スマホ時代のブログの可能性について考察
国内外の主要ブログサービスのアプリランキング推移から考察する
まず、ブログサービスの現状を調べるため、国内外で主要だと思われるブログサービスをApp Annieで最近1年間(2013/1末から1年前)の”ソーシャルネットワーキング”カテゴリのランキングの推移(iOSのみ)を見てみました。
Livedoor Blog 142位→ 171位
gooブログ 182位 → 283位
Jugem 144位 → 198位
FC2ブログ 81位 → 68位
Yaplog 314位 → 208位(Oct 7, 2013~)
Seesaa 214位 → 526位
はてなブログ 166位 → 230位
楽天ブログ 185位 → 238位
Cocolog 442位 → 502位
So-netブログ 495位 → 726位
Blogger 173位 → 227位
Wordpress 581位 → 987位
ウェブリブログ 136位 → 187位
Tumblr 41位 → 38位
Simplog 17位 → 81位
まとめると、、
(現在の順位でソート)
Tumblr 41位 → 38位
FC2ブログ 81位 → 68位
Simplog 17位 → 81位
Livedoor Blog 142位 → 171位
ウェブリブログ 136位 → 187位
Jugem 144位 → 198位
Yaplog 314位 → 208位(Oct 7, 2013~)
Blogger 173位 → 227位
はてなブログ 166位 → 230位
楽天ブログ 185位 → 238位
gooブログ 182位 → 283位
Seesaa 214位 → 526位
Cocolog 442位 → 502位
So-netブログ 495位 → 726位
Wordpress 581位 → 987位
ほとんどのブログサービスが、ランキングダウンしています。
MTやココログから始まった日本のブログって世界でもトップになるくらいのブログ大国だったと記憶してます。スマホ時代になったとたんにこんな風になってしまうとは。
アプリ業界全体の中でのブログアプリのシェアというのは下降している(需要が少なくなっている)のは間違いないのだと思います。
ブログのアプリは投稿ツールとして利用している場合が多いので、サービス自体の新規ブログ開設が増えればスマホ利用者のうちある一定の割合が自然と利用するので増えていくのは間違いないとは思います。もしかしたらアプリ以外も含めブログのニーズがなくなってきているのかもしれません。
じゃあ、原因はなんなのでしょうか。少し考えてみました。
1、SNSの台頭によりシェアがさがった
ブログサービス全体のシェアが下がっている原因の1つは、Facebook(国内2100万人が利用)やTwitter(国内推定2000万人)、LINE(国内4000万人)など簡単に投稿できて簡単にコミュニケーションが取れるSNSの台頭が考えられます。日常の「○○を食べた!」「○○を買った!」「旅行にいったよ!」「ペットかわいい!」などの人に見せたいというような投稿の場合は、ブログよりも先のサービス郡のほうが向いているんだと思います。ブログを書くという自己表現欲求は書いてアウトプットが生まれた時に満たされます。ブログを見てほしいというものは承認されて初めて満たされるで、コメントやページビューのようなもので数値化されます。一方、先のサービス郡でいうと投稿しやすさはブログよりも簡単になりFacebookはいいね!、Twitterはリツイートなど承認しやすい機能が置かれています。このような特性の違いからブログユーザーで承認欲求よりのユーザーはTwitterやFacebookに移行していった可能性があります。
2、スマホとPCの入力インターフェースの違いによる影響
以下は2012年のLivedoorブログのデータです。
記事数ベースでPCからの投稿が74.5%に対し、スマホは7%と少ない数値が出ています。
普及率を調べてみますと、
Livedoorの記事が2012年末くらいだったと思う(ページがなくなっており確認できず)ので普及率18%弱だったのでしょうか。普及率に比べると記事投稿比率は少ないように思います。
スマホでブログを書く率が低い理由は、定かではないですが入力インターフェイスなんじゃないかと思ってます。PCで慣れていた人はスマホになったとたんに長文は打ちづらいという感覚を持ったんじゃないかと。
ただし、ガラケー時代には「ガラケーなんかで長文うたねーよ」というアーリーアダプター層の考えを一層した携帯小説ブームや「携帯で論文書いて提出しちゃいました」という東大生の話なんかがあったかと思います。歴史は繰り返すのであれば、スマホの普及率が3割となった今年以降、スマホだけで長文を書くような時代が来るのかもしれません。ガラケー時代にもPCより先にガラケーから入った人がブームを作ったと思いますので今回はスマホから入った若者が新しいムーブメントを起こすのでしょうか。
3、多様なブログプラットフォームから特化型サービスへ移行
ガートナーの予測では2017年までに、
活発なコンシューマー向けブログの25%超がPinterestやStorifyなどのサイトのソーシャル・キュレーション・アカウントに変わる
と予測しています。
多様な使い方のあるブログプラットフォームから特定の使い方に特化したプラットフォームが増え、さらにブログサービスのシェアが減っていく可能性を示唆しているのでしょう。また、スマホはアプリ主導で軽く単一な目的を達成するにはとても向いていそうなので特化型のCGMプラットフォームを利用しがちになっていくのは感覚的にもわかる気がします。
そうなると、既存のブログサービス事業者はスマホ時代に合わせた新しいカタチでのサービス提供が必要になってくるのかもしれないですね。
次は、海外ブログサービスのトレンドを追って調べ、スマホ時代のブログの可能性についてまだまだ深堀りしていく予定です。