Mirakurun 3.0.0 “Night Whale” リリースのお知らせとインストール方法
Docker 対応に本腰、チューナー設定自動化で新規セットアップが一瞬に
2020年6月16日、Mirakurun 3.0.0 をリリースしました。3年ぶりのメジャーバージョンアップとなり、コードネームは “Night Whale” です。
すべての設定ファイルは互換性を保っているため、今まで通りの方法でアップデートできます。
PT3 / PX-Q1UD / PX-S1UD などのチューナーは Linux 標準の DVB ドライバが使えます。もし、既に recdvb
コマンドを使用している場合は、dvb-tools
をインストールした後チューナー設定ファイルを削除 (またはリネーム) して起動してみてください。DVB チューナーが自動設定されます。殆どの場合、DVB をネイティブに使用した方が高速で安定します。
Docker 対応が強化されました。このリリースから、Docker がメインの開発体制となります。Docker で動作させるには、現在は docker-compose.yml
ファイルを取得する方法のみですが、npm
経由のインストールも可能となる予定です。CLI も対応予定です。
主な変更点
- docker: pcscd 同梱
- docker: DVBv5 Tools 同梱
- docker:
arib-b25-stream-test
自動インストール - config: DVB チューナーの設定自動化 (ISDB-T, ISDB-S のみ)
- ts-filter:
maxBufferBytesBeforeReady
の規定値を3MB
→8MB
に変更 - tuner-device: DVB チューナー使用時の安定性向上
🚀 インストール方法 (Docker 版)
- 🚫 pcscd が存在する場合は削除してください。
- ⚠️ PT3 等の場合は chardev 版ドライバを無効化してください。特別なコマンドやドライバのビルドは一切不要です。
- Ubuntu Server 20.04 (または Debian 9) が推奨 OS です。
Docker / Docker Compose のインストール
- Docker Engine
18.06.0+
- Docker Compose
1.22.0+
バージョンの確認方法:
# Docker Engine のバージョンが 18.06.0 以降であるか
$ docker version
...
Server: Docker Engine - Community
Engine:
Version: 19.03.11
...# Docker Compose のバージョンが 1.22.0 以降であるか
$ docker-compose version
docker-compose version 1.26.0, build d4451659
...
インストール手順:
# アンインストール (古いバージョンがインストールされている場合)
$ sudo apt-get remove docker docker-engine docker.io containerd runc
$ sudo apt-get autoremove# Docker のインストール
$ sudo curl -sSL https://get.docker.com/ | CHANNEL=stable sh# Docker Compose のインストール
$ sudo curl -L "https://github.com/docker/compose/releases/download/1.26.0/docker-compose-$(uname -s)-$(uname -m)" -o /usr/local/bin/docker-compose
$ sudo chmod +x /usr/local/bin/docker-compose
$ sudo ln -s /usr/local/bin/docker-compose /usr/bin/docker-compose# ユーザーで Docker コマンドを利用可能にする
$ sudo usermod -aG docker $USER# 確認
$ docker version
$ docker-compose version
既存環境のアンインストール
# Mirakurun をアンインストール
$ sudo npm uninstall mirakurun -g --unsafe-perm# PM2 をアンインストール (Mirakurun 以外が動いている場合は実行しない)
$ sudo pm2 kill
$ sudo pm2 unstartup
$ sudo npm uninstall pm2 -g
npm 経由でインストールしている場合はこれだけです。Docker 版が上手く動かなくても、いつでも元に戻せます。config も残ります。
インストール
$ mkdir ~/mirakurun/
$ cd ~/mirakurun/
$ wget https://raw.githubusercontent.com/Chinachu/Mirakurun/master/docker/docker-compose.yml# ここでデバイスを編集 (DVB デバイス以外を使用する場合)
$ vim docker-compose.yml# Docker コンテナイメージの取得
$ docker-compose pull
初回セットアップの実行
DVB デバイスが利用可能な場合は初回セットアップを実行することで自動的にチューナー設定を生成します。
$ docker-compose run --rm -e SETUP=true mirakurun
- ⚠️ この手順は省略しても、設定ファイルが無い場合は自動的に生成されます。
- ⚠️ 後から DVB デバイスの増減があった場合は、設定ファイル
/usr/local/mirakurun/config/tuners.yml
を削除すれば再生成できます。
チューナーが正常に認識されているか、ログを確認してください。
- ⚠️ DVB デバイス以外で、従来の録画コマンドを利用する場合は
/usr/local/mirakurun/opt/bin/
に録画コマンドをコピー (シンボリックリンク不可) してください。このディレクトリにデフォルトで PATH が通っています。また、docker-compose.yml
を編集してデバイスにアクセスができるようにしてください。
起動
# 起動
$ docker-compose up -d# ログの確認
$ docker-compose logs -f# チャンネルスキャン (必要に応じて)
$ curl -X PUT "http://localhost:40772/api/config/channels/scan"
これだけで自動起動も設定されます。
※ Mirakurun 3.1.0 以降はブラウザで http://_your_mirakurun_ip:40772/ にアクセスすると UI が表示されます。(ホスト名ではアクセス不可)
その他のリファレンスはドキュメントを参照してください。
※Mirakurun は絶対にインターネット上に公開しないでください。ポート開放しないでください。無暗にリバースプロキシの下に置かないでください。さもなければ刑事罰に問われる可能性があります。
Happy Recording 👏