若手僧侶の会で講演してまいりました。

Arisa Nakano
TENGA Healthcare Blog
4 min readJul 28, 2017

皆さま、こんにちは!1日に社内でお菓子の個包装をいくつ頬張っているのか怖くてカウントできません。と言いつつも、会社を後にする頃には既に今夜のスイーツを何にしようか眉間に皺を寄せつつ悩み歩いている日々です。痩せることより癒しを優先している中野です。

さて、先日も有難いことに講演依頼をいただきまして、宮崎県に行っておりました!
今回の講演場所は、西本願寺宮崎別院門徒会館。
浄土真宗本願寺派の若手僧侶の方たちに向けての性のお話です。

テーマ『自分の性と向き合うことから始めよう』
1コマ目「マスターベーションと健康」
2コマ目「SOGIEという考え方」

皆さん熱心に耳を傾けてくださいました。
2コマ目に関しては、よくあるLGBTの基礎知識から始まり、世間の表現を借りればLGBT当事者とされる私自身の経験談を交えて、「性別という枠とは何ぞや」と1人1人が自分の性別や他者の性別、社会がつくったジェンダー意識など見つめ直す機会を設けてみました。

100%の男性も居なければ、100%の女性もいません。
大体の%で分別してしまっても、さほど問題はないでしょう。
男性と女性に分別することで生活はもちろん、様々な学問も発展したと思います。しかし、分別してしまったことにより、見えなくなったことが必ずあるはずです。

男性と女性でしか考えなかった男女二元論的な古い社会から、LGBTという言葉が世に出始めてから、やっとこさ社会の中にいるセクシュアル・マイノリティ(性的少数者)の存在が認められ、皆が生きやすいようにと差別について向き合って改善していくような動きにはなってきました。…表面的には。実際には、一部の人が必死に活動して、一部の人だけ受け止めて、一部の人は無関心。

社会の認識が実際どうかは分かりませんが、「男性・女性」という枠を少し増やして、「男性・女性・LGBT」にしただけじゃないかと思うのは私だけでしょうか。

L(レズビアン)、G(ゲイ)、B(バイセクシュアル)、T(トランスセクシュアル/トランスジェンダー)以外の存在が叫ばれ始めると、LGBTIQやLGBTQAI…などと何やら語尾を増設し、今は「LGBT=セクシュアル・マイノリティの総称」でとりあえず着地した印象を受けます。

分別されていることに違いはありません。
分別は大事ですが、見えないことの方が気になります。

アナログ時計か、デジタル時計か。そんな差かもしれません。
どことなく流動的な時間の流れを示す秒針が無くなってしまったような違和感に近いです。

そんなモヤモヤを抱えていたわけですが、昨年あたりにイイ感じの概念を見つけました。
それが、「SOGIE」!!ソギ―やソジ―と呼ぶそうです。
E無しの「SOGI」(ソギ,ソジ)というのもあるのですが、私はSOGIEが好きです。

「SOGIE」とは、、、

「性的指向」とは、どんなセクシュアリティ(性別)の人に恋愛/性愛感情を抱くか。
「性自認」とは、自分が認識する自分のセクシュアリティ(性別)。
「表現」とは、自分のセクシュアリティ(性別)をどう表現するか。
※ここでのセクシュアリティ(性別)は、男性女性に限りません。

つまり、LGBTに限らず、全ての人にSOGIEという概念が適応されるのです!

自分が誰を好きになろうが、自分の性別を何と思おうが、どんな格好や表現をしようが、自由であり、誰しもその自由を持っています。SOもGIも外見では分かりません。相手にどう思われているかもわかりません。分からないから、人それぞれ自由があるんだと理解し、認め合えばいいだけのことなのです。

自由なのに、人に差別されるようなことをされたり、否定されたりするのは誰しも嫌な気持ちになりますよね?これは、“性別”のことではあるけれど、その人の生き方が表れると思います。世の中には知らないことや分からない物事は沢山あるけれど、理解しようとすればこれからの人生がまた少し深まるようで、否定し続けるのは勿体ないと思うんだけどなぁ。。。違いを楽しめるくらいの余裕が日本にあればいいのかしら。

ではまた!

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