Orbs AMA内容まとめ

Orbs東京ミートアップにてbbオフラインAMAを開催

Taka
boarding bridge
11 min readFeb 9, 2023

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dAppsを拡張するレイヤー3を提唱するパブリックブロックチェーン「Orbs」のAMAをboarding bridge (bb)にて開催しました。

今回のAMAは、2月7日に行われたOrbs東京ミートアップの中で行われたオフラインでのトークセッションとなります。

[Product Hunter x boarding bridge] Layer3 ブロックチェーン Orbs Tokyo Meetup -round3-

動画はこちらから視聴することができます。

AMA概要

日時:2月7日(火)19:00 JST

場所:msb Tamachi(東京・田町)

Giveaway:Orbsノベルティグッズ

スピーカー

Mayo | Orbs日本事業責任者

Dクル | Orbsガーディアン

Nangoku | スピーカー

Taka | 主催・モデレーター

AMAセッションの内容

Taka

現在Orbs側で開発しているdTWAPやNotification Protocolがあるかと思います。これらはオンチェーンの情報を用いたオフチェーンツールに見えますが、Orbsチェーンが存在する必要性はどのようなところですか?

Mayo

まず、私たちはすべてのプロジェクトがブロックチェーンを使う必要はないと考えています。セキュリティやスピードなどの観点で、分散化が本当に必要かどうかという判断をまずは行っています。

この2つのプロダクトに関しては、まずAWSを利用し、通常のWeb2のクラウド環境で開始しました。そこから動作確認や必要性をテストした上で徐々にOrbsのチェーン上に置き換え、現在は2つともOrbsチェーンに移行しています。特にNotification Protocolについては、DEXと連携してスマートコントラクトを動かす必要があるため、オンチェーンに置いています。

Taka

必ずしもすべてがオンチェーンである必要がないというお話しでしたが、これらのツールをチェーンにのせる必要性はどのあたりでしょうか?

Mayo

たとえばdTWAPでは、タイムスタンプを記録する必要があります。しかしタイムスタンプというのはEthereumにはないものです。

私たちはそういったオフチェーンの情報をオンチェーンにのせてタイムテーブルを作ることで、たとえば毎週いくら売買するといった設定を組み込むことを自動的かつ分散型で可能にしています。

Nangoku

すべてブロックチェーンにのせる必要がないという部分は大賛成で、タイムスタンプを導入できるという部分もすごいなと思いました。

Orbsにはガーディアン(バリデーター)とデリゲーターが投票を行っているということですが、これについて教えてください。

Mayo

現在、DクルさんやCROSSTECH、Moonstakeのように日本でも数名、世界では20強のガーディアンが存在しています。その下にはトークンホルダーがおり、好きなガーディアンに投票権を委任することができます。これはいわゆるPoSによるガバナンスの仕組みです。

Nangoku

では最終的には、チームのメンバーがいなくなり、投票ですべてを決めていくようになるのでしょうか?

Mayo

DAOが何を目指しているかという世界観によると思いますが、5年や10年ではそういった世界はまだこないのではないかと思っています。

ただ、トークンホルダーがパワーを持つというのがPoSのもともとの考え方であり、今はそれがどのようにワークするかを試している状況です。

Nangoku

投票の参加者が多ければ民主的である一方、たとえばバリデーターが限られるような状況では、分散化の点で疑問が残るのですが、その点はいかがでしょうか?

Mayo

これについては、バリデーターだけが投票できるわけではなく、1トークンを保有する個人であっても投票に参加することができます。

世界中で多くの人が投票に参加できる仕組みとなっています。

Nangoku

投票の議題(プロポーザル)は、どのようなものがありますか?

Dクル

これはまだ最近開始されたばかりですが、第1回はバリデーターとしての参加に必要な保有パーセンテージを決定するものでした。

Nangoku

投票に参加するユーザーのメリットは何かあるのでしょうか?

Mayo

トークンをステークすることで年利10%のリワードはありますが、投票に対してのメリットはありません。

そのような仕組みは短期的には魅力的なものに見えますが、私たちはそのために投票を行っているわけではないからです。コミュニティメンバーとして参加することにメリットを感じてもらえるようなコミュニティ作りを行なっていきたいと考えています。

Taka

ステーキングによってリワードが付与されるのはメリットである一方、インフレに対して売り圧を軽減し、トークン価格を維持する必要があるかと思います。そのあたりの対策はいかがでしょうか?

Mayo

Orbsはインフラレイヤーであるため、一般の方がトークンを保有するメリットが薄いという課題があります。

トークンエコノミーについては2018年ごろから議論されていますが、私たちも模索中で、2023年Q4までにアイデアを共有したいと考えています。

Taka

Orbsのエコシステムマップを拝見しました。実際にはOrbsと関係の薄いプロジェクトが多そうな印象を受けたのですが、実際にOrbsをインフラとして採用するプロトコルはどのくらいありますか?

Mayo

めっちゃ少ないです(笑)

だからこそ今のEthereumを中心としたエコシステムの中では、利用者が倍々で増えていくような状況はないと考え、TONでの開発にフォーカスしています。

Dクル

Orbsはレイヤー3としてオラクルのような役割も担っているかと思いますが、Chainlinkとの差別化・強みはどこでしょうか?

Mayo

Chainlinkは、主な利用用途がトレードのための価格情報ですが、Orbsはこれに限らずさまざまな情報をオンチェーンに持ち込むことができます。

しかしブロックチェーンの利用領域を見ると、やはりDeFiが大部分を占めており、OrbsのユースケースとしてもDeFiでの採用が多くなっています。

その点ではまだ表面上の差があまり感じられないかもしれません。

コミュニティ質問①

外部からの投資なしで、ランウェイはどのくらいありますか?

ありがたいことに、2018年には$100Mの資金調達を完了し、その資金は現在フィアットでセーブできています。

何年と明言することはできませんが、余裕を持って5〜10年のランウェイは確保できています。

Taka

潤沢な資金を持ってランウェイを確保できていることは素晴らしいと思います。とはいえサステナビリティの観点で、プロジェクトとしてのマネタイズは不可欠になってくると思いますが、キャッシュポイントはどのあたりでお考えでしょうか?

Mayo

これは難しい問題で、先延ばしになっている側面があります。

個人的な意見ですが、特にインフラプロジェクトとしては、まだキャッシュポイントまでに5年くらいはかかると考えています。

それ以上のランウェイは確保できているため、無駄なエアドロップを行なったり、パーティーを開催して資金を浪費するようなことはしません。

ブロックチェーンの市況に合わせて、地道に開発を続けていきたいと思っています。

Taka

そのような中でも、今回のようにコミュニティ向けのイベントに時間や資金を当てた取り組みを行なっているのは素晴らしいと思います。

最近ではコミュニティ向けのグラントも開催していますよね?

Mayo

良いプロジェクトがあれば、積極的に助成金を提供していきたいと考えており、BinanceやMoonstakeとコラボして取り組んでいます。

その中では面白いプロジェクトや優秀なエンジニアチームからのアプローチもあり、そういったところとは提携に向けて前向きに話を進めています。

またOrbs Japanでは、非エンジニア向けのグラントも開催しており、Orbsに関するビデオ作成やブログ執筆など、マーケティングを手伝ってくれるコミュニティメンバーに助成を行っています。

コミュニティ質問②

Orbs上でアプリケーションを動かすための言語の指定はありますか?

またアプリケーションの開発ツールキットは用意されていますか?

Mayo

まず、言語についてはJavaScriptです。

ライブラリはオープンに開示されておりますが、分かりづらいというお声をいただくこともあり、整理していく必要があると感じています。

lambdaやVM、またOrbsのトークンをスマートコントラクトで 簡単に動かせるようなツールキットは用意しています。

開発者向けのお話しもどこかのタイミングでしたいと考えています。5月にイスラエルのメンバーを連れて再度来日を予定しているので、より深いお話しができたらと思います。

コミュニティ質問③

Moonstakeに関するお話がありましたが、具体的にどのようなことをされているのでしょうか?

Mayo

MoonstakeはOrbsのガーディアン(バリデーター)を担っており、自身のサービスとしてウォレットを展開しています。Orbsとは3年前ほどから提携しており、ユーザーはMoonstakeのウォレットを通じてORBSトークンをデリゲートできるようになっています。

コミュニティ質問④

Orbsは上位のレイヤーになっていく可能性があるというお話でしたが、アプリケーション側を目指しているのでしょうか?

Mayo

アプリケーションを目指しているわけではなく、アプリケーションに使ってもらうための直下のポジションを目指しています。たとえば決済アプリや分散型SNSなど、ユーザーが付くアプリケーションのインフラレイヤーを提供していきたいと考えています。

コミュニティ質問⑤

Orbsもレイヤー1のインフラかと思います。現在、BNB Chainのように一般的に利用されているブロックチェーンがありますが、それらのチェーンとはどういった関係でしょうか?

たしかにレイヤー1とも言えるのかもしれませんが、Orbsはレイヤー1とは位置付けておりません。実際、セキュリティに関してはEthereumがベストだと考えており、ORBSトークンはEthereumやPolygonで発行しています。

Nangoku

なるほどだからレイヤー3なのですね。インフラでありながらレイヤー3という表現に疑問を感じていましたが解決しました。

Taka

たしかに、一般的に多くの人がイメージするレイヤー1/2/3と、Orbsが提唱する定義には相違があるように感じました。もちろん何が正しい、ということではないですが、少し混乱しやすい部分かもしれませんね。

本日はMayoさんにOrbsメンバーとして質問にお答えいただき、Nangokuさん、Dクルさんにスピーカーとしてご参加いただきました。

最後に何か一言ずつありましたらお願いします。

Dクル

Orbsについて何かわからないことがあれば、Orbs日本公式Twitterや僕の方でもお気軽にご連絡ください!

Nangoku

boarding bridgeでは、初心者から上級者の方まで クリプトに関する情報交換を行なっており、日本のDiscordコミュニティとしてはチャットがとてもアクティブなのが特徴です。さまざまなプロジェクトの情報を知ることができるのでぜひ遊びにきてください!

Mayo

本日はありがとうございました。こうして新しい方々にお会いできることはとても新鮮です。

もしこの中でORBSトークンをお持ちの方がいらっしゃいましたら、ぜひDクルさんにデリゲートを!(笑)Dクルさんはすごく勉強熱心で、Orbsのこともたくさん発信してくださってるとても良いガーディアンです。

また、Orbsでは今後もコミュニティメンバーに会う機会を作っていきたいと考えています。今は市場が楽しいとは言えない状況ですが、だからこそ顔を見てお会いすることを大切にしていきたいです。

次は5月にイスラエルのチームメンバーを連れて来日したいと考えています。ぜひまたご参加いただけたら嬉しいです。宜しくお願いします!

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