なぜ日本人はTwitterを根強く使い続けるのか

Shunsuke Mori
chunkeke-nikki
Published in
5 min readJan 27, 2017
https://20916-presscdn-pagely.netdna-ssl.com/wp-content/uploads/2016/04/TWITTER-1.jpg

日本人の特に若年層はSNSでTwitterを使っている。海外ではこのような現象はあまり見られない。世界を席巻しているのは、Facebook社であり、海外へ旅行に行ったとき隣に座っている外国人の使っているアプリを覗くと、Facebook, Instagram, Whatsappを無限ループのように繰り返し繰り返し使っていた。

http://fm.cnbc.com/applications/cnbc.com/resources/files/2015/04/22/fbchart.png

日本人の主なSNSの利用はというと、Twitter, LINE, Instagramである。 Facebookを海外ほど使っている様子はあまり見られない。しかし、世界的に見るとTwitterの株価は低迷し、身売りをしているがどこからも声はかからずにかなり危機的状況に陥っている。

http://media.ycharts.com/charts/c0e67698fa44b0f90ad0c4a539a6b80a.png

ではなぜ未だにTwitterは日本において根強い人気を誇っているのだろうか。私は、以下の日本の特徴がTwitterのサービス設計と合致しているからだと考えている。

・空気を読む文化的側面

・単一国家民族

空気を読む日本人

おもてなしという言葉から代表されるように空気を読む文化は日本ならではの特徴である。周りの雰囲気や気持ちを敏感に察知し、相手の気分を害しないような対応ができる。しかし、この文化が招くのは、建前上の会話が多くなってしまっているのも事実である。誰かと会話をしても終始当たり障りのない会話が展開される。

しかし、人間は実は自分が本当に思っていることをいいたい/知ってもらいたい欲求がある。日本人も例外ではない。何かうまくいった・感動したことがあれば、声を大にしてみんなに伝えたい。しかし、それを言ったら、自慢している・意識高い、などと思われてしまう恐れがある。また、それによって誰かが気分を害してしまうかもしれない。そのため言いたい衝動を必死に抑え、心の中に留めておく。これらの様々な本心を表現する場所として、Twitterが活躍する。他のサービスに目を向けるとFacebookは、日本ではフォーマルな印象があり、短い文章でボソっと気軽に思ったことを口にするような場所でないと認識されている。Instagramに関しては、一言で表すなら「キレイ」なサービスだという印象がある。皆が投稿する写真やストーリーは主に何らかの感動的場面であることがおおい。そこにはネガティブな感情ではなく基本的にはポジティブなものだ。Twitterには、良いことも、悪いことも許容されるような雰囲気がある。これも日本人の奥底に閉まってある本音をありのままにかつ気軽に表現できる場所としては最適だと言える。

単一民族国家

また、日本人は単一民族国家であるという側面もTwitterが受け入れられる要因の1つである。訪日外国人が増加傾向にあるとはいえ、未だに日本国土にいるのは、ほぼ日本人である。この事実が意味することは、コンテキストを共有できるということだ。例えば、紅白歌合戦ではこんな珍事件が起きた、や学校ではこんなことがあった、などさり気なくツイートされた投稿は多くを語らなくても不特定多数に理解させることができる。一方で、Facebookでは、そもそものサービスコンセプトとして、世界のどこにいても繋がれることを売りにしている。私も友達に世界中の国籍を持った人と繋がっている。こうなると、昨日学校でこんなことがあった、と投稿するために、日本では掃除をする習慣があって…など事細かく説明しなければならないだろう。

これら2つの大きな文化的側面が未だにTwitterが日本人に受け入れられる理由であろう。低迷が続くTwitterは今後何らかのサービスに代替されるかもしれない。日本においてそのようなサービスが流行するには、上記の様な2つの文化的障壁を乗り越えたときであろう。今後どのようなサービスが日本で流行るのかとても楽しみである。

--

--

Shunsuke Mori
chunkeke-nikki

Joyz Inc. Product Sales Manager/ Sophia Univ./givery Inc. Web Marketing and Sales/Rarejob CS&English counselor/EDUCA co-founder