「DEX for LPs」Antfarmとは?

bbでのAMA内容まとめ

Taka
boarding bridge
Feb 25, 2023

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市場のボラティリティを利用して高い収益性をもたらす「Antfarm Finance」のAMAをboarding bridge (bb)にて開催しました。

Antfarmとはどういったプロジェクトなのか、チームメンバーや豪華スピーカーの方々とともにAMAセッションを行いました。

以下はその内容のまとめです。

Antfarm Finance AMA

AMA概要

日時:2月23日(木)21:00 JST

場所:bb Discord

Giveaway:30ドル相当のATF × 10名

スピーカー

さがっちゃ

DeFitterジョン

ゑげ

Taka

AMAセッションの内容

質問①

チームメンバーとそのバックグラウンドについて教えてください。

回答

私たちは2017年から暗号資産業界の様々なプロジェクトに一緒に取り組んできた3人の開発者です。私たちは、主にプライベートなエコシステムのプロジェクトに取り組んできました。(トレードボット、EVM自動化など)その他、プロトコルの構想やローンチに協力してくれた仲間もいます。

質問②

Antfarmとはどのようなプロジェクトですか?通常のDEXとは何が違うのですか?

回答

Antfarmは、流動性供給者(LP)のために特化したDEXです。他のDEXよりも、流動性から多くの利益を生み出すことを目的としています。

そこで私たちは、スワップ手数料を上げるという、競合とは逆の方向へ進みました。またAntfarmは、すべてのステークホルダー(LP、投資家など)に報いることを目的とした、可能な限り公平なエコシステムです。

スワップ手数料を高くすればするほど、LPへの報酬が増え、流動性が深まり、スリッページが減ります。したがって、より多くのユーザーがAntfarmを使ってスワップするロジックになっています。

UniswapのようなDEXが目指してきたのは、誰もが正当なマーケット条件でアセットを別のアセットに交換できるようにすることでした。私たちはその部分を改善しようとは考えていません。彼らはすでにその分野で成功しており、すべてのDEXはその使命を果たすのに十分な流動性を有しています。

私たちが提供するのは、特にLPのためのものです。私たちのプールが生み出す利益は、プール内のアセットのボラティリティによってもたらされ、流動性の比率に依存するものではありません。

利回りが出来高/流動性から来る場合、リターンが良い(出来高が多い)と流動性が増え、結果的にリターンが下がってしまいます。
結局、LPが取るリスクをカバーするだけになってしまうのです。Antfarmはそこを解決し、他のDEXよりも多くの収益を上げられるのが良いところです。

質問③

Antfarmはどのようなときに利用されるのですか?Antfarmを利用する動機は何でしょうか?

回答

Antfarmのプールのほとんどは、アービトラージボットによってトリガーされます。スワップは、市場価格がプール価格から十分に乖離し、アービトラージの機会が生じたときに発生します。

例えば、AntfarmのWETH/USDC 10%手数料プールで、1 WETHあたり1000 USDCの価格が設定されているとします。他のマーケットで価格が1100 USDCを超えた場合、Antfarmのプールで1000×1.1=1100USDCで買い、公開市場でより高値で売るというアービトラージの機会が生まれます。また価格が1,000 / 1.1 = 909 USDCを下回る場合、その逆が成立します。

このような仕組みからAntfarmのプールは、流動性を最大限に活用し、長期的に他のDEXよりも高い収益性を求める流動性提供者を呼び込むことになるのです。

質問④

Antfarmにおける2つのトークン、ATFとAGTの仕組みとユーティリティはどのようなものですか?

回答

ATFはエコシステムのユーティリティトークンで、価格上昇のポテンシャルからLPが長期間にわたって利益を得ることができるようにします。

Antfarm上で起こるあらゆるスワップは、ATFで支払われる手数料を必要とします。この際、プロトコルは手数料の15%をバーンするため、ATFはデフレトークンとなります。少なくとも長期的にその価値を維持するための強力なトークノミクスを持つことを保証します。

デフレであることにより、LPを希望せずとも単にトークンを保有する投資家も引きつけることができます。アービトラージャーの取引において、利益を得るためにATFを購入しなければならなくなったとき、魔法のようなことが起こります。流動性が高ければ高いほど、ATFはより多くバーンされます。

AGTトークンは、プロトコルの立ち上げに参加するDAOのガバナンストークンで、それが公正であることを保証し、(ILOを通じて)初期の流動性に資金を提供しています。

ステークすると、DAOのガバナンストークンであるveAGTが手に入ります。veAGTを所有すると、DAOの利益を享受でき、ILOで調達した流動性によって生まれた報酬を獲得することができます。(初期には70%が再投資され、30%がveAGT保有者への報酬として分配されます。)

ATFはデフレでもう発行できないため、ATFの放出量は影響しないと考えられます。一方でveAGTの所有者は、どのチェーンにプロトコルをデプロイするかといった決定など、将来のガバナンスに参加することができるようになります。

質問⑤

Antfarmの取引量が少ないようです。これは持続可能なのでしょうか?

回答

Antfarmの取引量は、他のDEXに比べて常に著しく少ないです。スワップ手数料が安い他のDEXが持続可能であるためには、膨大な取引量と流動性が必要でしょう。

Antfarmは、流動性とAntfarmプールをトリガーするボット(すでにAntfarmプールで作動)だけで、これらのDEXをしのぐことが可能です。

単純な例として、50%の手数料のETH/USDCがあります。このプールはトリガーされるまで数ヶ月かかり、Antfarmでの取引量はゼロになりますが、トリガーされれば他のプールよりはるかに高い報酬が得られます。

一方1%の手数料で提供されるプールは、基本的な取引量で常にユーザーが利用することになります。Antfarmの主な目標は、時間とともに流動性提供者を増やしていくことです。

まとめ

今回のAMAでは、通常のDEXとは対照的な戦略を取るAntfarmの特殊な仕組みについて、スピーカーメンバーの解説とともに掘り下げました。

多くのDEXが手数料を安くすることでユーザーや流動性を惹きつけるのに対し、Antfarmは高手数料プールを用意することで意図的に価格乖離を起こし、アービトラージの機会を生み出すというのが非常に面白い発想であると感じました。

現在、暗号資産市場のボラティリティは比較的小さい 時期にありますが、今後またブル相場となれば、Antfarmの高手数料プールを使う動機が発生するため、どのような動きになるのかとても楽しみです。

Antfarm Finance

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