新たなスタートアップ聖地、ベルリンの注目スタートアップ3社

Chika Takei
BLUE DOTS
Published in
7 min readMar 22, 2019

Open Network Lab (以下、Onlab)は「世界に通用するスタートアップの育成」を目的に、日本初となるSeed Accelerator Programを2010年4月にスタートしました。

今回は、3月14日(木)に日独アクセラレーターbistreamと共同で開催したBerlin MEETS Tokyoについてレポートしたいと思います!

NEXT スタートアップ ハブ、ベルリン

From ERGO | Innovation partnership with Factory Berlin

スタートアップ都市としてここ数年勢いを大きく伸ばしているベルリン。2014年に、グーグルがスタートアップ・コワーキング支援のためにテクノロジーキャンパス「Factory」を立ち上げたことでも話題になりました。

成長の背景には大きく3点:

比較的物価が安く、生活費はサンフランシスコの50%以下
・様々な人種が暮らす多文化共生が根付いている
・Techだけでなく、アート・クリエイティブ関連の活動が盛ん

こうしたスタートアップにとってイノベーションを生みやすい環境が整っていることで、VC・起業家を含めた大きなコミュニティ形成がされつつあり、Next Sillicon Valley として注目を集めています。

日独のアクセラレーターハブ、”bistream “

そんなベルリンに拠点を置くアクセラレーターがbistream。グローバルなコンペテンスを育み、日本とヨーロッパの架け橋となるべく活動を行なっています。

主な活動としては、

  1. 日本からドイツに進出したいスタートアップ、または反対にドイツから日本に進出したいアーリーステージのスタートアップのメンタリング・連携サポート
  2. スタートアップ道場と呼ばれるアーリーからグロースステージにあるスタートアップで研修を行う「海外インターンシッププログラム」
  3. ベルリン経産省のカンファレンスや、日独を繋ぐミートアップ開催などを展開

JETRO Global Acceleration Hubのベルリンパートナーとして、日独間で事業コラボレーションを目指す企業向けに積極的な支援を行なっています。

Berlin MEETS Tokyoでは、Co-founderのMakoto TakedaさんとChika Yamamotoさんをお迎えし、日独間のネットワーキングに関心を持つスタートアップに参加いただきました。今回は、登壇してくださった3つの独スタートアップをピックアップしたいと思います。

Stefan Chang — RefresherBoxx

RefresherBoxx, Stefan Chang氏
当日は、Onlabに実物を持ってきてくれました!

1日平均で使用される水の量が日本の倍ともいわれるドイツ。限りある水資源を守り、無駄をなくすべく開発されたのがRefresherBoxxです。水や薬品を全く使用せず、UVライトとオゾンの力で靴のクリーニングが可能なecofriendlyなマシン。最短30分で菌を駆除でき、気になる靴の悪臭を簡単に取り除くことができます。彼らの技術は国境のない医師団の白衣を殺菌消臭することなどでも使われています。Space Xも注目する会社のリストにも上がっている、これから注目のスタートアップです。

Philip Eggersgluuess, Max van Laack — Intrics

Intrics, Philip Eggersgluuess氏

Intricsが展開するのは、とあるワールドカップ選手が着用し、のちにデザインにも加わり、かつて一世風靡したスポーツシューズ。そのクラッシックなデザインとその選手のミッションに魅了された創業者。新たなスポーツシューズブランドの代名詞としてスポットライトを浴びせるべく活動を開始。

今回の日本訪問で、パートナーの制作会社との協業を開始。将来的にはIoTでTechカンパニーとしての成長も目指しています。

Michael Kostic, Michael Rutzen — ICC (Island City Construction)

ICC, Michael Kostic氏

ICCは水面に土地を作るためのモジュラーシステムを開発しています。上の画像でMichaelさんの手元にあるのが実際のモジュラーのパーツ。これらを縦へ横へ、組み合わせていくことで人工島を形成することができるといいます。パーツはaerated concrete (軽量気泡コンクリート)と呼ばれる耐久性に優れた素材を使用しており、独自加工を施すことで約100年持たせることが可能。今後ICCが開発したモジュールでできた人口島で、太陽光発電や風力発電のベースを作るなど、サステナビリティを高める事業展開を目指していきます。

他にも日本ベースの企業1社、スペシャルゲストのToan Nguyen氏, Hermann Gumpp氏が登壇しました。

左からMasafumi Doi氏、Toan Nguyen氏、Hermann Gumpp氏

・Masafumi Doi氏 — no new folk studio Inc. すべての靴をスマートIoTシューズに変えるスマートフットウェア「ORPHE」シリーズを開発。

・Toan Nguyen氏 — e-shelter (2015年よりNTTコミュニケーションズの子会社)ドイツ最大のデータセンター事業を展開。Innovation Labという事業部で自社のアセットを活用したPoCの実施など、スタートアップのサポートを行なっています。

・Hermann Gumpp氏 — Enobyte
2016年に制定したEUのプライバシー保護の法律、GDPR(EU一般データ保護規則)についてのガイドブックを執筆。GDPR Toolbox というデータ保護のプラットフォームをEnobyte GmbHで共同開発中。

環境先進国ドイツからのスタートアップ達。環境保護に対する課題の解決や、人の暮らしをよりよくするためのソリューションを提供する企業が多かったのではないでしょうか。新たなイノベーションハブ、ベルリン。今後の動向にも大注目です!

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