😆 GraphQLのライセンス問題が解消!
ChatCenter iOでは、GraphQLを用いてデータベースやAPIを実装しています。そして、最近までデベロッパーのコミュニティでこのGraphQLのライセンシングにかかる潜在的なリスクについての議論がなされていましたが、今週の火曜日にその懸念を払拭するアナウンスがFacebookからなされました。
GraphQLとは
GraphQLについて聞いたことのない方のために、(超)簡単にご紹介すると、GraphQLとはAPIを作るためのクエリー言語です。GraphQLを用いることで、REST APIのようにデータベースにアクセスできるAPIのレイヤーをバックエンドのシステムに構築することができるとともに、同時に、SQLを用いて自由に問い合わせを発行するような超柔軟なAPIを構築することができます。これは、少なくとも僕にとっては画期的なことであり、これまでAPIで一つのメソッドを作る事に別のURLを発行していたのに対し、PostgreSQLのようなデータベース管理システムに直接問い合わせるような感覚で利用できるAPIを構築することができます。弊社の周辺では、よく「GraphQLがWebの時代のAPIを(やっと)本来あるべき姿にした」と話しています。
ライセンシングの問題が解消
GraphQLが世界中の開発者から好まれている一方で、開発者のコミュニティでは最近までそのライセンシングについて議論が多くなされていました。それは、簡単に云うと、GraphQLは完全にオープンソースではなくFacebookに帰属すると云うことに対する懸念でした。
しかし、今週の火曜日にFacebookのLee ByronがGraphQLの仕様のライセンスを変更しオープンソース化すると発表しました。これは、ChatCenter iOのみならず、この非常に柔軟なデータベース技術を享受できるすべての人にとって非常に良いニュースです。
Lee ByronのMediumポストからの引用を、以下に翻訳しておきます :
今日から、Facebookは、GraphQLの仕様についてのラインセスを Open Web Foundation Agreement (OWFa) v1.0.に変更します。OWFaはGraphQLに最適なラインセンスだと考えています。理由は、協調的でオープンな基準を目指して設計されており、他の著名な企業からも支援されているからです。OWFaは、GraphQLがロイヤルティ制限のないかたちで実装されるのを許容し、他の組織が理にかなった条件のものとでプロジェクトに貢献することもできます。
これらに加えて、我々によるGraphQLの参考実装であるGraphQL.jsとクライアントサイドのフレームワークであるRelayを、MITライセンスに変更する予定です。これは、Reactのオープンソース・エコシステムの最近の変更を受けての流れになります。GraphQLの仕様とGraphQLを取り巻くオープンソースソフトウェアのライセンスが異なる理由は、オープンソースプロジェクトのライセンスが、特定のオープンソースプロジェクトしかカバーできないのに対し、OWFaはGraphQLの仕様の実装までカバーできるようになっているからです。
ここからわかることは、今後GraphQLやApollo GraphQLのような優れた実装を使い続けることで潜在的に起こりうるFacebookとの係争のリスクが基本的になくなったと云うことになります。Apolloもこちらのニュースについてメンションしていました。
GraphQL Summit 2017 in San Franciscoでお会いしましょう!
今年の10月にSan Franciscoで開催される予定のGraphQL Summitへの参加が、今から待ちどうしいです。
ChatCenter iOについて
参考までに、ChatCenter iOは、AppSocially Inc.の運営するビジネス・カスタマーコミュニケーションのためのプラットフォームです。デザイン(UX)とデータ(AI)のアプローチにより、効率化と自動化のご支援をさせていただくことで、コンバージョンやセールスに強い会話型のツールを、すでにに2年間にわたり、主に日本と米国の大手クライアント様にご利用頂いています。また、お客様のご要望があれば、ChatCenter iOを導入する価値の定義や投資対効果の算出から、チャット対応のためのオペレーション設計やアプリ実装まで、お客様が導入を決断してから実際に動き始めるまでのすべての工程を必要に応じてご支援させていただいています。
ChatCenter iOはAppSocially Inc.が提供しています。AppSocially Inc.は、500 Startupsのアクセラレータプログラムに参加したスタートアップであり、ChatCenter iOは初期の経験を活かしたピボットの成功により生まれました。2017年6月より東京都渋谷区千駄ヶ谷に新オフィスを設置し、サンフランシスコに拠点を置く本社およびベトナムハノイのメンバーと連携しながら事業を進めています。
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