NFT向けチェーン「Ternoa」とは
bbでのAMA内容まとめ
NFT専用ブロックチェーンとして、誰もがWeb3で構築できるようにするためのNFTフレームワークを提供する「Ternoa」の日本AMAを開催しました。
以下はその内容のまとめです。
AMA概要
日時:3月13日(木)21:00 JST
場所:bb Discord
Giveaway:100ドル相当の$CAPS × 5名
Total Audiences: 1676名
スピーカー自己紹介
Mickael | Founder & CEO — TERNOA
はじめまして、 CEO のミカエルと申します。
元々、小さい時からプログラミングが好きで、自分でゲームを作ったりしてました。
私は学校でプログラミングやブロックチェーンの勉強をしたことがありません。全部自分で勉強してきました。日本語もです。
日本には、昔住んでいました。
難しい日本語は話せないので、やさしい日本語を使いますが、よろしくお願いします。
Sachie | Japan Communication Manager — TERNOA
はい、みなさんこんばんは!
Ternoaの日本向けコミュニケーションを担当しているサチエと申します。
今は日本に一時帰国中なんですけれども、フランス在住でして、フランスで、ミカエルとは色々なお仕事を一緒にしてきました。
このたび、Ternoaが日本進出するということで、このような重要な、
日本でのコミュニケーション役をやらせていただいています。
ちなみに、ブロックチェーン・仮想通貨以外で今ハマっているものは、
スーパーファミコン版のドラクエ6です!
よろしくお願いします!
AMAセッションの内容
質問①
まずは、プロジェクトについて紹介していただけますか?
回答
Ternoaを簡単に説明します。
Ternoaは、NFT向けに設計された、レイヤー1のブロックチェーン・インフラストラクチャです。
皆さんいろいろなブロックチェーンを知ってると思います。 例えば、イーサリアム、ソラナ、バイナンス。 これらのブロックチェーンを使う時は、プログラミングしないといけません。 そのためには時間がかかり、セキュリティ監査にも大変コストがかかります。
そのせいで、たくさんの人に使ってもらう「マスアダプション」が難しいので、 Ternoaは、簡単に使える方法を作りました。
質問②
NFT特化型ブロックチェーンとしてのユースケースはどのようなところでしょうか?
回答
ユースケースのご紹介の前に少し、NFTプロジェクト構築の現状について触れさせていただきます。
今はNFTプロジェクトの構築は非常に難しく、ブロックチェーン言語が必要で、スケーラビリティ、イコール拡張性も、低くなりがちです。
Ternoaは、NFTプロジェクトの「インフラストラクチャ」基盤、またはベースなので、Ternoaの上に色々なNFTプロジェクトが構築されていくイメージです。
Ternoaでは難しいブロックチェーン言語を使わずに、Javascriptができれば、ソフトウェア開発キット(SDKですね)を使って、簡単にNFTプロジェクトが構築できるようになっています。
これにより、多くの方によるNFT利用「マスアダプション」を推進することができます。
「NFT」というと、アートやアートコレクションを思い浮かべる方が多いと思いますが、データセットを唯一無二のものとして管理できる、というNFTの特性は、実はすごく幅広い使い方があります。
例えば、最近発表された、ベーカリーチェーン「メゾンカイザー」との提携では、彼らのサプライチェーンにNFTを使うことで、製造工程や流通工程を、製品ごとにこまやかに管理できるようになります。
あと今月パリで行われる「パリ・ブロックチェーン・ウィーク」という、ヨーロッパ最大級のブロックチェーン業界の展示会があるんですけれども、そこではルーブル美術館公式モールで、NFTを活用した大規模な「宝探し」を実施します。
サプライチェーン管理でも、宝探しでも、QRコードをスキャンして、
NFTの情報にアクセスできるような仕組みになります。
またTernoaでは、NFTへのアクセス権をコントロールしたり、完全にプライベートなNFTを作成したりできるようになるので、さらにNFTの使い方に広がりがでてきます。
例えば、「レンタルNFT」という機能では、ホテルや、エアビーアンドビー(エアビーですね)などの民泊の「鍵」の変わりに使ったり、「カプセルNFT」というものでは、自分が死んでしまった時に遺言を、自動的に子どもに送信したりというようなこともできるようになります。
で、NFTは、データ管理を必要とするところであれば、
どんな場面でも活用できる可能性があるので、
ある時から、すべての業界で、インターネットが使われるようになったと思うんですけれども、
NFTもそんな感じで、様々な使われ方で、幅広い業界に波及していくと考えています。
そうなってくると、Ternoaは、簡単にNFTプロジェクトを構築できる「基盤」なので、ユースケースは無限に出てくると思っています。
質問③
TernoaがPolkadotのsubstrateを採用したのはなぜですか?
回答
はい、ご存じの方も多いと思いますが、ポルカドットとサブストレートの説明も交えて簡単にまとめさせていただきます。
ポルカドットは、異なるブロックチェーンの間の相互運用性(インターオペラビリティ)を重視したブロックチェーンネットワークで、高いセキュリティ(安全性)とスケーラビリティ(拡張性)を持っています。
パラチェーンという、自己完結型のブロックチェーンが、平行して複数存在していて、複数のパラチェーンで素早くトランザクションを処理ができるため、幅広いユースケースに適しています。
サブストレートは、ポルカドット上にカスタムブロックチェーンを作成できる、カスタマイズ可能でフレキシブルなフレームワークです。
Ternoaは、NFTに特化したレイヤー1のブロックチェーン基盤として、幅広いエコシステムで使ってほしいと思っており、相互運用性が高いポルカドットベースにして、この環境で効率の良いサブストレートをフレームワークとして使用しました。
また、相互運用性以外のセキュリティやスケーラビリティ、スピード、それと運用コストなどの重要事項もクリアしている、というのもポルカドットを選んだ理由です。
さらに、ポルカドットの最高水準のコンセンサスを活用できるので、TernoaはNFTまわりのアーキテクチャ構築に集中できる、というのも利点です。
質問④
Ternoaのコンセンサスアルゴリズムについて教えていただけますか?
回答
TernoaはProof of Stake (PoS)の中でも、Polkadotで使用される「Nominated Proof of Stake (NPoS)」という形式を採用しています。
Proof of Stakeの場合は、ステークホルダー(トークンをもっている方々)が自分自身のトークンをステーキングして、ブロックを生成するための権利を獲得します。
一方Ternoaが使うNominated Proof of Stake (NPoS)では、ステークホルダーは、信頼できる他のユーザーを選んで、彼らにステーキング権を委任することができます。
NPoSには、いくつか、大きな強みがあります。
まず、より分散化されて安全なネットワークが実現できること。
ステークホルダーが他の信頼できるユーザーにステーキングを委任できるため、より多くの人が参加して、より分散化されたネットワークが実現できます。
次に、より公正なブロック生成ができること。
ステークホルダーが、「信頼できる」他のユーザーに、ステーキング権を委任することで、より公正なブロック生成が可能になります。
あとは、より効率的なネットワーク運用ができること。
大勢のステークホルダーが直接管理する必要がないので、効率的なネットワーク運用が可能になります。また構造的に、多くの電力を消費しないので、エコにもつながります。
次に、ステークホルダーの利益を守れること。
ステークホルダー自身が信頼できる他のユーザーにステーキングを委任できるので、自分の利益を守りやすくなります。
最後に、ステークホルダーの責任の軽減。
ステークホルダーは、他のユーザーに、ステーキングを委任できるので、
本人の責任が軽減されます。
長くなってしまいましたが、ざっくりまとめると、
「分散化、安全性、効率の良さ、エコ、そして、参加者のメリット」このあたりに強みを持っているので、TernoaではNominated Proof of Stakeをコンセンサス・アルゴリズムとして選びました。
質問⑤
Ternoaのエコシステムには、現在どれくらいのdAppがありますか?
回答
現在約50のダップスが構築済みまたは、構築中です。
Ternoaには、「ラボ」という部隊があって、そこで投資家やパートナーたちと様々なダップスを構築して、管理しています。
大手モバイルゲームの「TapNation(タップネーション)」がTernoa上で構築したゲームは、近日リリース予定です。
あとは、独自のマーケットプレース、オリジナルゲーム、タイムカプセル・アプリなど、続々と新しいダップスがリリース予定です。
ラボではすでに、700万ドル、現在レートで約10億円ぐらいを調達してダップスを作っており、これからまだまだ規模を拡大してダップスを増やしていきますので、リリースを楽しみにしていてください!
まとめ
今回のAMAでは、TernoaのCEOであるMickael氏と日本コミュニティマネージャーのSachie氏に直接お越しいただき、NFT向けレイヤー1としてのユースケースや可能性についてお話しを伺いました。
Mickael氏は10年間日本に住んでいたという背景もあり、日本コミュニティに対してとても親しみを持ってお話ししてくださったのがとても印象的でした。
近々来日も予定しているとのことでしたので、ミートアップなども実現したらいいですね!
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