シングルアウトリガーカヌー制作記録

#001 モールドの作成 合板の切出し

アウトリガーカヌーとは片側または両側に浮きのついた帆走カヌーです
マオリ語ではヴァカ (vaka) などの言葉で呼ばれる、とのこと。なんだか自分にピッタリです。

ベースのボートに17' B. N. Morris Canoeを作ります。17フィート、5メートルほど。こちらは船底が平らなカナディアンカヌーなので、もしかすると帆走には不向きなのかもしれませんが、とりあえず図面が手元にあるのでそれにします。キールはまた後で考えることにします。

B.N. Morris Canoe Company
https://en.wikipedia.org/wiki/B.N._Morris_Canoe_Company

ボートを作るにあたって、まずボートの型を作ります。
この型をモールドと言います。
材料は合板と角材、それらを固定するためのネジ。

20枚ほどの型の切出し作業。
家具職人の友人に借りたジグソーで1枚切り出すのに約30分。100番のペーパーでガタガタを削ったり左右の誤差を修正したり(図面がけっこうアバウトです。作り慣れた人にはこれで充分なのでしょう。実寸大の図面があるだけいいのかも)なんだかんだこれだけで2日ぐらいかかります。


おそらく漢字文化が渡来する以前の日本を含む太平洋の島々で、このような帆走船を使った文化や交流があったのではないかとぼくは思いますが、その時代(記紀以前)の日本に帆走船があったことを記す痕跡は、現代ではほとんど見当たりません。記紀に登場する枯野、軽野という船がこのアウトリガーカヌーであった?という説もあるようですが、真実は定かではありません。いずれにしても記紀以前の日本を明らかにすることについて、残念ながら日本の研究者はあまり積極的ではないのかもしれません。

近代日本における帆走船の第一人者と言えば多田雄幸さん。白石康次郎さんの師であり植村直己さんの友人であった人。タクシーの運転手をしながらヨットを自作し、アラウンド・アローンという世界一周単独ヨットレースの世界大会で優勝したというすごい人です。一人乗りアウトリガーカヌーのモールドを作るための合板を切り出しただけのぼくにとっては遥か雲の上の存在。あまり知られていませんが、昭和を代表する大冒険家の1人だと思います。

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