい機能が増えてきました。

プロトコルだけでなく、周辺プロダクトの開発も少しずつ盛り上がっており、最近だとLappsブラウザを搭載したPebble Walletを始めとするUI/UXにも配慮されたプロダクトが登場しています。

Denryuのアップデートもですが、それ以外にも何か活用できる事例がないか弊社でも模索中です!

お知らせ

■HashHubでは入居者募集中です!
HashHubは、ブロックチェーン業界で働いている人のためのコワーキングスペースを運営しています。ご利用をご検討の方は、下記のWEBサイトからお問い合わせください。また、最新情報はTwitterで発信中です。

HashHub:https://hashhub.tokyo/
Twitter:https://twitter.com/HashHub_Tokyo

■ブロックチェーンエンジニア集中講座開講中!
HashHubではブロックチェーンエンジニアを育成するための短期集中講座を開講しています。お申込み、詳細は下記のページをご覧ください。

ブロックチェーンエンジニア集中講座:https://www.blockchain-edu.jp/