書籍『Pitchピッチ 世界を変える提案のメソッド』7月27日発売

Open Network Lab
BLUE DOTS
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7 min readJul 20, 2020
『Pitchピッチ 世界を変える提案のメソッド』7月27日発売

こんにちは。Open Network Lab(以下 Onlab オンラボ)の有山です。Onlabは2010年4月より「世界に羽ばたくスタートアップの育成」をミッションに、150社以上のスタートアップをご支援してきました。このOnlabの活動から生まれたメソッドが、『Pitch(ピッチ)世界を変える提案のメソッド』(著: Open Network Lab)として、インプレス社から7/27に出版されることになりました。今回はその本についての紹介したいと思います。

Onlabがなぜピッチにフォーカスしてきたのか

この本は、アイデアやビジネスの提案方法である「Pitch(ピッチ)」を「人を巻き込む技術」として捉え、そのメソッドを紹介しています。10年間の歴史の中で多くのスタートアップの事業創出の瞬間や成長の過程に立ち会ってきた私たちは、いいタイミング、いいアイデア、いいプロダクトであっても、投資家など協力者・支援者の心を正しい言葉によってつかみ、相手に行動させることが出来なければ成功には繋がらないという例をいくつも見てきました。ピッチとはただ話すことではなく、相手にどんな思考と感情の流れをつくり決断してもらえるかが重要です。Onlabがなぜ「Pitch」にフォーカスしたのか? それはスタートアップにとって「Pitch」が人を動かすための最も強力な武器だからです。

Onlabがスタートした2010年は、起業家の数も少なく「アクセラレーション」という言葉も世の中に浸透していなかった時代でした。「世の中を変えよう」「課題を解決しよう」というフロンティアスピリットを持った創業者が集まる熱量の高いコミュニティ、それが当時のOnlabでした。その頃はスタートアップの相談にのってくれる先輩起業家も数少なく、日々、目の前に現れる課題を乗り越えて前に進んでいく為に、国内海外問わず役に立つ最新情報や適切な人を紹介することがOnlabの価値となっていました。そして2014年頃には国内でも起業家が徐々に増え始め、Onlabでのスタートアップ支援も体系化が進んできました。大企業に比べて資金や人手の面で圧倒的にハンデを抱えるスタートアップが成功の可能性を高める方法は何か、という視点からOnlabプログラムではユーザーヒアリングなどの仮説検証によりフォーカスするようになりました。その検証の成果を正しく伝え、スタートアップの対外的価値を上げながら事業を加速させる支援のひとつとして「Pitch」のメソッドが作りあげられてきたのです。

ピッチのメソッドとはどんな内容なのか

この本では、スタートアップがピッチによって人を動かした事例を紹介していますが、Pitchのアウトプットだけでなく、なぜ人を動かすことができたのか、その理由を分析しています。

スタートアップを一言で表すなら「不確実性」という言葉に集約できる気がします。事業の途中で突然登場するかもしれないコンペティター(競合企業)、予想外のトラブル、いつ底をつくかもしれない資金─スタートアップとは、いつ嵐が襲ってくるかもしれない海を、小さなボートで進んでいくようなものです。さらに言えば、そのボートにあたるプロダクト(製品やサービスそのもの)の価値も、単なる「仮説」に過ぎないのです。スタートアップが成長する上で重要になるのが、そうした「不確実性」を可能な限り取り除き、仮説検証によって事実に置き換えていく作業です。 — 第1章「ピッチとは何か」より

スタートアップがPitchをする相手の価値観をどう理解し、相手に行動を起こさせるためにどんな準備をしてきたのか、「仮説検証」の試行錯誤そのものが「ピッチのメソッド」なのです。さまざまな業界で活躍しているOnlab卒業生スタートアップを例に、仮説検証の過程とその方法について、当時のピッチ資料やエピソードを交えながら以下のような構成で解説しています。

Table of contents|Pitchピッチ 世界を変える提案のメソッド

この「仮説」を「事実」に置き換える検証方法は、起業家だけにあてはまるのではなく、社会や組織を動かしたいすべての人にとって活用できるメソッドなのではないか思っています。このOnlabのメソッドやOnlab卒業生スタートアップの皆さんが実際に行動して気付き得たエピソードやマインドが、読者の皆さんの行動するときのヒントに繋がればと思っています。

書籍に掲載しているOnlab卒業生スタートアップ

この本で紹介しているOnlab卒業生スタートアップの方々を、サービスとともに紹介させていただきます。並々ならぬ想いと人生の貴重な時間を費やしてきたその「過程」は、想像以上の困難や苦労があったと思います。そんな学びや体験の一部をご提供いただけたこと、心より感謝します。(本の中での掲載順でご紹介します!)

Onlab 10期 SmartHR 宮田昇始さん

Onlab 14期 Cansell 山下恭平さん

Onlab 19期 precal 大須賀善揮さん

Onlab 4期 FRIL 堀井翔太さん、竹溪潤さん

Onlab 12期 小児科オンライン 橋本直也さん

Onlab 4期 Qiita 海野弘成さん

Onlab 1期 giftee 太田睦さん

Onlab 5期 WHILL 杉江理さん

Onlab 18期 カラバト 清原三雅さん

Onlab 15期 ロジクラ 長浜佑樹さん

Onlab 3期 PIRIKA 小嶌不二夫さん

最後に、Onlabを運営するデジタルガレージが築き上げたビジネスの要諦は、自らの痛みや経験が元になっています。その一部をOnlabスタートアップ支援の中で、新しい学びや気付きとしてまとめ上げたのが「Onlabのノウハウ」です。これからも時代の流れとともにこのノウハウは成長しアップデートしていきますが、Onlabの10年間の成果として、多くの方にこの本を手にとっていただけると嬉しいです。

▼購入はこちら

https://www.amazon.co.jp/dp/429500913X

<事前予約キャンペーンについて>

本書の発売に先駆け、オンライン書店予約キャンペーンが開催されました。キャンペーンにお申し込みいただいた方々には、無料でもれなく、以下の2つの特典が提供されます。

特典1:電子書籍(PDF版)の無料ダウンロード権

特典2:書籍に登場する事業フレームワークテンプレートの一部をダウンロード

▼予約キャンペーンの詳細とお申し込みはこちらhttps://book.impress.co.jp/readers_entry/9784295009139yoyaku.html

— 7/20追記 —

スタートアップの皆さんのエピソードは本の中では書ききれなかったこともたくさんあり、今回ご紹介できなかった他のOnlab卒業生の事例もたくさんあります。そんなスタートアップの事例や事業のTipsについては、こちらの特設サイトにまとめて発信していきますので、是非ご覧ください!

こちらのサイトでは、当時のPitch資料や最新の資料を紹介しています!起業家のブログや投資家や支援家の方々の記事もOnlabがキュレーションし、スタートアップのための情報アーカイブを更新していきます

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「世界で通用するスタートアップ育成」を目的としたアクセラレータープログラムの運営やスタートアップコミュニティ活性化のためのイベントを運営しています。 プログラムへはFond, ラクマ(旧Fril), Qiita, WHILL, SmartHRなど120社を超えるスタートアップから参加いただいています。 #on_lab